【プロの本音:金融編Vol.9】米国型の資産運用サービスを目指す

「プロの本音:金融編」シリーズでは、IFA(独立系金融アドバイザー)のみなさんに、IFAになったきっかけや想いなどをお聞きしています。

具体的な相談事例や、ライフプラン・資産運用にお悩みの方へのメッセージもいただいていますので、ぜひご自身の資産運用や、ご相談の参考にしてみてください。

粳田活大さんがIFAになったきっかけ・想い

-- 本日はよろしくお願いします。まずは粳田さんの自己紹介をお願いします。

 

株式会社TAの粳田活大です。

大学卒業後、野村證券に入社、16年間全国各地の支店にて資産運用ビジネスに携わりました。

証券会社の現場では、実に多くのことを学ぶ機会に恵まれ、私の金融人としての土台を形成できた場であり、巡り合えた多くの人に感謝しております。

一方で、欧米に比べ遅れているといわれる日本の個人資産運用業界はどのように変化していくべきなのか、資産運用サービスを提供する側として、この流れを大きく変えるひとつの解がIFAビジネスにあると確信し、2018年に独立、会社設立しました。


-- IFAになったきっかけを教えてください。

 

これまでIFAを含む日本の金融機関は、売買手数料型のサービスを提供していました。

しかし、2018年に楽天証券が、お預かり資産に応じた手数料体系の資産残高フィーモデル「管理口座コース」をIFA専用に導入することを発表しました。

従来の売買手数料型のサービスではどうしても排除できない利益相反の問題が、「管理口座コース」により解決できることになります。

米国のような「アドバイザーと顧客のベクトルを合わせた運用」が日本において、IFAなら可能になると確信しました。

こういった制度がようやく日本でも整うことで、資産運用の効率はグッと上がってきます。

すると正しく長期投資をすれば、おのずと投資の成果がともなうことは歴史が証明しています。

「転勤のない」IFAで、10年単位の投資の大きな成果をお客様と共有できるだろうことを確信し、IFAになることを決意しました。


-- IFAでなければ提供できない価値・サービスとは何でしょうか。

 

お客様のお預かり資産残高に応じた手数料課金サービスを選択いただくと、売買手数料は無料またはごくわずかとなり、売買をすることでアドバイザーに手数料が発生することがなくなります。

故に、優れた商品を長期に保有するインセンティブが働きます。

また、値上がりやお客様のご入金により資産残高が増えることで残高フィーが増えるため、顧客とアドバイザーのベクトルを一致させる効果が出てきます。

個別株式を長期に保有し、数年単位で成長を見守る投資もできます。

インデックス投信やETFの活用も積極的に候補になります。

実際は見えない外国債券のフロントフィーや、スプレッドからもほぼ解放されます。

まさに日本の個人資産運用市場に求められているサービスであり、なによりお客様からの評判が上々です。

サービスも制度設計も、日本より進んでいる欧米諸国の資産運用ビジネスに追いつくためにIFAが担う役割は極めて大きいと考えます。


-- IFAとしてお客様と接する中で、嬉しかったことを教えてください。

 

お客様との利益相反をなくし、ベクトルを合わせるための制度設計が整ったら、資産運用のスタートです。

ベクトルが一致し顧客と同じ方向を向くことが仕組みとしても出来上がると、お客様と接する中で「嬉しく感じること」は日々あり、その機会が激増してくるものだと実感しております。

また、長期的に運用プランを維持・管理していく中で、損失が発生してしまうタイミングが一時的に出ることは多々ありますが、時間にもよりますが長期的であればおのずと成果は出てくるものです。

「転勤がない」ことにより、時に10年単位の何年も積み重ねていく資産運用の成果をお客様と共有できることこそ、アドバイザー冥利に尽きる一番嬉しい瞬間であることは間違いありません。

 

IFAとしての特徴・相談内容

IFA:TAの粳田活大

 

-- IFA相談に向いている人、向いていない人はいるでしょうか。また、どういった相談内容、どういう方々からのご相談が多いでしょうか。

 

IFAに相談するにあたっての向き・不向きというのはなく、あくまでもIFA業者または個人のコンセプトと合っているか、という点は既存の金融機関も同じと考えます。

ネット証券にてご自身の判断で投資できる方以外は、皆様IFAに相談するメリットはあると思います。

しかし弊社では、一定の資産規模をお持ちの方になってくると、ネット証券のヘビーユーザーでも、私どもの顧客となってくださる方が多々おられます。

弊社所属のアドバイザーもまた、プロフェッショナルとしての自覚をもつ経験豊富なアドバイザーです。

故に、ネット証券にて投資をされている方に対しても、付加価値の高い情報が提供できるのなら、また贈与・相続といった資産管理の有効な考え方などを提供できるのであれば、IFAを活用するメリットは十分にあるということだと感じております。

 


-- 他のIFAとの違い、特徴、強みを教えてください。

 

弊社では「究極の顧客本位を追及する」を理念に、様々な試みをしております。

内部構造的な話にはなりますが、顧客からいただく手数料水準を下げるため、組織のスリム化を図ることは、既存の金融機関に対し、IFA組織ができる大きなアドバンテージと考えます。

また長く顧客とファイナンシャルアドバイザーを苦しめた利益相反のジレンマから開放すべく、さきほどお伝えしました資産残高フィーモデルである「管理口座コース」を、積極的にご紹介しております。

この制度設計が整えば、後は経験豊富なアドバイザーが、最大限お客様の意向に合わせ、資産運用というジャングルの中を、恐れずゴールまで伴走してまいります。

 

ライフプラン・資産運用にお悩みの方へのメッセージ

IFA:TAの粳田活大

 

-- 人生100年時代に向けてのライフプランニングとはどのように行えば良いのでしょうか。

 

シンプルに、「長期・分散・積み立て」を一日も早く実行することだと思います。

その金額や、投資バランスなどは人によって様々ですが、「長期投資」を一定のバランスで維持していくことで、大きな成果になってきたことは歴史が証明しております

また、その背景を理解することが、投資を「継続」するポイントだと感じております。

理解するのが難しいならば、最近はやりの「ほったらかし投資術」でも、十分だと思います。


-- 資産運用の見直しを考えている方、資産運用で困っている方にメッセージをお願いします。

 

短期的な動きにとらわれ、相場についてあれこれ考えをめぐらすことをやめ、資産運用のシンプルな原則について理解をすることが、資産運用の成功の第一歩になると考えます。

過去、いろいろな工夫をしてもなかなか改善の景色が見えない方は、資産運用をする制度を変えてみることをお勧めしたいと思います。

それはまさに、「IFA」の利用や、「管理口座コース」という、おそらく今まで使ったことのない仕組みなどです。

インデックスファンドやETF、個別株式に至るまで、弊社ではあくまでも「長期投資」が大前提であり、それが資産運用のシンプルな原則です。

実行に移すのは簡単ではありませんが、実現するためのサービス、制度設計がIFAにはあります。

ぜひ一度お問い合わせいただけましたら幸いでございます。

 


 

今回お話しを伺ったIFA(株式会社TA)

粳田 活大
株式会社TA

2003年に野村證券株式会社入社。東名阪の5支店にて富裕層への資産運用アドバイス業に計16年間従事。2018年に株式会社TAを設立(代表取締役/共同創業者)。

資産運用の世界はジャングルです。相場変動の中で日々新しい商品やサービスが登場し、ユーザーがその本質を理解することが時に困難を極める時代。自分自身の主観を頼りに恐る恐る歩を進めているのが現状ではないでしょうか。我々は、TA(Trusted Advisors)という社名に「信頼できるアドバイザー」という意味を込め、どんなジャングルの中にあっても変わらぬ運用の本質だけをお客様にお伝えし、伴走いたします。

 


 

※本ページに記載されている内容は2021年1月27日時点のものです
※記載内容に誤りがある場合、ご意見がある方はこちらからお問い合わせください

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