こんにちは、FPパートナーズ株式会社の坂上です。
一般的に資産運用や投資と聞くと「難しい」「損をする」などネガティブな話が多く、日本では投資はまだ一般的ではない様です。
今日は、本当に損をするのか、一方で投資をしないリスクはないのかといったことをお伝えします。
1. 投資に対するイメージ
私の知り合いに著名な公認会計士の先生がいらっしゃいます。
当然、知識は十分にありますが、投資には消極的です。
経済の話や企業の話をすると話が盛り上がりますが、いざ自分が投資するとなると、「リスクが高い」なんてことで話は終わります。
逆に投資に対する詳しい知識のない主婦の方でも、積極的に投資される方もいます。
この2人の方の投資に対する意識の違いを過去の会話から想定すると、公認会計士の先生は顧問先企業が過去に投資で大失敗をしたことがある様です。
つまり投資は、損をするものという考え。
後者の主婦の方は、そもそも財産はお父様が投資で作った財産を相続されたものです。
この2人は過去の経験で投資に対するマインドが違う様です。
2. なぜ日本では投資が普及していないのか
投資に関する認識は、日本と米国でも大きく違います。
米国では投資は一般的で、家計の現金比率は13%程度で、他は株式や投資信託など運用資産です。
かたや日本では現金比率は54%です。
なぜ日本では投資が普及していないのでしょうか?
大きく2点、指摘したいと思います。
1) 米国株の代表ニューヨークダウ平均株価は、今現在最高値近辺
つまり過去どの時点で買っていても、現在増えている可能性が高いということです。
それに対して日本では、代表的な株価指数である日経平均株価の最高値は、1989年12月38,915円です。
つまり30年前に投資した人が、いまだに損を抱えていることになります。
実際には損をしている米国人も、利益を出している日本人もいるのは事実ですが、成功体験の人数は圧倒的にアメリカ人の勝ちです。
2) 米国はインフレ、日本はデフレ
アメリカでは、平均的に2%以上のインフレのため、現金、投資、消費のうち現金が一番非経済的ですが、日本ではデフレのため現金が一番経済的になりえます。
3. 投資は損は間違い!投資をおすすめする理由とは
では日本で投資をすると損をするのでしょうか?
誰でも手軽に投資できる一般的な商品で日本から世界に投資した場合ですが、リーマンショックのあった2008年から直近2020年までの13年間で世界株の平均リターンは5.2%です。
また、日経平均への投資の場合、平均リターンは6.3%です。
日本ではバブル後の株価の長い低迷があったため、投資による成功体験者の数が圧倒的に少なくイメージが悪いのですが、ここ10年はちがったものになっています。
日本でも徐々に個人型確定年金のイデコ(iDeCo)や積立NISAなどが浸透し始め、成果を享受している人も増え始めています。
ではなぜ投資した方がいいのでしょうか?
インフレの可能性も十分にありますが、日本の場合、ひっ迫した国の財政を考えると、将来の年金の減額、社会保障費の増額、増税など可処分所得の減少リスクは十分あると想定されます。
現役世代の人は将来の長い老後のため、年金生活者は日々の生活の充実のため、資産が増えるに越したことはないと思います。
しかし、投資するにも自分ですべて完結できない場合は、専門家のアドバイスが必要になりますが、金融機関の窓口にいる担当者は会社もしくは支店の推奨商品を会社都合で勧めてくる懸念がありますし、転勤や配置換えで担当者が変わることもあります。
投資の目的は、取り巻く環境が違えば投資先や投資期間も違ってきますし、また自分の考えや環境も変わりますので、時間とともにその目的も変わるかもしれません。
よって、長期的につきある信用できる転勤のないアドバイザー(IFA)と共に相談しながら進めることが、重要になります。
お気軽にご相談ください。