ロボアドバイザーは少額投資におすすめ、他の投資方法との違いは?

みなさんはロボアドバイザーをご存知でしょうか?

すでに、ロボアドバイザーで投資を行なっている人もいるかもしれません。

ロボアドバイザーは、インターネット上で投資や金融商品を提案してくれたり、運用を代行してくれるサービスのことです。

では、ロボアドバイザーを使うことのメリット・デメリットは何でしょうか?

ロボアドバイザーの仕組みや特徴、他の投資方法との違いを見てみましょう。

1. 投資・資産形成の方法

まず、そもそもなぜ投資・資産形成を行う必要があるのでしょうか?

それは、長寿化や少子高齢化を背景に、私たちは「自分の100年人生」を豊かにするために、老後資金を蓄える必要があるためです。

この背景をもっと知りたい方はこちらの記事もどうぞ。

「人生100年時代」に本気で向き合う!人生設計と資産形成

では、投資・資産形成にはどういった方法があるでしょうか?

大きく分けると3つのやり方があります。

  • 自分で投資・運用する
  • アドバイザーに相談する
  • 運用を委ねる(任せる)

それぞれの特徴を見ていきましょう。

(1)自己投資

自己投資は、一定の時間を資産運用に割くことができ、かつ自分で勉強・情報収集・分析することが好きな人におすすめです。

投資でリターンを得るには、常にリスクが伴います。

そして、そのリスクとリターンは、投資する金融商品・やり方によって大きさが変わってきます。

そのため、自分で運用する場合は、投資対象の金融商品のことを十分に把握する必要があります。

また、金融商品の価値は世の中の動向によって変わってきますので、経済状況や世の中の流れに常にアンテナを張って、投資や売却のタイミングを判断することも重要です。

そうしたことから、自己投資には労力が掛かるため、投資・資産運用に時間を割ける・得意な人におすすめの方法です。

(2)アドバイザーに相談する

アドバイザーに相談して運用する方法は、投資の初心者から上級者まで多くの人におすすめできる運用方法です。

多くの人は仕事や趣味を持ちながら、その傍らで資産運用をすることになると思います。
あまり多くの時間を割けない中で、資産運用を行うことは簡単ではありません。

そうした場合に、専門家のアドバイスを受けることは非常に有効な手段です。

相談先には、「IFA(独立系金融アドバイザー)」「FP(ファイナンシャルプランナー)」「銀行」「証券会社」「プライベートバンク」があります。

このうち、IFAと証券会社、プライベートバンクは、資産運用の相談に加えて運用自体を任せることもできます。

(3)運用を委ねる(任せる)

運用を委ねる方法は、資産運用そのものを専門家に任せる運用方法です。

ただし、完全に丸投げしていいという意味ではありません。

資産運用は、将来や老後資金のために行うものです。

そのため、1人1人のライフスタイルや将来の夢・目標、年収や保有資産によって、どのように行なっていくべきかが異なります。

そうしたことから、ライフプランと合わせて、どうやっていつまでにいくらの資産を作るのかを相談し、ファイナンシャルプランを作る必要があります。

そのファイナンシャルプランに沿って、資産運用をある程度任せることができます。

ただし、自分の資産ですので任せっきりはいけません。

定期的にプラン通りに資産が増えているかを確認し、見直しを行う必要があります。


2. ロボアドバイザーとは

ロボアドバイザーとは、インターネット上で投資や金融商品を提案してくれたり、運用を代行してくれるフィンテックの1つです。

※フィンテックは、Finance(金融)とTechnology(テクノロジー・技術)を組み合わせた言葉

ロボアドバイザーと聞くと、お任せで投資ができるサービスを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?

ロボアドバイザーには「アドバイス型」と「投資一任型」の2つの種類があります。

このうち、お任せで投資ができるのが後者の「投資一任型」です。

ロボアドバイザーの種類

では、「アドバイス型」と「投資一任型」は何が違うのでしょうか?

2つの違いは、実際の資産運用を行うかどうかです。

アドバイス型

いくつかの簡単な質問に答えると、その内容に適した金融商品(主に投資信託)を提案してくれるサービスです。

アドバイス型は、多くの証券会社がサービスを提供しています。

サービスによって異なりますが、質問の内容は以下のようなものです。

  • 基本情報(年齢、年収など)
  • 資産運用の目的(老後資金、教育費など)
  • 投資経験(投資経験年数、投資への関心度など)
  • 金融知識のレベル(用語などの簡単な問いが4問程度)
  • リスク傾向(損失が出た際の行動、望む運用結果など)

ただし、アドバイス型は最終的な金融商品の選択と売買、運用の見直しは自分で行う必要があります。

そのため、自己投資の補助として活用するのに適しています

また、診断自体は無料のサービスが多いので、1度試してみてはいかがでしょうか。

投資一任型

投資一任型は、金融商品の選択・売買から運用までを代行してくれるサービスです。

ウェルスナビ、THEO、楽ラップ、といったサービスが投資一任型です。

投資一任型のサービスは、お任せ・もしくは資産運用方針に従って自動で資産運用してくれます。

商品構成(国内株式が何%、外国債券が何%など)は確認できますが、実際の商品選択はロボアドバイザーが行います。

また、リバランスと言って、市場の状況を見ながら保有資産の入れ替えなども自動で行われます。

そのため、利用者がやることは運用方針の変更くらいで、ほとんど何もせずに資産運用を行うことができます。

ロボアドバイザーのメリット・デメリット

ここで、ロボアドバイザーのメリット・デメリットを整理してみます。

ロボアドバイザーの特徴
 

このことから、ロボアドバイザーはこのような人におすすめです。

  • アドバイス型は、自己投資する人の商品選択の補助として利用する方法がおすすめ
  • 投資一任型は、投資の知識がなく、少額投資を行う投資初心者におすすめ

ロボアドバイザーは分散投資を行なってくれますが、あくまで金融商品の1つです。

すべての資産をロボアドバイザーで運用することは、リスクでもあります。

そのため、投資初心者がロボアドバイザーで、少額投資を始める場合には選択肢の1つになりますが、ある程度の運用資産がある人は、ロボアドバイザーを使うのが適切なのかを考える必要があります。

ロボアドバイザーの仕組み

投資は自己責任です。

理解していない金融商品を購入することは、おすすめできません。

そのため、ロボアドバイザーに投資をするなら、やはりその仕組みを理解しておく必要があります

ロボアドバイザーの仕組み

ロボアドバイザーと、自己投資の違いを見てみます。

投資の基本は分散投資です。

1つの商品に集中投資していた場合、その商品が大きく値下がりした場合、多くの資産を失ってしまいます。

これが、分散投資を行う理由です。

自己投資で、分散投資をしていた場合、定期的に自分で各商品の成績(想定していた値上がりとの金額差)を確認し、必要に応じて資産配分の見直しを行う必要があります。

一方で、ロボアドバイザーは多くの人から集めたお金をまとめて運用しています。

また、資産配分の見直しはAIによって自動的に行われます

そのため、投資している人は運用の手間がほとんどありません。

ただし、ロボアドバイザーへの成績はやはり確認する必要があります。

また、運用を委託している分、自己投資より手数料が高くなるのが一般的です。

つまり、ロボアドバイザー以外にも投資を行なっている人は、やはり同じように資産配分の見直しを行う必要があります。

ロボアドバイザーを1投資先と考えている人は、純粋に投資先として適しているかを判断する必要があります。


3. 他の投資方法との違い

では、ロボアドバイザーと他の投資方法には、どういった違いがあるでしょうか?

※アドバイス型は完結したサービスではないため、ここでは投資一任型のロボアドバイザーとの違いを比較します

まずは自己投資との違いを見てみましょう。

(1)ロボアドバイザーと自己投資の違い

自己投資と比べたロボアドバイザーの特徴

  • 資産運用に掛かる労力が少ない
  • リスクが抑えられる
  • 手数料が高くなる
    ※ただし、ロボアドバイザーのみに投資している場合のみ

ロボアドバイザーの仕組みでもお話しした通り、ロボアドバイザーの特徴は運用の手間が掛からないことです。

ただし、運用を任せるため、自己投資に比べて手数料が高くなるのが一般的です。

また、自己投資を行う場合、自分で金融商品の勉強を行い、銘柄選択や売買タイミングを判断する必要があります。

分散投資によるリスクのコントロールも自分で行う必要があります。

自己投資ができる人は、コストメリットがあることと、より高いリターンが得られる可能性があることから、自己投資がおすすめです。

一方で、自己投資する知識がない、分散投資するほどの資金がない人はロボアドバイザーでの運用がおすすめです。

(2)ロボアドバイザーと投資相談サービスの違い

ロボアドバイザー以外の投資相談先には、「IFA:独立系金融アドバイザー」「銀行」「証券会社」どがあります。

これらの投資相談先と比べたときの、ロボアドバイザーの違いは何でしょうか?

投資相談サービスと比べたロボアドバイザーの特徴

  • 直接的なコミュニケーションの量が少ない
  • 他の金融資産も含めた、自分に合った資産運用のアドバイスができない

直接的なコミュニケーションの量が少ない

ロボアドバイザーは、インターネットですベてが完結できます。

一方で、それ以外の投資相談サービスの場合は、投資の相談を行なった上で、どういう資産運用を行うのが良いか提案してもらうのが一般的です。

そのため、ロボアドバイザーの方が直接的なコミュニケーションが少なくなります。

これは、どちら良いという話ではありません。

インターネットで完結する方が良い人もいれば、きちんと自分に合った提案をして欲しいという人もいます。

他の金融資産も含めた、自分に合った資産運用ができない

メリット・デメリットでもお伝えしましたが、ロボアドバイザーが運用するのはロボアドバイザーに投資している資産だけです。

そのため、他にも株式や投資信託・債券などの金融資産を持っている人は、総合的に自分に合った資産運用ができているかのアドバイスを受けることができません。

複数の資産を持つ人にとっては、ロボアドバイザーは金融商品の1つでしかないと言えます。

その他の特徴

この2つ以外は、他の投資相談先とそれほど大きな差はありません

  • 手数料は同程度(ただし、運用する金融消費や、運用額によって異なります)
  • 資産運用の手間は同程度(IFAや証券会社に運用を委託することができます)

そのため、複数の資産を持っている人には、IFAや証券会社に相談することがおすすめです。

また、ロボアドバイザー以外に相談する場合のおすすめ相談先はIFAです。

それは、銀行や証券会社に比べて、IFAは投資可能な商品の制限がないため、フラットな商品提案ができるからです。

IFAはあまり聞いたことがないと思いますが、中立的な立場で資産運用の相談を行う、独立系金融アドバイザーのことです。

IFAについてもっと詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。

資産運用の中立的なアドバイスがもらえるIFAとは?他の投資方法との違いも解説

まとめ

いかがでしたでしょうか。
この記事ではロボアドバイザーのことをお伝えしてきました。

  • 投資のやり方には「自己投資」「相談して運用」「運用を委ねる」の3つがある
  • ロボアドバイザーには、アドバイス型と投資一任型がある
  • 投資一任型の場合、資産運用に掛かる手間が少なくなる
    ただし、他にも金融資産がある場合はあまりメリットがない
  •  ロボアドバイザーと他の運用方法の違い
    •  ロボアドバイザーを利用すると、自己投資に比べて労力とリスクが下げられる
    • ロボアドバイザーは、他の金融商品まで含めたアドバイスまではできない
    • おすすめの相談先は、中立の立場でアドバイスができるIFA

IFAに興味を持った方はぜひ1度相談してみましょう。

相談したからといって、金融商品を買わないといけないことはありません

まずは、資産運用やファイナンシャルプラン、お気軽にご相談ください。

「ロボアドバイザーを投資に取り込んだ方がいいか?」などもご相談可能です。


 

資産運用の中立的なアドバイスがもらえるIFAとは?他の投資方法との違いも解説

みなさんはIFAをご存知でしょうか?

はじめて聞いた人も多いと思います。

IFAは証券会社に所属せず、中立的な立場でお金のアドバイス・資産運用をしてくれる専門家です。

アメリカやイギリスを中心に発達した仕組みで、両国では広く普及した存在になっています。

一方で、日本人の多くは、投資というとインターネットで自分で取引するか、証券会社の営業マンと契約をするイメージが強いのではないでしょうか?

そういった投資方法と何が違うのでしょうか?

IFAの特徴、他の投資方法との違いを学んでみましょう。

1. 投資・資産形成の方法

まず、そもそもなぜ投資・資産形成を行う必要があるのでしょうか?

それは、長寿化や少子高齢化を背景に、私たちは「自分の100年人生」を豊かにするために、老後資金を蓄える必要があるためです。

この背景をもっと知りたい方はこちらの記事もどうぞ。

「人生100年時代」に本気で向き合う!人生設計と資産形成

では、投資・資産形成にはどういった方法があるでしょうか?

大きく分けると3つのやり方があります。

  • 自分で投資・運用する
  • アドバイザーに相談する
  • 運用を委ねる(任せる)

それぞれの特徴を見ていきましょう。

(1)自己投資

自己投資は、一定の時間を資産運用に割くことができ、かつ自分で勉強・情報収集・分析することが好きな人におすすめです。

投資でリターンを得るには、常にリスクが伴います。

そして、そのリスクとリターンは、投資する金融商品・やり方によって大きさが変わってきます。

そのため、自分で運用する場合は、投資対象の金融商品のことを十分に把握する必要があります。

また、金融商品の価値は世の中の動向によって変わってきますので、経済状況や世の中の流れに常にアンテナを張って、投資や売却のタイミングを判断することも重要です。

そうしたことから、自己投資には労力が掛かるため、投資・資産運用に時間を割ける・得意な人におすすめの方法です。

(2)アドバイザーに相談する

アドバイザーに相談して運用する方法は、投資の初心者から上級者まで多くの人におすすめできる運用方法です。

多くの人は仕事や趣味を持ちながら、その傍らで資産運用をすることになると思います。
あまり多くの時間を割けない中で、資産運用を行うことは簡単ではありません。

そうした場合に、専門家のアドバイスを受けることは非常に有効な手段です。

相談先には、この記事で紹介する「IFA(独立系金融アドバイザー)」の他に、「FP(ファイナンシャルプランナー)」「銀行」「証券会社」「プライベートバンク」があります。

このうち、IFAと証券会社、プライベートバンクは、資産運用の相談に加えて運用自体を任せることもできます。

(3)運用を委ねる(任せる)

運用を委ねる方法は、資産運用そのものを専門家に任せる運用方法です。

ただし、完全に丸投げしていいという意味ではありません。

資産運用は、将来や老後資金のために行うものです。

そのため、1人1人のライフスタイルや将来の夢・目標、年収や保有資産によって、どのように行なっていくべきかが異なります。

そうしたことから、ライフプランと合わせて、どうやっていつまでにいくらの資産を作るのかを相談し、ファイナンシャルプランを作る必要があります。

そのファイナンシャルプランに沿って、資産運用をある程度任せることができます。

ただし、自分の資産ですので任せっきりはいけません。

定期的にプラン通りに資産が増えているかを確認し、見直しを行う必要があります。


2. IFAとは、中立的な立場である独立系金融アドバイザーのこと

では、IFAとはどういった存在なのでしょうか?

IFAはIndependent Financial Advisorの略で、独立系金融アドバイザーとも呼ばれます。

IFAはイギリス・アメリカを中心に発達した仕組みで、金融機関(銀行や証券会社)から独立して、幅広く金融商品を紹介できるプロのアドバイザーのことを指します。

イギリスでは2.6万人、アメリカでは12.7万人が登録されている一方、日本での登録人数は2020年6月時点で約4,000人とまだ足りていない状況です。

日本のIFAは、事業所ごとに内閣総理大臣から金融商品仲介業の認可を得ることで、IFA業務を行うことができます。

IFAの特徴

  • 中立的な立場でアドバイスを行うことができる
  • 証券会社の商品に依存しない、幅広い商品の中から提案ができる
  • 実際の資産運用や売買を委託できる

この特徴を仕組みの面から見てみましょう。

IFAの仕組み

IFAを仲介して取引を行う場合に、登場するのは3者です。

  • 投資家(私たち)
  • IFA(独立系金融アドバイザー)
  • 証券会社

IFAの仕組み

  1. 私たち投資家が行うことは、IFAへの「相談」と「取引依頼」、証券会社の「口座開設」「資産預け入れ」です。
  2. IFAは、私たちからの相談内容に応じて、ファイナンシャルプランと金融商品の提案を行います。その内容が合意し取引依頼を受けたら、証券会社に対して取引の指示を行います。
  3. 証券会社は、取引の指示に従って金融商品の売買を行い、私たちの口座(資産と証券)を管理し、IFAに対して手数料を払います。

つまり、私たちはIFAに資産を預けるわけではなく、あくまで証券会社の「自分の口座」で資産を管理し、運用します。

そのため、仮にIFAや証券会社が倒産してしまったとしても、私たちの資産には影響がありません

証券会社には分別管理と言って、会社のお金と投資家のお金を分けて管理することが義務付けられています。そのため、証券会社が倒産しても私たちのお金は守られます。

また、私たちは取引に対する手数料をIFAに支払うこともありません。

図のように、IFAには証券会社から手数料が支払われます。(ただし、IFAによっては相談料などが発生する場合がありますので、料金体系は確かめる必要があります。)

この仕組みから、IFAは「証券会社に依存せず」に「中立的なアドバイス」と「資産運用」を行うことができます


3. IFA相談と他の投資方法との違い

では、IFA相談は他の投資方法にはどういった違いがあるでしょうか?

まずは自己投資との違いを見てみましょう。

(1)IFA相談と自己投資の違い

自己投資については、冒頭「1. 投資・資産形成の方法」で、勉強・情報収集・分析することが好きな人におすすめと言いました。

IFA相談と自己投資の大きな違いは、資産運用に掛ける労力と自分でリスクをコントロールできるかです。

IFA相談で運用する場合、自己投資よりは多少手数料が高くなります。

そのため、自分でしっかり運用できる人は自己投資することでコストメリットが得られます。

一方で、金融商品や個別の銘柄について、調べる時間がない・知識が足りないといった人には、IFA相談をおすすめします。

きちんと理解せずに金融商品を購入すると、どうしてもリスクが高くなります。

また、市場の下落は数年ごとにどうしても起きてしまいます。

ITバブル崩壊前の2000年3月末の日経平均株価は約20,337円でした。

その後、ITバブル崩壊後の2003年、リーマンショックによる金融危機の2008年、どちらのときも日経平均株価は7,000円代まで落ち込みました。

このようなときに、1人で冷静な判断をすることは容易ではありません

自分の知識で商品を選び・判断する自信がない人、何かあったときにプロに相談したい人は、1度IFAに相談してみてはいかがでしょうか。

(2)IFA相談とロボアドバイザーの違い

次に、ロボアドバイザーとの違いを見てみましょう。

結論から言うと、アドバイザーという名称が付いていますが、少なくとも2020年10月時点では、
ロボアドバイザーは、他の金融商品とのバランスなども含めて、1人1人の状態に合わせてアドバイスをくれるサービスではありません

その点が大きな違いです。

まず、ロボアドバイザーは、インターネット上で投資や金融商品を提案してくれたり、運用を代行してくれるサービスのことで、「アドバイス型」と「投資一任型」の2つの種類があります。

1つ目の「アドバイス型」は、いくつかの簡単な質問に答えると、その内容に適した金融商品を提案してくれます。こちらのタイプは、投資信託選びを中心に、多くの証券会社が提供しています。

ただし、こちらのタイプは最終的な金融商品の選択と売買、運用の見直しは自分で行う必要があります。

そのため、自己投資の補助として活用するのに適しています

2つ目の「投資一任型」は、金融商品の選択・売買から運用までを代行してくれるサービスです。ロボアドバイザーと聞いたときに、多くの人がイメージするのは、この投資一任型ではないでしょうか?

投資一任型のメリットは、知識がなくても少額で始められて、手間が掛からないことです。

ただし、ロボアドバイザーは基本的に「長期運用」「積立」を前提にした投資方法です。

数年で解約した場合はその恩恵が小さくなってしまいます。

そのため、自分に適しているかどうかを、始める前にきちんと考える必要があります。

(3)IFA相談と他のアドバイザーの違い

IFA以外の投資相談先には、「FP:ファイナンシャルプランナー」「銀行」「証券会社」「プライベートバンク」があります。

これらのサービスと比べたときのIFAの特徴は、投資可能な商品の制限がないため、フラットな商品提案ができることです。

IFAを基準に、それぞれのアドバイザーと比較してみます。

IFAと他のアドバイザーの違い

※プライベートバンクは保有資産1億円以上が目安であり、基本的に紹介性の特殊なサービスであるため、ここでは比較対象外としています

FP:ファイナンシャルプランナーとの違い

FPは総合的なアドバイスを行うことはできますが、具体的な金融商品の提案や資産運用を行うことはできません

ただし、生命保険の中には外貨建ての保険など、投資性の強い保険商品もあります。

そういった、保険にあたる商品の提案は行うことができます。

そのため、資産運用やリスク低減のためにどのようなことに気をつけるべきかはアドバイスをもらうことができますが、保険以外の具体的な投資の種類や商品、売買のタイミングは自分で決めて運用する必要があります。

そのため、実際に投資を行う上では、自己投資に近い状態になります。

ただし、会社名や自己紹介にFPが付いていても、金融商品仲介業の資格を持っている場合はIFAと同じ立場になります。

銀行との違い

銀行の固有業務は「預金、貸出、為替」であり、金融商品の販売は「固有業務の遂行を妨げない限度において」行うことができると、銀行法で定められています。

そのため、銀行で取り扱う金融商品は、比較的シンプルな金融商品である「投資信託」「債券」「外貨預金」の3つが中心です。

また、証券会社と比べると取り扱う商品の数が少ないです。

証券会社との違い

証券会社は、銀行に比べると選択肢の幅が広がりますが、取引する証券会社の商品に限定されます

例えば、投資信託の数はネット証券の楽天証券・SBI証券は2,600件以上ありますが、大和証券は538件、みずほ証券は114件と取り扱い件数に大きな開きがあります。(2020年10月20日時点)

そのため、よりフラットな提案を受けたい場合にはIFAが選択肢になります。

また、IFAは地域に根ざした企業が多く、転勤や異動が少ないため、長期的に資産運用の相談ができることも証券会社との違いだと言われています。

この点はIFAの本国イギリスでも同様です。


4. IFAにはどうやって相談したらいい?

このサイトでは、IFAの紹介と相談も行なっています。

相談したからといって、金融商品を買わないといけないことはありません

まずは、資産運用やファイナンシャルプランについて、お気軽にご相談ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
この記事ではIFAのことをお伝えしてきました。

  • 投資のやり方には「自己投資」「相談して運用」「運用を委ねる」の3つがある
  • IFAとは、中立的な立場である独立系金融アドバイザーのこと
  •  IFA相談と他の運用方法の違い
    •  IFA相談をすると、自己投資に比べて労力とリスクが下げられる
    • ロボアドバイザーは、個別のアドバイスまではできない
    • IFA相談をすると、FP・銀行・証券会社よりもフラットに幅広い提案を受けられる

IFAは、資産運用や「あなたらしい人生100年」を手助けしてくれます。
ぜひ1度相談してみましょう。


 

FPには資産運用や投資をどこまで頼める?他の投資方法との違い

みなさんはFP:ファイナンシャル・プランナーをご存知でしょうか?

これまでに、相談したことのある人もいるのではないでしょうか?

「FPは保険の相談ができる人」と認識している人も多いと思いますが、FPに相談できることは保険だけではありません。

日本FP協会は、FPを「家計のホームドクター®」と呼び、「お金の面から家計の改善を図る」としています。
※「家計のホームドクター®」はNPO法人日本FP協会の登録商標です。

では、FPにはどこまでお金の相談ができるのでしょうか?

他の資産運用の方法との違いも含めて、見てみましょう。

1. 投資・資産形成の方法

まず、そもそもなぜ投資・資産形成を行う必要があるのでしょうか?

それは、長寿化や少子高齢化を背景に、私たちは「自分の100年人生」を豊かにするために、老後資金を蓄える必要があるためです。

この背景をもっと知りたい方はこちらの記事もどうぞ。

「人生100年時代」に本気で向き合う!人生設計と資産形成

では、投資・資産形成にはどういった方法があるでしょうか?

大きく分けると3つのやり方があります。

  • 自分で投資・運用する
  • アドバイザーに相談する
  • 運用を委ねる(任せる)

それぞれの特徴を見ていきましょう。

(1)自己投資

自己投資は、一定の時間を資産運用に割くことができ、かつ自分で勉強・情報収集・分析することが好きな人におすすめです。

投資でリターンを得るには、常にリスクが伴います。

そして、そのリスクとリターンは、投資する金融商品・やり方によって大きさが変わってきます。

そのため、自分で運用する場合は、投資対象の金融商品のことを十分に把握する必要があります。

また、金融商品の価値は世の中の動向によって変わってきますので、経済状況や世の中の流れに常にアンテナを張って、投資や売却のタイミングを判断することも重要です。

そうしたことから、自己投資には労力が掛かるため、投資・資産運用に時間を割ける・得意な人におすすめの方法です。

(2)アドバイザーに相談する

アドバイザーに相談して運用する方法は、投資の初心者から上級者まで多くの人におすすめできる運用方法です。

多くの人は仕事や趣味を持ちながら、その傍らで資産運用をすることになると思います。
あまり多くの時間を割けない中で、資産運用を行うことは簡単ではありません。

そうした場合に、専門家のアドバイスを受けることは非常に有効な手段です。

相談先には、「IFA(独立系金融アドバイザー)」「FP(ファイナンシャルプランナー)」「銀行」「証券会社」「プライベートバンク」があります。

このうち、IFAと証券会社、プライベートバンクは、資産運用の相談に加えて運用自体を任せることもできます。

(3)運用を委ねる(任せる)

運用を委ねる方法は、資産運用そのものを専門家に任せる運用方法です。

ただし、完全に丸投げしていいという意味ではありません。

資産運用は、将来や老後資金のために行うものです。

そのため、1人1人のライフスタイルや将来の夢・目標、年収や保有資産によって、どのように行なっていくべきかが異なります。

そうしたことから、ライフプランと合わせて、どうやっていつまでにいくらの資産を作るのかを相談し、ファイナンシャルプランを作る必要があります。

そのファイナンシャルプランに沿って、資産運用をある程度任せることができます。

ただし、自分の資産ですので任せっきりはいけません。

定期的にプラン通りに資産が増えているかを確認し、見直しを行う必要があります。


2. FPはファイナンシャル・プランナーのこと

FPはファイナンシャル・プランナーの略称で、日本FP協会は次のように説明しています。

FPとは、一人ひとりの将来の夢や目標に対して、お金の面で様々な悩みをサポートし、その解決策をアドバイスする専門家です。

個々人や家族のライフプラン(人生設計)に基づく将来の収支の見通しを立て、最適な資産設計・資金計画を提案、アドバイスを行い、その実行をサポートします。

そのため、FPはお金の面から家計の改善を図る「家計のホームドクター®」とも呼ばれています。

日本FP協会・ホームページ「FPとは」より抜粋

また、FPは職業の名称で、資格を取得することで誰でも名乗ることができます。

FPの資格を持っている人は2019年9月時点で18万人を超えますが、FPの資格には大きく3つの種類と3つのレベルがあるので、どの資格・レベルかを確認する必要があります。

ファイナンシャル・プランナーの資格

FPの資格には「CFP」「AFP」「FP技能検定」があります。

FP資格の種類日本FP協会・ホームページ「FP資格について」を元にRoute100編集部作成
 
FPを名乗ることができる人は、日本に200万人以上いますが、日本FP協会では、協会の規程・ルールに従って業務ができるCFP・AFPに相談することを推奨しています。

CFP

CFPは、Certified Financial Planner(サーティファイド・ファイナンシャル・プランナー)の略で、国際CFP®組織FPSBが定める資格です。

日本では、ライセンス契約を結んだ日本FP協会が資格の認定を行います。

CFPを受験するには、「AFPの資格」と「3年以上の実務経験」が必要で、2年ごとに資格の更新があります。

AFP

AFPは、Affiliated Financial Planner(アフィリエイテッド・ファイナンシャル・プランナー)の略で、日本FP協会が定める資格です。

AFPには、知識だけでなく、インタビュー技術や提案書作成技術などの実務能力が求められています。

AFPを受験するには、「FP技能検定:2級」が必要で、2年ごとに資格の更新があります。

FP技能検定

技能検定は、国が指定する130の職種について、技能の習得レベルを評価する国家検定制度の1つです。

3級から1級までの等級があります。

このように、FP資格にはレベルがあります。
相談する際の参考にしてみてください。

※この記事はFPに相談する人を対象としているため、一部説明を簡略化しています。受験資格の詳細などは日本FP協会のホームページでご確認ください。

ファイナンシャル・プランナーに相談できること

では、具体的にFPにはどういったことが相談できるでしょうか?

FP=保険のイメージがある人も多いと思いますが、実は相談できる内容は多岐に渡ります。

FPに相談できること

  • 家計の管理(見直しや管理方法)
  • 老後の生活設計(老後の生活費や、必要な老後資金)
  • 教育資金(いくら必要か、どうやって準備するか)
  • 年金や社会保障(年金や出産・育児で、いつ・いくらもらえるか)
  • 住宅資金(いくらの物件が購入できるか、ローンを組むか)
  • 資産運用(資産運用の仕方、金融商品の選び方)
  • 税金(医療費や配偶者控除のルールなど)
  • 保険(どのような保険に入ればいいか)
  • 介護・医療費(介護費用がいくらかかるか、介護保険について)
  • 相続・贈与(遺言、相続について)
    日本FP協会・ホームページ「FPとは」より抜粋

これを見て気付いた方もいると思いますが、相談内容が非常に多岐に渡るため、得意分野はFPによって異なります。

そのため、FPに相談する際には、相談内容に合った人を選ぶ必要があります。

また、資産運用については注意が必要です。

FPは、投資の種類や選び方を相談することはできますが、具体的な金融商品(投資信託の銘柄や、株式投資する会社など)を提案することはできません

また、資産運用を請け負うこともできません

そのため、投資や資産運用について具体的に相談したい・運用を頼みたい場合は、IFAなどの資産運用の専門家に相談することをおすすめします。

※FPでも、金融商品仲介業の資格を持っている場合は、金融商品の提案を行うことができます。ただし、その場合はFPではなく、金融商品仲介業者の立場で業務を行なっていることになります。

3. FP相談と他の投資方法との違い

アドバイザーのポートフォリオ分析

FPは、具体的な金融商品の提案はできないと言いましたが、それでは他の投資方法とどのような違いがあるでしょうか?

(1)FP相談と自己投資との違い

自己投資は、自分で勉強・情報収集・分析することが好きな人におすすめの方法です。

自己投資において重要なことは、資産運用に一定の労力を掛けて、自分でリスクをコントロールすることです。

そのためには広く情報収集することも大切です。

その意味で、特に投資の知識が少ない初期段階において、FPに相談してみるのは1つの手段として考えても良いかもしれません。

先ほどお伝えした通り、FPの相談分野は多岐に渡ります。

保有資産のうちどの程度を投資に掛けるのが良いか、将来必要になってくるお金や税金面でのメリットなどを含めて、総合的なアドバイスが受けられるかもしれません。

(2)FP相談と他のアドバイザーとの違い

FP以外に、投資の相談をする場合に考えられるのは、「IFA:独立系金融アドバイザー」「銀行」「証券会社」「プライベートバンク」です。

この中で最もおすすめなのは、「IFA:独立系金融アドバイザー」です。

IFAがおすすめな理由は、最もフラットにあなたに合った商品提案をしてくれる可能性が高いからです。

IFAは金融機関に所属していないため、投資可能な商品の制限がありません。

一方で、銀行や証券会社は、基本的に自社で取り扱っている商品の中からしか提案を行いません。(他の金融機関の商品を提案する方もいるかもしれませんが、やはり自社商品を売りたいと思うのが一般的な心理です。)

FPを基準に、それぞれのアドバイザーとの違いを比較してみます。

※プライベートバンクは保有資産1億円以上が目安であり、基本的に紹介制の特殊なサービスであるため、ここでは比較対象外としています。

FPと他のアドバイザーとの違い

IFAは、その人の求めるリターンと許容できるリスク範囲、現在の保有資産などを確認した上で、様々な金融商品の中から、最適な組み合わせを提案ができます。

また、実際の資産運用を任せることもできます。

一方、銀行は、取り扱いができる商品が、「投資信託」「債券」「外貨預金」の3つが中心です。

これらの商品は金融商品の中では比較的リスクが低いため、得られるリターンも限定的になる可能性があります。

株式投資や他の商品も含めて相談したい場合は、IFAか証券会社に相談するのが良いということになります。

また、証券会社は、銀行に比べると選択肢の幅が広がりますが、やはり取引する証券会社の商品に限定されることになります。

例えば、投資信託の数はネット証券の楽天証券・SBI証券は2,600件以上ありますが、大和証券は538件、みずほ証券は114件と取り扱い件数に大きな開きがあります。(2020年10月20日時点)

そのため、よりフラットな提案を受けたい場合にはIFAが選択肢になります。

また、IFAは地域に根ざした企業が多く、転勤や異動が少ないため、長期的に資産運用の相談ができる点も特徴だと言われています。

投資・資産運用の相談をしたい場合は、IFAを選択肢として考えてみましょう。

このサイトでは、IFAの紹介と相談も行なっています。
相談したからといって、金融商品を買わないといけないことはありません

まずは、投資や資産運用、ファイナンシャル・プランについて、お気軽にご相談ください。

また、IFAについてもっと詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。

資産運用の中立的なアドバイスがもらえるIFAとは?他の投資方法との違いも解説

まとめ

いかがでしたでしょうか。
この記事ではFPのことをお伝えしてきました。

  • 投資のやり方には「自己投資」「相談して運用」「運用を委ねる」の3つがある
  • FPは、お金について様々な相談をすることができる
  • FPは、投資や資産運用について具体的な提案を行うことはできない
  • 具体的な提案ができるアドバイザーでおすすめなのは、中立的な立場のIFA

IFAは、資産運用や「あなたらしい人生100年」を手助けしてくれます。
ぜひ1度相談してみましょう。


 

資産形成・資産運用のやり方6つの特徴まとめ!自己投資、アドバイザー相談などのメリットを解説

みなさんは、資産形成・資産運用を行なっていますか?

行なっている方は、どのような方法で行なっているでしょうか?

長寿化や、少子高齢化による年金不安が広がっている中、私たちは自分の人生100年を豊かにするために老後資金を蓄える必要があります

その資産形成・資産運用の手段には、株式投資や投資信託・債券投資などがあります。

これらの金融商品を組み合わせて、自分が求めるリターンとリスクのバランスを取って投資を行なっていく必要があります。

そのためには、自分が投資を考えている金融商品のことをよく理解する必要があります。

一方で、金融商品の中には専門性の高いものもあり、すべてを理解するのは難しかったり、時間が取れない人も多いと思います。

そういった方は、どのように資産形成・資産運用を行えば良いのでしょうか?

この記事では、いくつかの運用方法をご紹介しますので、ぜひ自分に合ったやり方を見つけてみてください。

1. 資産形成に活用できる投資の種類

まず、投資にはどのような種類の商品があるでしょうか?

ここでは、代表的な投資の種類である「投資信託」「株式投資」「債券投資」について見てみます。

投資信託

投資信託は、多くの人から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が様々な商品に分配して投資・運用する金融商品です。

投資信託は、投資の基本である「長期運用」と「分散投資」を少額から実施できる金融商品であるため、初心者から上級者まで多くの人が取り入れている商品です。

ただし、一言に投資信託と言っても、リスクの低いものからある程度リスクの高いものまで、様々な商品があります。

2020年9月時点で、公募されている投資信託のファンド数は5,800を超えます

この中から、自分に適した投資信託を選ぶのは、なかなか大変な作業です。

また、投資信託は長期運用することで、受けられるメリットが大きくなるため、最初の選択が重要な商品です。

そのため、大変ではありますが、最初にきちんと選ぶ必要があります。

株式投資

株式投資は、特定の企業に投資をすることで「株式売却益」「配当金」を得る金融商品です。

株式投資はやり方によってリスクを抑えた運用も可能ですが、一歩間違えるとリスクの高い投機的な運用にもなり得るため、扱い方には注意が必要です。

「株価が2倍になった」「10倍になった」といった話や記事を目にしたことがある人もいると思います。

株式投資の世界ではこういったことは十分にあり得ます。

特に会社が小さいときに投資をし、その会社が大きく成長した場合には、株主は大きな利益を得ることができます。

一方で、小さな会社に投資をすることは大きなリスクでもあります。

仮にその会社が倒産してしまった場合、投資したお金をすべて失うことになります。

2020年9月30日時点で、東京証券取引所に上場している会社は3,721社です。

株式投資を行う際には、これら上場企業の経営状況などを確認・分析し、今後成長していく企業であるかどうかを見極める必要があります。

また、1社にすべてを投資するのはリスクが大きいため、複数の会社に分散して投資を行うことも必要です。

債券投資

債券投資は、国や企業にお金を貸すことによって利子を得る投資です。

国債をご存知でしょうか?

国債は国が発行している債券で、国が利子と元本を保証しているため安全性の高い金融商品です。

ただし、日本は2016年1月にマイナス金利政策を導入しているため、国債の金利も低い状態が続いています。

一方で、新興国の中には金利が高い国債もあります。
為替リスクを考慮する必要がありますが、海外債券を資産に組み入れてみるのも1つの手段です。

ここでは代表的な投資の種類をお伝えしましたが、投資には他にも種類があります。

投資の種類についての詳細は、こちらの記事をどうぞ。

投資の種類8つ!初心者の資産形成におすすめする理由も解説

2. 投資・資産形成のやり方と比較のポイント

では、投資のやり方にはどういった方法があるでしょうか?

大きく分けると3つのやり方があります。

  • 自分で運用する
  • アドバイザーに相談する
  • 運用を委ねる(任せる)

また、資産運用の相談ができるアドバイザーには次のような人たちがいます。

  • FP(ファイナンシャルプランナー)
  • 銀行
  • 証券会社
  • IFA(独立系の金融アドバイザー)

では、投資・資産運用のやり方によって何が変わってくるでしょうか?

  • 資産運用に掛かる労力
  • リスクの大きさ
  • 投資できる金融商品の種類
  • 資産運用に掛かる手数料

1つずつ解説します。

(1)資産運用に掛かる労力

投資には株式や投資信託・債券投資など投資対象の種類があります。

まずは金融商品の種類の特徴を理解する必要があります。

また、実際に投資対象の金融商品を選択する際には、以下の中から選択する必要があります。

  • 投資信託の場合、ファンド数は5,800以上
  • 株式投資の場合、東京証券取引所に上場している企業が3,700社以上
  • 債券投資の場合、様々な国の債券がある

 ※すべて2020年9月30日時点

もちろん、自分ですべての企業や投資信託を調べるのは現実的ではありません。

現在、雑誌やインターネットにおすすめの金融商品・銘柄などの情報が掲載されています。

こういった情報も使いながら、世の中のニーズやトレンドも踏まえて、自分に適した商品や企業を選ぶ必要があります。

また、雑誌やインターネットの情報の中には、誇張して書かれているものや真偽が定かでないものも見受けられます。

書かれていることを鵜呑みにするのではなく、情報の確からしさを自分で判断する必要があります。

(2)リスクの大きさ

金融商品によってリスクの大きさは異なります。

また、複数の金融商品を組み合わせることによってリスクを減らすことができます(分散投資)。

特に自己投資する場合は、やり方によってリスクの大きさが変わってくるため、自分が今どれくらいのリスクを取っているかを意識する必要があります。

運用資金が少ないときには、分散投資が難しい場合もあります。

その場合は、投資信託やロボアドバイザーなど、少額で運用することができ、かつ分散投資も可能な商品を考えてみても良いでしょう。

(3)投資できる金融商品の種類

自己投資する場合、投資対象の金融商品に制限はありません。

一方で、アドバイザーに相談して資産運用を行う場合、扱える金融商品に制限が出てくる場合があるため注意が必要です。

例えば、銀行で取り扱う商品は「投資信託」「債券」「外貨預金」が中心です。

また、投資信託は銀行や証券会社によって取扱商品が違い、銀行は証券会社に比べて取り扱い数が少ないことが一般的です。

そのため、銀行や証券会社に相談する際は、その銀行・証券会社で取り扱っている商品に選択肢が限定されることを覚えておく必要があります。

(4)資産運用に掛かる手数料

自己投資する場合、運用に掛かる労力は大きくなりますが、一般的に手数料は抑えることができます。(売買頻度が多い場合など、やり方によっては手数料が高くなるケースもあります)

一方で、資産運用を相談する場合や、投資信託・ロボアドバイザーのように運用を任せる場合は、手数料が発生することも覚えておく必要があります。

特に相談の場合、相談料自体は無料のケースも多いですが、それでは証券会社やアドバイザーもやっていくことができません。

どこかで手数料が掛かっていることは認識しておく必要があります。

ただし、相談したからといって必ず金融商品を買う必要もありません。

積極的に相談してみましょう。

また、手数料体系は金融商品や相談・運用する会社によって様々です。

必ず確認するようにしましょう。


3. 6種類の資産運用方法の比較

それでは、具体的に6種類の投資方法の特徴を見ていきましょう。

まずは、先ほどの4つの観点「労力」「リスクとリターンの大きさ」「投資可能な商品」「手数料」の点数と簡単な説明で、大まかな特徴を捉えてみましょう。

資産運用方法の特徴

1つずつ見ていきましょう。

(1)自己投資

インターネットや書籍などで情報収集し、自分で運用する方法です。

自己投資の特徴

  • 労力の少なさ  :×(最も労力が掛かる)
  • リスクとリターン:小〜大(やり方によってリスクが大きくなることもある)
  • 投資可能な商品 :◯(特に制限がない)
  • 手数料     :◯(一般的に少ないが、やり方によっては高くなる)

自己投資は、自分で勉強し実際の投資を行うやり方です。

そのため、一定の時間を資産運用に割くことができ、かつ自分で勉強・情報収集することが苦にならない人におすすめです。

投資は資産形成・資産運用に有効な手段ですが、大切に蓄えた資産が減ってしまう可能性もあります。

正しく商品や企業を理解せず、噂で売買をしてしまうのは危険です。

自分で運用するのが難しいと思う方は、1度アドバイザーに相談してみましょう。

相談したからといって、必ずしも金融商品を買う必要はありません。

アドバイスの内容に納得したら購入を検討すればいいので、自分ですべてを判断するよりはリスクを下げることができます

(2)FP(ファイナンシャルプランナー)に相談して運用

FPは、人生の総合的な資金計画である「ファイナンシャル・プランニング」を立てて、経済面で総合的なアドバイスを行います。

FPの特徴

  • 労力の少なさ  :△(金融商品の選択・運用は自分で行う)
  • リスクとリターン:小(比較的リスクの少ない商品のみ)
  • 投資可能な商品 :×(金融商品の仲介はできない)
  • 手数料     :-(投資可能な商品がないため割愛)

注意が必要なのは、FPは総合的なアドバイスを行うことはできますが、具体的な金融商品の提案や資産運用を行うことはできません

そのため、この記事では自己投資に加え、幅広い意見をもらうことで労力とリスクが多少軽減されます。

ただし、実際には会社名や自己紹介にFPが付いていても、金融商品仲介業の資格を持っている場合は、(5)で説明するIFAと同じ立ち立場になります。

また、FPには1級から3級までの資格があり、さらに日本FP協会が認定する「AFP資格」「CFP資格」があります。

家計の金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度などの幅広い分野をカバーする資格でもあるため、得意分野は人によって異なります。

相談する際には、資格のレベルや得意分野や経験を確認することをおすすめします。

(3)銀行に相談して運用

比較のポイントでも触れましたが、銀行は取り扱い可能な商品が限定されていることが大きな特徴です。

銀行の特徴

  • 労力の少なさ  :△(銀行で取り扱いのない商品は自分で運用)
  • リスクとリターン:小(比較的リスクが低い商品が中心)
  • 投資可能な商品 :△(取扱商品が限定的)
  • 手数料     :△(銀行への手数料が発生する)

銀行で取り扱う商品は「投資信託」「債券」「外貨預金」が中心です。

なおかつ、銀行によって取り扱っている投資信託の数が異なります。

例えば、投資信託の取り扱い本数は以下のようになっています。

  • 楽天証券  :2,680件
  • 三菱UFJ銀行:474件
  • みずほ銀行 :252件
    ※いずれも2020/10/20時点

一般的に地方銀行など規模が小さくなるほど、取り扱い商品の数も少なくなります。

一概に数が多ければ良いとは言えませんが、投資する人にとっては選択肢が広がることは間違いありません。

ご自身の投資したい商品が揃っていれば、銀行も選択肢の1つになります。

ただし、株式なども含めて幅広く資産運用の相談をしたい場合は、相談先を考え直してみても良いかもしれません。

(4)証券会社に相談して運用

証券会社は銀行に比べると商品の幅が広がりますが、取引する証券会社の商品に限定されます

証券会社の特徴

  • 労力の少なさ  :◯(運用を委任できる)
  • リスクとリターン:小〜中(相談して決めることができるが、ハイリスク・ハイリターン商品は取り扱いが少ない傾向)
  • 投資可能な商品 :△(取扱商品が証券会社に限定される)
  • 手数料     :△(証券会社への手数料が発生する)

また、ネット証券会社と通常の対面型の証券会社で違いがあります。

取り扱い可能な商品に制限はありませんが、証券会社によって取り扱っている商品は異なります。

また、一般的にネット証券が商品数が多いのに対し、従来の対面が元になっている証券会社は商品数が少ないです。

例えば、2020年10月20日時点で、取り扱っている投資信託の数を比較すると次のようになっています。

  • 対面証券
    • 大和証券:53本
    • みずほ証券:114本
  • ネット証券
    • 楽天証券:2,680本
    • SBI証券:2,634本

従来の証券会社は、投資の種類が限られているか、商品の種類がネット証券会社に比べると少ないことが分かります。

また、証券会社もネット化が進んでいる会社もありますので、実際に資産運用の相談が可能かを確認する必要があります。

銀行よりも幅は広がりますが、証券会社の場合も、限られた商品の中で資産運用の相談を行う点は覚えておく必要があります。

(5)IFA(独立系の金融アドバイザー)

IFAはIndependent Financial Advisorの略で、独立系の金融アドバイザーです。

証券会社に所属していないため、中立的な立場で資産運用の相談・運用を行うことができる点が特徴です。

IFAの特徴

  • 労力の少なさ  :◯(運用を委任できる)
  • リスクとリターン:小〜大(相談して決めることができる)
  • 投資可能な商品 :◯(特に制限がない
  • 手数料     :△(IFAへの手数料が発生する)

IFAは日本では2004年にスタートした制度で、2020年6月時点で4,036人が登録されています。(日本証券業協会)

アメリカでは約12.7万人が登録されていることを考えると、まだまだ少ないと言えます。

IFAは証券会社に所属しておらず、金融商品仲介業の資格を持っているため、次のような特徴があります。

  • 中立的な立場でアドバイスを行うことができる
  • 証券会社の商品に依存しない、幅広い商品の中から提案ができる
  • 転勤や異動が少ないため、長期的に資産運用の相談ができる
  • 実際の資産運用や売買を委託できる

投資可能な商品に制限はありませんが、長期視点での資産形成・資産運用を前提とするIFAが多いため、ハイリスク・ハイリターン商品は取り扱いが少ないのが一般的です。

ただし、資産運用の方針やリスクの取り方も含めて相談することができます。

このサイトでは、IFAへの相談もできますので、興味を持たれた方は1度相談してみてはいかがでしょうか。

相談したからといって、金融商品を買わないといけないことはありません
お気軽にご相談ください。

また、IFAについてもっと知りたい方はこちらもどうぞ。

資産運用の中立的なアドバイスがもらえるIFAとは?他の投資方法との違いも解説

 (6)ロボアドバイザー(投資一任型)

ロボアドバイザー(投資一任型)は、資産運用をお任せすることができるフィンテック(金融技術サービス)です。

ロボアドバイザーには助言だけを行うサービスもありますが、ここでは現在主流になっている投資一任型のサービスを取り上げます。

ロボアドバイザーの特徴

  • 労力の少なさ  :◯(運用はお任せ)
  • リスクとリターン:小〜中(基本的にハイリスクな運用は行わない)
  • 投資可能な商品 :-(運用を任せるため、基本的に商品選択はできない)
  • 手数料     :△(運用会社への手数料が含まれる)

ロボアドバイザーは基本的に資産運用をお任せするサービスです。

ただし、「値上がり重視」など用意されたオプションで運用方針を指示することもできます。

少額で始めることができ、金融商品の知識が必要ないため、投資初心者にはおすすめのサービスと言えます。

一方で、ロボアドバイザーは基本的に「長期運用」「積立」を前提にした投資方法です。

そのため、途中で解約すると受けられるメリットが少なくなってしまいます。

そのため、長期的に考えて自分に合った投資方法なのか考えた上で、始めることが大切です。

そういったことをIFAに相談してみても良いかもしれません。


まとめ

いかがでしたでしょうか。

この記事では以下のことをお伝えしてきました。

  • 投資の主な種類は「投資信託」「株式投資」「債券投資」
  • 投資方法は「労力」「リスクとリターンの大きさ」「投資可能な商品」「手数料」の4つで考える
  • 6つの投資方法の特徴

投資は「あなたらしい人生100年」を手助けしてくれます。

自分にあった投資方法を見つけて、将来に向けて資産運用を行なっていきましょう。