【プロの本音:金融編Vol.18】アメリカ帰りの米国証券アナリストが語る投資のやり方

「プロの本音:金融編」シリーズでは、IFA(独立系金融アドバイザー)のみなさんに、IFAになったきっかけや想いなどをお聞きしています。

具体的な相談事例や、ライフプラン・資産運用にお悩みの方へのメッセージもいただいていますので、ぜひご自身の資産運用や、ご相談の参考にしてみてください。

川上泰弘さんがIFAになったきっかけ・想い

-- 本日はよろしくお願いします。まずは川上さんの自己紹介をお願いします。

 

ペレグリン・ウェルス・サービシズの川上泰弘といいます。

私の経歴は他のIFAの方々と比べて異色なのではないかと思います。少し長くなりますが、自己紹介をさせて頂ければと思います。

2001年京都大学理学部を卒業後、新卒で日本アイ・ビー・エム株式会社に入社し、ソフトウェア開発研究所に配属されました。始まりはソフトウェア開発職です。

ソフトウェア開発研究所では、博士号や修士号を持った同僚の中で、学士号の同期は2人でした。相当鍛えられました。

自作のソフトウェアを活用した定量分析は、今でも私の資産運用の視点で非常に重要な割合を占めていますが、その時の経験が間違いなくその基礎となりました。

その後、事業会社を経て、金融業界へ転身。ゴールドマン・サックス証券やシティバンク証券といったセルサイドで、デリバティブ営業やトレーディング、商品企画に従事しました。

ただ、金融といえばアメリカです。30歳までにはアメリカで働きたいと思っており、29歳の時にそのチャンスがありました。2008年のリーマンショック直前のタイミングです。

国連の姉妹機関で世界銀行という国際機関があるのですが、そのグループ機関で発展途上国の民間セクターへの投融資を担当している国際金融公社(International Finance Corporation)の本部、ワシントンDCの財務部で働く機会を得ました。

この国際金融機関の出資者は各国の政府です。そこでは色々なことに取り組みました。

クオンツアナリストとして金融工学を活用した定量分析を中心に、ストラクチャリングやデリバティブのトレーディングを行いました。

国連パスポート片手に世界中を飛び回り、上級財務担当官として発展途上国の金融市場の育成に直接的に貢献できたと自負しています。

 

9年強、国際機関に在職したのですが、その間の2012年にIE Business Schoolを卒業し、MBA(Honorable Mention)を取得。ビジネス系大学院や大学で優秀な成績を修めた者のみが入会を許される団体ベータ・ガンマ・シグマ(ΒΓΣ)にも所属しています。

2017年に帰国。ピムコジャパンやヘッジファンドで金融のプロである機関投資家の方々に対して営業をさせて頂きました。

金融のプロの方々の悩みをお伺いしながら、一緒に色々と勉強させて頂きました。

その後、2020年10月からペレグリン・ウェルス・サービシズでIFAとして活動しております。

このため、セルサイドの証券会社とバイサイドの資産運用会社の両方を経験している定量分析に強いIFAになります。

金融は非常に奥深く、興味が尽きません。熱心に勉強を重ねています。

米国証券アナリスト(CFA)、ファイナンシャル・リスク・マネージャー(FRM)、日本証券アナリスト協会認定アナリストでもあります。

 


-- IFAになったきっかけを教えてください。

 

自己資金の運用なども行ってきたのですが、それなりにしっかりとしたパフォーマンスで、金融機関で働く友人からも投資についてご相談を受けることが多々ありました。

一方で、日本の親しい高齢者の方々が、証券会社の営業員から言われるがまま投資したことで、残念なパフォーマンスになっている話などをしばしば耳にしていました。

自分なら金融理論に基づいて、皆様のご投資のお役に立てるのではないかと思いました。

投資は未来を予測し、価値判断をすることですので、当然のことながら、不確実性は付きまといます。

ですから、確率でのアプローチになるのではないかと考えています。

そして、私であれば数字をもとに投資家の方々の投資判断の支援ができるはずだと思うようになりました。

金融業界では、「リテール」「ホールセール」という言葉が使われます。リテールが個人投資家で、ホールセールが機関投資家です。

私は、リテールの皆様の投資判断の高度化に貢献したいと思い、IFAになりました。

「難しいことをなるべく優しく」がモットーです。

 


-- IFAでなければ提供できない価値・サービスとは何でしょうか。

 

大手証券会社で資産運用をされている個人投資家の方々も多いと思います。

大手証券会社では全国津々浦々、支店を構え、営業員がお客様の投資判断を支援しています。

投資家の皆様は直接営業員にフィーを払われることはないですが、売買手数料や販売手数料などで間接的に証券営業の担当者にお金を払っています。

 

IFAのビジネスモデルは、証券営業ととてもよく似ています。

投資顧問業者や投資助言業者は除き、私たちIFAはお客様より直接お金を頂戴しません。

一方で大きく違うところがあります。ノルマの存在と転勤の有無です。

大手証券会社の営業職では、毎月ノルマが課されて、特定のファンドや銘柄の販売目標を設定することが多くあります。

一方で、お客様の状況は千差万別です。ノルマに追い回されながら、本当にお客様の運用を考えられるか、というインセンティブの問題があります。

また、証券営業職は、一部のプライベートバンカーを除き、転勤を伴うことも多く、同じお客様と中長期的な関係を築きにくくなっています。

IFAではノルマは基本的に存在しません。

会社の一方的な都合ではなく、お客様のリスク許容度を把握し、お客様にあったポートフォリオの構築・モニタリングが可能な仕組みになっています。テーラーメイドのサービスに、より徹することができると考えています。

また、投資家の観点では、証券営業の素敵な担当者に出会えても2-3年すると転勤し、担当者が変わってしまい、個人投資家の皆様が新担当者を選べないことが多いです。

ですが、IFAではそれぞれの担当者のキャリアや得意分野に基づいて、中長期的にご支援が可能です。

気に入ったIFAをずっと使っていただけます。お気に入りのIFAを是非見つけていただければと思います。

個人投資家の皆様にとって、気に入ったIFAによるテーラーメイドのサービスを通じて、長いお付き合いを可能とするのがIFA制度だと考えています。

 


-- IFAとしてお客様と接する中で、嬉しかったことを教えてください。

 

お客様に今後の経済見通しや、今後魅力的だと思われるセクターやファンドについてご紹介をさせて頂いた際に、このIFAに任せてみようと思っていただけた瞬間です。

その根幹にあるのが、ヘッジファンドで機関投資家営業のマネージング・ディレクターの職を辞める際に、著名な機関投資家の方から頂いたお言葉です。

「君みたいに投資に熱意をもって、一生懸命勉強している営業はあまりいないからね。もし機関投資家営業(注:プロの投資家向けの営業)に戻ってくるなら、是非またお話をしましょう。」というお言葉は今でも私の原動力です。

 

IFAとしての特徴・相談内容

-- IFA相談に向いている人、向いていない人はいるでしょうか。また、どういった相談内容、どういう方々からのご相談が多いでしょうか。

 

マーケットにお金を投じる際に、「投機」と「投資」という2つの種類がありますが、違いは、価格のブレ(ノイズ)の予測か、事業の成長性や本質的価値の予測かの違いかと思います。

マーケットでの価格は概してジグザグと動くのですが、このジグザグにお金を投じるのが投機で、IFAにご相談されても多くを得ることが少ないかと思います。

一方で事業の成長性や企業の本質的価値に投資することを基本としたポートフォリオ構築にご関心がある方々は、IFAにご相談されると皆様にとって、とても良い相談相手となれる可能性があると考えます。

 

その際、ご自身の運用しようと思っている資金がどの程度リスクをとれるのか、構築するポートフォリオはそのリスク量と整合的かご自身でしっかり確認されることをお勧めします。

非常に難しいことをお伝えしているかとお思いかもしれませんが、この難しい部分はIFAが一緒にチェックさせていただき、投資家の皆様に丁寧にご説明します。

ご投資の原資は皆様の大事なお金です。投資家の皆様にとって重要なことは、納得感だと考えています。

 


-- 他のIFAとの違い、特徴、強みを教えてください。

 

他のIFAとの違いですが、3つあります。

私は①数字の虫で、②投資関連経験が長く、③CFA(注:米国証券アナリスト)です。

そして、他のIFAの方々に負けない投資への熱い情熱を持っています。

私はデータを見るとぞくぞくする数字の虫なのですが、それに加えて、クオンツアナリスト(定量分析)やデータサイエンティストとしての深い実務経験もあります。

 

トレーディングやストラクチャリングを含め、投資関連経験はこれまでに16年を超えています。データサイエンティストとして、人工知能の活用や価格予測モデルの構築なども行ってきました。

また、私は米国証券アナリストかつ日本証券アナリスト協会認定アナリストです。

特に、米国証券アナリスト資格保有者は、機関投資家で働かれている方を含めても、日本では約1,300人しかいません。

数字の虫 × 豊富な投資関連経験 × 米国証券アナリスト × 投資への情熱を併せ持つIFAは非常に少ないと思います。

私は、得意の数字で道を照らし、投資をお客様に分かりやすくお伝えし、お客様とともに二人三脚でご投資をしっかりとご支援したいと考えています。

投資のソムリエとして皆様の投資資金の性格に合ったファンドを厳選し、組み合わせ、ポートフォリオを構築、組み換えに専念するスタイルで、私のこれまでの投資経歴16年の知見を反映させています。

 

ライフプラン・資産運用にお悩みの方へのメッセージ

 

-- 人生100年時代に向けてのライフプランニングとはどのように行えば良いのでしょうか。

 

運用というとどうしてもリターンの目線が気になるところですが、あまり下手な運用をしないという前提を置くと、リスクとリターンは表裏一体となります。

しっかりとしたリターンを狙っていくとなると、ある程度のリスクを許容しなくてはいけません。

ここでポイントになるものの例として、投資家の方の年齢とその資金使途が挙げられます。

一般に投資家の年齢が若いと、多少の投資の失敗は長い時間の中で取り戻せるため、株式をはじめとする価格変動の大きい資産へより多く投資することができます。

一方で、投資家が年齢を重ねるにつれ、リスク許容度が低下しますので、徐々に株式などを減らしていくことになります。

また、その資金の使途が生活費であれば、リスクはほとんどとれません。一方で、その資金が余裕資金であれば、比較的大きなリスクをとることができます。

時を経る中で、その資金に求められる性格を適宜分析し、必要に応じて投資家の皆様のリスク許容度を見直し、マクロ経済の環境や市場環境の変化に応じて、ポートフォリオを適宜組み替えていくことが必要になります。

ライフプランニングではリスク量をコントロールしながら、少しでも長い長期投資が重要な要素の一つだと考えています。

 


-- 資産運用の見直しを考えている方、資産運用で困っている方にメッセージをお願いします。

 

投資は未来を予測することで、大変難しいです。そして、市場は非常に効率的です。

当然のことながら、そのような金融市場で、片手間で確りと運用していくには時間が足りません。

したがって、専門職の関与が必要だと思います。

中長期的な資産運用をご検討されるのにあたり、是非、信頼できるIFAを見つけて頂ければと思います。

運用のプロであるIFA(アドバイスは無料)と一緒に、二人三脚で適切なポートフォリオを構築し、PDCAつまりPlan-Do-Check-Actionの管理サイクルをグルグル回し続けることこそ、理想的な投資プロセスだと思います。

IFAの方々は得意分野が異なります。

ぜひ投資家の皆様にピッタリのIFAが見つかることをお祈りしております。

 


 

今回お話しを伺ったIFA(ペレグリン・ウェルス・サービシズ株式会社)

川上 泰弘
ペレグリン・ウェルス・サービシズ株式会社

2001年京都大学理学部卒業、2012年 IE Business School卒業 (MBA、Honorable Mention)。ベータ・ガンマ・シグマ(ΒΓΣ)に所属。

世界銀行グループの国際金融公社(International Finance Corporation, IFC)のワシントンDC本部にて上級財務担当官として勤務したほか、アルジェブリス・インベストメンツ、ピムコジャパン、シティバンク証券、ゴールドマン・サックス証券などで勤務してしてきました。米国証券アナリストとして、これまでの経験と知見を活かし、個人投資家の皆様の資産運用をお手伝いさせていただいています。また、資産運用セミナーや子供向け投資勉強会といった企画を通して日本の金融知識と意識の向上にも貢献したいと思っています。

 


 

※本ページに記載されている内容は2021年2月8日時点のものです
※記載内容に誤りがある場合、ご意見がある方はこちらからお問い合わせください

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