株式投資は、投資信託と並んで実施している人の多い投資の種類です。
投資信託は少額から始めることができるため、資産運用のための金融商品として使っている人も多いと思います。
一方で、株式投資は取引や仕組みがシンプルであるため、実施している人も多いと考えられます。
では、実際に株式投資をやっている人は、いくつの銘柄を保有していて、株式にどの程度の投資を行っているのでしょうか?
データを元に実態を把握してみましょう。
1. 株式投資の実施者はやや増加
株式投資を実施している人の人数は、増減を繰り返しながらもやや増加しています。
仮に収入が国民年金だけであった場合、毎月の家計の収支は次のようになります。
年度 | 個人株主数(万人) | 前年比 |
2014 | 1,321 | - |
2015 | 1,340 | +1.4% |
2016 | 1,331 | ▲0.7% |
2017 | 1,318 | ▲1.0% |
2018 | 1,339 | +1.6% |
2019 | 1,358 | +1.4% |
※日本証券業協会「個人株主の動向について」を元に、Route100編集部作成
20歳以上の人口はおよそ1億人ですので、株式投資を実施している人の割合は10%〜15%程度だと考えられます。
同じ日本証券業協会のデータではありますが、他の調査データでも同様の結果が得られているため、10%強の人が株式投資を行っていることはある程度確からしいと言えます。
※日本証券業協会「証券投資に関する全国調査」を元に、Route100編集部作成
また、何らかの投資を行っている人の中では、株式投資の保有率は約80%と非常に高い割合になっています。
つまり、投資を行う人の中では、株式投資は一般的な金融商品だと言えます。
また、2019年度の株式投資実施者の年代別の人数を見ると、次のようになっています。
年代 | 人数(万人) | 割合 |
20歳未満 | 13 | 1% |
20歳〜40歳未満 | 123 | 11% |
40歳〜60歳未満 | 380 | 34% |
60歳〜80歳未満 | 461 | 41% |
80歳〜 | 142 | 13% |
不明 | 240 | - |
※日本証券業協会「個人株主の動向について」を元に、Route100編集部作成
ややレンジが広いですが、40歳から80歳未満が3/4を占めます。
人口構成比の問題はありますが、20歳から40歳では株式投資の実施者が少ないと言えます。
次に、株式投資を行っている人がの保有銘柄(企業)数と、保有金額を見ていきます。
2. 株式投資には多くの資金が必要?
実際に株式投資を行っている人の、平均保有銘柄数・保有金額、1銘柄あたりの保有金額は次のようになっています。
年 |
保有 銘柄数 |
保有金額 | 1銘柄あたりの 保有金額 |
2014 | 3.47 | 755万円 | 218万円 |
2015 | 3.69 | 677万円 | 183万円 |
2016 | 3.73 | 747万円 | 200万円 |
2017 | 3.89 | 860万円 | 221万円 |
2018 | 4.09 | 799万円 | 195万円 |
2019 | 4.17 | 665万円 | 159万円 |
※日本証券業協会「個人株主の動向について」を元に、Route100編集部作成
この数値は平均値ですので、保有銘柄数や保有金額が多い人に引っ張られている可能性があります。
しかし、その点を差し引いてみても、株式投資を行っている人はある程度まとまった資金で投資を行っていることがうかがい知れます。
例えば、東証一部市場に登録されている企業は、10万円以内で購入できる銘柄も多くありますが、10万円を超える銘柄が多くを占めます。
やや極端な例ですが、2021年6月16日閉場時点で単元株価格が最も高いのは、(株)ファーストリテイリングの約817万円です。
多額の資金がなくても、株式投資を行うことはできますが、ある程度の資金がないと投資対象の銘柄が少なくなり、リスクが高まることは考えられます。
そのため、リスクを抑えて少額で株式への投資を行いたい場合は、株式投資信託を活用することも選択肢の1つです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
投資と言われたときに、株式投資は真っ先に思い浮かべる金融商品かも知れません。
必ずしも多額の資金が必要とは限りませんが、実際にはある程度まとまった資金で投資を行っていることが分かりました。
投資には株式以外にも様々な金融商品があり、その特徴は金融商品によって異なります。
実際に「自分に適した銘柄を知りたい」「投資を行いたいけど、どの金融商品が良いか分からない」「株式を含めた資産運用全体のを相談したい」といった方は、1度アドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか?
相談料は無料ですので、実際に年金や資産の運用を行うかどうかはアドバイスを聞いた上で判断しても良いと思います。
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※この記事は、一般的な株式投資の利用状況を説明することを目的としています。
※株式投資や投資の実行を推奨するものではありません。
※実際の投資にはリスクを伴い、思わぬ損害を被る場合もあります。個別商品のリスクや手数料については、ご自身でご確認ください。