私たちが生きる「人生100年時代」
日本では2017年に人生100年時代構想会議が発足され、政策に織り込まれるほど現実のことになっています。
そして、人生100年時代を自分らしく生きるためには、資産運用・働き方・健康の3つがとても大切です。
資産運用:理想のライフスタイルを実現するための資産
働き方:自分の夢・目標に向かって、やりたいことを実行する働き方
健康:活力を維持するための健康な身体と人間関係
まさに人生100年時代の生き方を体現している杉原杏璃さんに、自分らしい100年人生を歩むためのヒントをお聞きしました。今回は、前回に引き続き、杉原さんがとても大切にしている資産運用の話です。
Part1:投資・資産運用編① 〜お金に困らない人生を
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Part3:仕事・キャリア編 〜点を繋いで線にするキャリアの作り方
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1. 人生100年、お金に困らない生活をしなければいけない
ー 最近、様々なシーンで人生100年時代という言葉を耳にします。
そうですね。
みなさん誰もが人生100年という考えになっていて、浸透している言葉ですね。
人生100年時代そのものを深く考えたことはないですけど、やっぱり寿命が延びていることは確かなので、おじいちゃん・おばあちゃんになってもお金に困らない生活をしなければいけないなと日々考えています。
ー お金はとても大切ですが、日本で株式投資を行なっている人は全体の12%というデータがあります。
そうですよね。
とても少ないですよね。
ー 杉原さんは、このインタビューが始まる前にも、マネージャーさんと普通に株の話をされていました。
私は23歳から株を始めたのですが、もともと私の周りには投資をやっている仲間がいませんでした。
なので、自分で周りの人に話すことで、投資に興味を持ってもらって仲間を増やしていったんです。
楽屋や仕事の現場でもメイクさんやマネージャーさんが始めたり、カメラマンさんまで始めたりしてくれています。
共通の趣味じゃないけど、常に話題になるので、より投資に関する知識も自然と広がっていっています。
いま、すごく楽しみながら投資ができている環境で、とてもいいことだなって。
ー とてもいい環境ですね。一方で、20代で株式投資をやっている人は2-3%で、女性は1%ほどです。杉原さんはその1%、23才で始めた。当時から備えが必要という意識が強かったのでしょうか?
23才のときは、先々のことを考えて蓄えなきゃって考えではなくて、単純にその日の生活をするためのお金が欲しかった。
まだ芸能界で成功していなかったので、その日の生活をするために、どうにか自分が働くこと以外にお金を生み出す方法を取るしかなかった。
すごく真面目に先のことを考えてということではなくて、その手段として株を始めました。
だから、もしかしたら東京に上京して1人で頑張るという状況でなければ、始めていなかったかもしれません。
ー なるほど。そのまま福山にいたら、違ったのかもしれないですね。
そういう環境に身を置いていなければ、スタートするのは難しかったかもしれないです。
ー 保険は考えませんでしたか?保険には20代でも60%近くの人が加入しています。
保険はもちろん入ってました。
特に田舎にいると、親が言うことがすべて。
保険って、田舎では大体、親やおじいちゃん・おばあちゃんが掛けているから、掛けない方が怖いねという空気で育ってきました。
それが普通になっていて、なので保険は生まれたときから当たり前のように入っていたので、むしろ自分で保険に入らなきゃって感覚はなかった。
逆に、投資は周りにやっている人がいなくて、そういう情報源もない。
なので、投資=怖いもの、親がギャンブルみたいで危ない・やめなさいというように育ってきた人も多いと思うので、やってもないのに怖いものという固定概念があるものなのかも。
2. 保険は最低限、増やすためには投資!
ー 保険は入るのが当たり前だったのですね。
そうですね。
生まれたら県民共済入るでしょ!っていう(笑)
生命保険も、入るでしょって(笑)
ー そうですね、県民共済(笑)今も加入していますか?
県民共済は、今でも親が払っていると思います。
あと自分の生命保険は自分で払っています。
田舎ではパートをするというと、ご主人がいらっしゃって主婦の方が生保レディという方も多いんです。
なので、そういう情報網があって友達がやってて、勧誘を受けて入るという意味でも保険はとてもやりやすい環境にある。
だからみんな抵抗がないのかもしれない。
一方で、私の周りの経済学者の方の多くが生命保険は入るなと言っていて、私も今は入れば入るほど資産の面では赤だな、あまり備えにならないと思っているので、保険は最低限必要なだけ加入しています。
みんなやってるから安心、っていうのが日本人は多いので、それを変えないといけないんだろうなーと思いつつ、一応右に倣えはしています(笑)
ー 投資と保険は分けて考えていますか?
保険ではお金は増えないし、保険は使うこともないですね。
若いうちは使うことが少ないし、うちは健康な家庭なので、誰かが保険を使っているところを見たことがない。。
死亡保険くらいだけど、死ななきゃもらえないなーって。
増やすためには投資ですね!
3.「備えよ、常に」は子供の頃からの積み重ね
ー 投資で備える考えですね。杉原さんは「備えよ、常に」という言葉をよく使っていますが、その意識はどのような経験から身に付いたのでしょうか?
それは私の一家が会社勤めではなく、祖父も父も弟もみんなそれぞれが自営でやっているので、そういう環境に生まれ育ったからだと思います。
私自身も東京に出て、毎月給与が違う安定しない中でずっとやってきています。
常に何かあったときの蓄えがないと生きていけないよ、っていう環境で育っているので自然と身に付いたんだと思います。
ー その中でも、杏璃さんは特に倹約志向も強いようです。
そうですね。何なんでしょうね。小さい時からなんですよね。
物欲がないというのが一番かもしれません。
子供の頃から余計なものにお金を使うことを、意味がないなって思っていました。
だから、どうしても買ってほしくて駄々をこねることもなかったし、そこは性格なんでしょうね。
お金を使っちゃうと減るから嫌だというよりも、お金を使うものがなかった。
子供っぽくなかったんでしょうね(笑)
貯めておいて大人になったら使おうっていう、それは親に教わったわけでもなく。
ー どなたかの行動や言葉が影響していますか?
幸い、欲しいものがあれば買ってもらえる環境だったので、自分のお金を使わなきゃとはならなかった。
生まれたときから親が私たち兄弟の口座を作ってくれていて、使っちゃダメとも言われていなくて、「そこにお年玉とかのお金を入れるんだよ、使いたい時がきたら使うんだよ」と教わっていました。
だから、このお金は漠然と大人になったら使って、今は欲しいものがあったらママに言ったらいいんだなって思っていました。
でも、これが欲しいって言うこともあまりなくて。
小さいときに、そこまで考えていたわけではなくて。
ただ、物欲がなかった。
ー すごいですね。。世の中、物欲が高くて困っている人が多いように思います。
単純に子供だったので、預けているお金を引き出して、使うことのハードルが高かったんじゃないかな。
自分のものと言うより、預けているものだと思っていた気がする。
ー ご家族にも同じようなところがありますか?
弟も子供の頃、自分の貯金を使っているところは見たことがなかった。倹約家ではないですけど。
でも、私は昔から細かかったかもしれません。コンビニより安いスーパーで買おうとかいう感覚は、親の姿を見ていたからかもしれない。
お菓子はコンビニではなくスーパーで買うんだよとか、スーパーの方が安いよというのは感覚的にある。
ー 子供の頃の日常から学んでいたのですね。
あと、そういえば、うちの家では食事は食事用のお財布、と分かれていた。
親と祖母が細かくお金の管理をして分別していたのを、知らず知らずのうちに見ていたのかもしれない。
だから、そういったことが当たり前だと思っていた。
4. ポートフォリオの変化(不動産投資・投資信託・米国株)
ー 2-3年前から、不動産投資も始められています。不動産をポートフォリオに組み込んだのはどういった考えからでしょうか?
分散投資の意味で、不動産は乱高下も少なく安定している。
これから私も40才・50才に突入したときに、ちょっと株だけだとメンタル的にしんどいときもあるので。
ほったらかしにしててもいい、老後に向けて優しく運用する手段を1つ加えておかないとなと思って、35歳を超えてから考え始めました。
ー ポートフォリオに厚みが欲しいということですね。投資信託や米国株を検討したことはありますか?
私は自分で投資をするスタイルが15年でできたので、お金のプロに運用をお任せする投資信託は、もう少し歳をとって自分で運用するのがしんどくなってからかな。。(笑)
自分で株式投資をしている期間が長いので、車の運転と一緒で、人の運転だと自分とブレーキを踏むタイミングが違うとあれって思うことがあるので、私の今の投資スタイルは、自分で管理して勝とうが負けようが自分の責任の中でやっている方が気楽かな。
ただ、投資自体を投資信託から始めていたら、今も持っていたかもしれません。
米国株は、いま昼間ずっと日本株をやっているので、ここから米国株をやると24時間やらなきゃいけなくなるので、ちょっとしんどいかなと(笑)
最近だとワクチンの会社の株価を見ていたら、アメリカの株買いたいなとは思ったりもしましたが、欲張らないことも大切なので、できる範囲でやりたいなと。
ー 大きく儲けるより、大きく損をしないと。
そうですね。
身近な日本の企業の方が分かるので、知っているところで勝負をしようと。
ウォール街の方々と戦うのはしんどいので(笑)
(「Part2:資産運用の始め方・学び方」につづく)
杉原杏璃の人生100年時代!夢を広げる投資と線を繋げる働き方
Part1:投資・資産運用編① 〜お金に困らない人生を
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Part3:仕事・キャリア編 〜点を繋いで線にするキャリアの作り方
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プロフィール/敬称略
杉原 杏璃
(すぎはら あんり)
1982年生まれ、広島県出身。17歳で芸能界デビュー。グラビアを卒業後、2005年から続けている株式投資経験を綴った「株は夢をかなえる道具~女子のための株式投資入門~」(祥伝社)を2019年に出版すると増刷を重ねロングセラーに。その後も「不動産投資は自分らしく生きる道具」(祥伝社)を出版し、投資系のイベントやセミナー・講演など、様々な地域で出演中。
また、2014年に立ち上げたソフト補正下着のブランドの商品が大手通販専門チャンネルで7年にわたり現在もヒット中。更に多くの女性に喜んで頂ける商品を!と商品の開発にも取り組み活躍の幅を広げている。