年代別の保有金融資産・貯蓄額|老後資金2,000万円には大きく不足

保有している金融資産の額は、年代によっていくらくらいでしょうか?

日本は世界で最も寿命が長い国であるため、多くの人にとって、老後の生活資金づくりは欠かせないことになっています。

人によって必要な老後資金は変わってくるため、自分の資産計画ができていれば問題ありませんが、同じ年代の人がどれくらいの金融資産を保有しているかは気になることだと思います。

この記事では、年代別の金融資産保有額を平均と中央値の観点から見ていきます。

1. 資産形成・貯蓄が必要な理由

2019年に、老後資金2,000万円がメディアなどで頻繁に取り上げられました。

この2,000万円という数字は、金融庁の市場ワーキング・グループのレポートで提言された金額です。

実際の年金受給世帯へのアンケートから得られた、年金を含む毎月の収入と支出の内訳を整理し、年金以外に毎月必要となる金額を算出した結果です。

そのため、現在の年金受給世帯の現状をあらわしたデータだと言えます。

ただし、この計算で使われているのは平均値です。

生活する環境や趣味、家族構成や持ち家かどうかなどによって、必要な金額は人によって異なります。

そのため、自分はいくらお金を貯めておく必要があるかは、1人1人が考える必要があります。

必要な老後資金はいくら?人生設計で考える自分の人生100年!

では、実際にどのくらい金融資産を保有しているのでしょうか?

世代による違いも見ていきたいと思います。

2. 金融資産保有額の平均と中央値

すべての年代を通した、金融資産の保有額は次のようになっています。

保有額の平均値 保有額の中央値
1,139万円 419万円

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作

平均の保有額を見ると、思ったより高いと感じる人が多いのではないでしょうか?

また、平均値と中央値で大きく金額が異なります。

日常的によく目にするのは、平均値だと思いますが、中央値とはなんでしょうか?

次の例をベースに、違いを確認します。

No
保有額
1 50万円
2 100万円
3 250万円
4 600万円
5 1,000万円

この5人の平均保有額は400万円です。

保有額をすべて足すと2,000万円で、それを5人で割ると400万円になります。

一方で、保有額の中央値はちょうど真ん中の人、つまり3の人の250万円です。

平均値は、大きい金額に引っ張られて高くなる傾向があります。

このケースの場合は、保有額が600万円と1,000万円の人に平均保有額が釣り上げられています。

そのため、多くの人にとっては中央値の方が感覚に近くなります。

平均の貯金額はいくら?人生100年時代の資産形成・投資術

次に年代別の違いを見ていきます。

3. 年代別の平均保有資産と中央値

年代別の保有資産額の平均値と中央値は、次のようになっています。

年代
平均値(万円) 中央値(万円)
20代 165 71
30代 529 240
40代 694 365
50代 1,194 600
60代 1,635 650
70代 1,314 460

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作

資産形成とは、言葉の通り積み上げていくものです。

そのため、年代が上がるにつれて保有額が多くなるのは当然のことだと言えます。

そして、定年後の60代後半から70代以降、その築き上げた資産を生活費や趣味などに補填していく動きが読み取れます。

また、平均値と中央値には大きな乖離があります。

  • いずれの年代においても中央値は平均値よりかなり少なく、おおよそ平均値の半分になっている
  • どの年代でも保有額が多い層によって、平均値が押し上げられている
  • 全体の平均値・中央値は、どちらも年代が上の世代によって引き上げられている
  • 60代の中央値が650万円と、老後資金2,000万円には大きく足りていない

また、世帯年収による保有資産額の違いは次のようになっています。

世帯年収
平均値(万円) 中央値(万円)
300万円未満 661 100
300〜500万円未満 1,039 449
500〜750万円未満 1,085 500
750〜1,000万円未満 1,550 990
1,000〜1,200万円未満 1,790 1,010
1,200万円以上 4,103 2,550

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作

先ほどもお伝えしている通り、人によって必要な老後資金の金額は異なるため、あくまで参考として捉えることが適切だと考えられます。

また、必要資金は年金受給額によっても大きく変わってきます。

年金について詳しく知りたい方は、こちらの記事を合わせてお読みください。

年金制度は破綻しない!年金の種類を理解して資産運用で備えを

まとめ

いかがでしたでしょうか?

保有資産額は平均で見るか、中央値で見るかによって大きく変わってきます。

そして、必要と言われている老後資金2,000万円には、大きく足りていない人が多いと考えられます。

実際に「老後資金がいくら必要か知りたい」、「老後資金のための資産形成を始めたい」と「投資を始めたい」いった方は、1度アドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか?

相談料は無料ですので、実際に投資・資産運用を行うかどうかはアドバイスを聞いた上で判断しても良いと思います。

資産形成・資産運用のアドバイザー検索はこちらからどうぞ。

※この記事は、一般的な社会環境を説明することを目的としています。
※投資信託の活用を含め、投資の実行を推奨するものではありません。
※実際の投資にはリスクを伴い、思わぬ損害を被る場合もあります。個別商品のリスクや手数料については、ご自身でご確認ください。


 

※本ページに記載されている内容は2021年6月10日時点のものです
※記載内容に誤りがある場合、ご意見がある方はこちらからお問い合わせください

アドバイザーを探す

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Pocket
新着記事 New Articles

2021年9月14日(火)

介護が必要となった主な原因の第1位は認知症。なる前に考えるべき老後の安心設計「任意後見契約」とは?

2021年9月13日(月)

S&P500への投資は最適?20年以上の長期運用なら損失したことはないという事実

2021年9月9日(木)

2023年末でジュニアNISA廃止!今からでもやるべき理由とは?

2021年8月28日(土)

相続対策のプロの考え方、3原則とは?|円滑な遺産分割、納税資金の確保、相続税の軽減

2021年8月27日(金)

贈与税の時効は原則6年|しかし「昔の贈与だから放置して大丈夫」という発想は危険

2021年8月26日(木)

離婚による財産分与の種類と課税|税金的にはどのような財産を分与するべきなのか?

2021年8月20日(金)

終活とは?自分自身、もしくはご家族が困らないための終活のすすめ

2021年7月17日(土)

投資信託の選び方(2)インデックス型とアクティブ型とは?

2021年7月15日(木)

【相談実例】金融資産と保有不動産をどう活用して老後に備えるか:福岡在住・55歳・女性(独身)

2021年7月15日(木)

年収900万円だと生活はラク?老後資金のための節税・資産運用方法3つ