「プロの本音:金融編」シリーズでは、IFA(独立系金融アドバイザー)のみなさんに、IFAになったきっかけや想いなどをお聞きしています。
具体的な相談事例や、ライフプラン・資産運用にお悩みの方へのメッセージもいただいていますので、ぜひご自身の資産運用や、ご相談の参考にしてみてください。
森田 章広さんがIFAになったきっかけ・想い
-- 本日はよろしくお願いします。まずは森田さんの自己紹介をお願いします。
GAIA株式会社の森田 章広(もりた あきひろ)と申します。
1984年京都生まれ、大阪育ちです。
現在はGAIA株式会社の大阪支店で、プライベートFPとして約70世帯のお客さまの資産運用、資産管理のアドバイスをしています。
お客さまは同世代の現役世代の方もいらっしゃれば、早期退職された方、ご自身で会社を経営されている方など、様々なタイプの方がいらっしゃいます。
女性のお客さまも多いのですが、積極的に資産運用をしたいというよりは、何でも話せる相談相手としてお付き合いいただいている方も多く、証券会社時代とは違ってお客さまの価値観に触れるような深いお話を日々お聞きして人生勉強をさせていただいています。
プライベートは男女二児の父親です。
野球が大好きですので、息子はプロ野球選手にしたいと夢見ています。親バカですね。
-- プライベートまでありがとうございます(笑)続けて、IFAになったきっかけを教えてください。
大学卒業後、証券会社はバリバリ働くというイメージで2006年に大和証券に入社しました。
入社後は個人や法人のお客さまに対する資産運用アドバイス業務を担当しましたが、基本的に毎日やることは株の売買です。
それが一通り終わると、今度は投資信託の乗り換えの提案になります。
相場が上がればお客さまは喜んでくださいますが、20代の終わりを迎える頃になると、自分で考えるより会社の司令でお客さまの売買を行うことに疑問を感じるようになりました。
その頃、ライフプランをトータルでアドバイスができるIFA・独立系ファイナンシャルアドバイザーという存在を耳にするようになり、インターネットで随分と調べました。
その時に出会ったのがGAIAです。
代表中桐の著書やブログを読むうちに、裏表のない中桐の人柄や、米国流の顧客一人ひとりに寄り添うサービスで「顧客本位」を追求する姿勢に魅力をじ、2015年のGAIA大阪支店開業を待って2016年に入社しました。
-- IFAでなければ提供できない価値・サービスとは何でしょうか。
IFAは基本的に転勤がなく地域に根ざした働き方ができるので、お客さまと長期的な関係を築くことができます。
そのため商品の「購入先」ではなく、お金にまつわること、ライフプランに関すること、仕事のこと、家族のことといった多岐にわたるお客さまの「相談先」としてお役にたつことができ、お客さまからも「営業担当」ではなく「人生の相談相手」として見ていただけることはIFAとして働く喜びにつながっています。
この商品がいいから買いましょう、ではなくお客さまがしたいこと、なりたい姿を実現するソリューション(解決の手段)として、結果的に金融商品や保険を提案しています。
また税理士や司法書士等の専門家とも連携して、相続や節税、終活などのお手伝いもしていますので、お客さまの人生に深く関わることができるのもIFAの強みであり仕事の醍醐味でもあります。
-- IFAとしてお客さまと接する中で、嬉しかったことを教えてください。
自分の資産がどのような状況か、毎日値動きをチェックするという方がいらっしゃったのですが、GAIAとお付き合いいただくうちに、あまり値動きを気にしなくなったと言っていただきました。
運用がストレスや不安の種になったり、お金のこと、運用成績以外のことに頭が回らなくなるのは本末転倒ですので、お客さまの日々の心配を解消してあげられたというのは、自分たちの存在意義を感じる嬉しいお客さまの変化でした。
また急なご不幸があったときに一番に連絡していただいたことも、アドバイザーとして信頼されていることを実感する出来事でした。
日々のコンタクトや定期的な面談により距離感が縮まっているからこそ、いざという時に頼っていただき、何かあったら一番に教えてくれる。
そうすると、こちらもお客さまの求めにすぐに応じることができ、お役に立つことができます。
そんな関係を築けることが、仕事のやり甲斐になっています。
IFAとしての特徴・相談内容
-- IFA相談に向いている人、向いていない人はいるでしょうか。また、どういった相談内容、どういう方々からのご相談が多いでしょうか。
難しい質問ですが、相談すること自体が向いていない人はいないと思います。
ただ、アドバイスが必要かどうかはお客さまそれぞれの置かれた状況やお考え、タイミングがあるとは思います。
アドバイスを受けてみて、自分で意思決定できるという人は、納得いくまで自分でやってみるのも良いと思います。
GAIAで私が長くお付き合いしているお客さまは、自分でお金のことについて答えを出すよりその都度相談相手が欲しいという方、またお金に関して悩む時間はアウトソースして専門性のある人に任せたいという方が多いです。
資産運用やお金の管理はお客さまにとっては目的ではなく、心豊かに人生を楽しむための手段ですので、お金に関する部分は肩の荷を降ろして、それ以外の仕事や家族や趣味、より良く生きるために時間を使いたいという方はIFAという自分だけのアドバイザーを持つことは良い選択ではないでしょうか。
-- 他のIFAとの違い、特徴、強みを教えてください。
これまで日本国内での資産運用において、お客さまは専門知識が少ない分ご自身での判断が難しく、金融機関の言うことを信頼し、言われたものを買っていくという状況が続いてきました。
GAIAはお客さまの売買の回数で手数料を稼ぐビジネスモデルではなく、お客さまの残高を積み上げることが会社の収益になるフィーベースと言われるビジネスモデルですので、お客さまのお考えや課題、お悩みを伺うことに十分な時間を割くことができます。
またGAIAでは必ず半期に一度の面談の機会を設けています。「半期に一度も話すことはないよ」と最初はおっしゃっていたお客さまも、お会いすると色々なお話が出てきます。
お客さまからの相談事が無くても決まった時期に強制的に会うというのは、お客さまと長期的な関係を築くためにたどり着いたGAIAの良い制度だと思いますし、お客さまにとっても、結果的に長期投資を続けるための後押しになっていると思います。
-- 面談では、どのようなお話をされていますか。
定期的な面談では、前回からの流れを引き継いだ会話を心掛けています。面談ではお金のこと以外にも、ご家族の話、仕事のこと、状況や心境の変化を伺うようにしています。
またマーケットの変動が大きく特に下落しているような時は、会社からの動画やメールの配信も行い、自分からもお客さまの不安を取り除くようにコンタクトを取ります。
その積み重ねが、お客さまの長期的な経済的なリターンに繋がると考えています。
GAIAが大阪に進出したのが2015年ですが、まだ東京に比べるとIFAの数も少ないので、IFAが関西でも広がって、もっとお客さまの選択肢が増えて欲しいと思います。
ライフプラン・資産運用にお悩みの方へのメッセージ
-- 人生100年時代に向けてのライフプランニングとはどのように行えば良いのでしょうか。
100年というのは、想像できないくらい長いですよね。
一つは自分のやりたいことをやりながら、お金も稼ぎながら、社会に関わっていく。
そこに資産運用も加えて、金銭的なバランスを保ちながら心身健康で充実した日々を過ごす。
100歳まで生きるなら、生き甲斐も必要、幸せに感じられるものを見つけて、なるべくお金の不安を手放して過ごすのが理想的だと思います。
そのためには、中長期的なライフプランを考え、自分の価値観に向き合い、理想の生活や実現したいことを描きながら、そのためのファイナンシャルプランを検討して欲しいと思います。
また一度決めたプランも歳を重ねるうちに変化がありますので、100歳を目指して定期的に見直しながら資産運用を続けていくことが必要だと思います。そのサポートをするのが私たちIFAです。
-- 家族を中心に人間関係のあり方も変わってきますね。
具体的に想像してみていただきたいのですが、仮に100歳まで生きたとすると、人によっては子供の世代が60~70代、孫の世代が30~40代、ひ孫の世代が10代というように、自分と配偶者のライフプランはもとよりその下の世代の将来のお金のことまでを踏まえたプランニングが必要になるかも知れません。
また生き方や家族のあり方は多様化しています。
独身で将来は居心地の良い施設で暮らそうと思う方もいれば、気のあった友人と緩く繋がりながら共同生活するような新しいスタイルも増えるでしょう。
人生100年時代のライフプランニングは、「超長期」の時間軸で考えることが必要になってくるのではないでしょうか。
-- 資産運用の見直しを考えている方、資産運用で困っている方にメッセージをお願いします。
お金の悩みは尽きないもので、誰かに相談してもその時は解決した気になったり、また違う悩みが出てきたりと、一生すっきりすることはないものだと思います。
ご相談に来ていただくことで少しでもその不安が和らいで、安心して日々を過ごしていただければ、アドバイザーとして嬉しく思います。
今回お話しを伺ったIFA(GAIA株式会社)