ライフプランや資金計画を立てているでしょうか?
2016年にライフシフトが出版されてから、「人生100年時代」という言葉が頻繁に使われるようになりました。
日本は世界に先駆けて、人生100年時代を迎える長寿大国です。
人生は何が起こるか分からないため、計画を立てても意味がないと考える人もいるかもしれません。
しかし、計画を立てることの重要さは、計画通りに人生を歩むことではなく、自分で自分の人生を考えることと、計画からずれたことに気づき軌道修正ができることです。
この記事では、ライフプランや資金計画とは何か、どのくらいの人が計画を立てているかを見ていきます。
1. ライフプランと資金計画
ライフプランと資金計画は何が違うでしょうか?
どちらも明確な定義がないため、実際には混同して使われていることも多いですが、大まかには次のように考えることができます。
資金計画とは
資金計画は、日常の収入と支出をベースに、各ライフイベントで必要となる支出を考慮して、将来の家計の収支を予測することです。
ライフイベントとは、次のように生活が大きく変わるイベントのことを指し、同時に家計の収入や支出が変化することを意味しています。
- 就職・転職
- 結婚
- 住宅の購入
- 子供の誕生・進学
- 定年
人生の3大支出は、住宅購入費・教育費・老後の生活費だと言われています。
人生において必要となる支出・費用は、ライフスタイルによって大きく変わってきます。
そのため、1人1人が自分の人生において必要な資金と時期を考え、資金計画を立てることが重要です。
特に、老後の生活費は金額も大きく、準備に時間が必要になることが多いため、「まだ先のことだから」と先送りにせず、早めに準備を行うことが大切です。
ライフプランとは
ライフプランは、資金計画よりも広く人生の計画を立てることです。
資金計画は名前の通り、家計の収支、つまりお金の計画を立てることが目的です。
それに対し、ライフプランは自分がどういう人生を送りたいか、もっと広義に考えることです。
例えば、日本で生活をするか、海外で生活をするかによって先ほどのライフイベントは大きく変わってきます。
そのため、ライフプランを考えた上で、資金計画を立てることが望ましいと考えられます。
資金計画で取り上げたライフイベントを軸に、ライフプランで考えるべき具体的なポイントを例示してみます。
- 就職・転職
- 何歳で就職し、どこでどのような仕事をし、どのような働き方をするか
- 仕事を通して、どのようなスキルを身に付けるか
- 転職や起業をするか、する場合は何歳でどのように行うか
- 結婚
- 結婚をするか、ずっと独身でいるか
- 結婚する場合は何歳を希望するか
- 住宅の購入
- 住宅を購入するか賃貸か
- 購入する場合は、どこにどのような住宅を購入するか、資金がいくら必要でローンを組む場合は何年か
- 子供の誕生・進学
- 子供は何人を希望していて、何歳で誕生することを考えているか
- 子供は大学まで進学する予定か、進学先は国公立か私立か
- 定年
- 何歳で仕事を辞めるか
例えば、生涯未婚率は1990年頃までは男女ともに5%未満でしたが、2020年時点では男性は25%、女性は17%を超えています。(厚生労働省「人口動態調査」より)
このように、以前は結婚することが社会通念上、当たり前だとされていたことが現代では当たり前ではなくなってきています。
また、働き方改革も進められているように、フリーランスで働く人も増えています。
自分はどのように人生を歩むのか、つまりライフプランを考えることが必要だと考えられます。
ここで1点重要なことは、あまり難しく考えすぎないことと、ライフプランは変化していくものだと考えることです。
何歳で結婚するか、子供を何人授かるかは、希望はあっても思い通りにはいかないことが通常です。
そのため、あくまで現時点のライフプランだと考え、1年に1回など定期的に見直しを行っていくものだと捉えておくことが望ましいと言えます。
では、次にどのくらいの人がライフプランや資金計画を立てているかを見ていきます。
2. ライフプランの計画率は約30%
ライフプランは、約3割の人が立てています。
ただし、生活設計という表現でアンケートを取っているため、先ほどお伝えしたようなライフプランとしてどこまでを考えているのか、その程度までは分かりません。
生活設計の策定状況 | 単身世帯 | 2人以上世帯 |
生活設計を立てている | 30% | 43% |
今後立てるつもり | 40% | 36% |
立てるつもりはない | 30% | 19% |
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作
また、ライフプランを計画している人の割合は、独身の人よりも結婚している人の方が多くなっています。
就職や転職はほとんどの人が考えることだと思いますが、ライフイベントには結婚や子供に関わることも多くあります。
そのため、結婚している世帯の方がライフプランを立てるきっかけや必要性が高いと考えられます。
3. 資金計画率は50%以上
同じように、資金計画の策定率についても見てみます。
資金計画の策定状況 | 単身世帯 | 2人以上世帯 |
資金計画を立てている | 63% | 59% |
今後立てるつもり | 29% | 28% |
立てるつもりはない | 8% | 13% |
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作
資金計画は、ライフプランと違って独身の人の計画率が高い状況になっています。
これは、結婚している人の場合、家計の管理などを配偶者に任せている人もいるからかもしれません。
独身の場合、誰かに家計を任せることはできないため、きちんと資金計画を立てている人が多いと考えられます。
また、ライフプランに比べて資金計画を立てている人の割合が多くなっています。
資金計画はより具体的で日常の生活に直結しているため、ある程度計画しやすいと考えられます。
ただし、先ほどお伝えした通り、資金計画はライフプランによって変わってくるため、あまり難しく考えすぎずに1度ライフプランを考えてみることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
人生100年時代と言われるいま、ライフプランと資金計画を立てることはとても重要です。
このような人生にしたいという希望で構わないので、まずはライフプランを考えてみましょう。
また「ライフプランの考え方が分からない」「ライフプランを考える手伝いをして欲しい」、「ライフプランと合わせて資金計画を考えたい」といった方は、1度アドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか?
相談料は無料ですので、ライフプラン作りを手伝ってもらっても良いと思います。
ライフプランの相談ができるアドバイザーはこちらで探すことができます。
※この記事は、一般的な社会環境を説明することを目的としています。
※投資・資産運用を含め、投資の実行を推奨するものではありません。
※実際の投資にはリスクを伴い、思わぬ損害を被る場合もあります。個別商品のリスクや手数料については、ご自身でご確認ください。