【プロの本音:金融編Vol.24】資産運用の相談ができるアドバイザーを持つ意味

「プロの本音:金融編」シリーズでは、IFA(独立系金融アドバイザー)のみなさんに、IFAになったきっかけや想いなどをお聞きしています。

具体的な相談事例や、ライフプラン・資産運用にお悩みの方へのメッセージもいただいていますので、ぜひご自身の資産運用や、ご相談の参考にしてみてください。

蕪木 大さんがIFAになったきっかけ・想い

— 本日はよろしくお願いします。まずは蕪木さんの自己紹介をお願いします。

 

株式会社シェアティブ証券事業部の蕪木です。

大学は理系学部でしたが、証券業界に魅力を感じて準大手証券に入社しました。

きっかけは、学生時代に読んだ小学館の「マネーウォーズ」と言う若手証券マンが主人公のマンガと、テレビゲームの「松本亨の株式必勝学」だったように思います。

実家が商売をしていたので、子供の頃から経済に興味があったのかもしれません。

証券会社の営業は、株式、債券、投資信託、多種多様な商品ラインナップがある中から、自分が考えてお客様に提案できるところが、他のメーカーなどの営業との違いであり、難しくもあり楽しくもあり、私はこの仕事が大好きです。

 


— 次に、IFAになったきっかけを教えてください。

 

入社して3-4年は営業目標などは厳しいものの、その中でもお客様に向き合った営業と両立できていたように思います。

2000年にITバブルがはじけ、2001年9.11の世界同時多発テロ、2003年には大手メガバンクの信用不安などで日経平均株価は8000円台へ下落しました。

勤めていた証券会社は親会社である銀行の意向が強くなり、また生き残りをかけた厳しい経営状況となっていました。

当然、ノルマが増え、お客様の意向よりも会社の収益が優先されるようになります。

お客様への提案は、短期的な利益を追及し、手数料が稼げるようなものが多くなり、中長期の運用を目的としたような提案はしにくくなりました。

そんな時、当時の直属の上司が中心となり、お客様のことを考えて営業ができる体制を目指し、数人の仲間と独立、IFA法人を立ち上げました。

 


— IFAでなければ提供できない価値・サービスとは何でしょうか。

 

IFAは、独立系ファイナンシャルアドバイザーと訳されます。

証券会社から独立した存在であるため、商品の企画・組成する立場ではありません。

金融商品を組成した証券会社時代は、新商品が出来たら必ず販売ノルマがついてきました。

今は、お客様にとってメリットがあると感じる商品は提案しますが、それ以外の商品は取り扱いません。

お客様の意向に沿った提案を心がけています。

これは、証券会社よりもIFAでこそしやすいと思います。

また、IFAは、転勤がありません。

そのため、5年後、10年後を見据えた提案ができるんです。

3-4年で転勤することの多い証券会社の営業の方では、長期のご提案はしにくいのではないでしょうか。

最近では「6-7年後に見直ししましょう」など、長期運用のお話をする機会がとても増えました。

短期的なリターンよりも、中長期での資産運用を検討される方には、数年後、10年後も担当者が変わらないIFAに相談されるのが合っていると感じます。

 


— IFAとしてお客様と接する中で、嬉しかったことを教えてください。

 

長いお客様は、20年のお付き合いになってきました。

ご子息を紹介していただく機会も増えてきました

二世代にわたるお付き合いのお客様が、「私に万が一の事があったら、蕪木さんに相談してね。」とご子息におっしゃっているのを目の前にした時に、そのようなお付き合いが出来ている事に大変うれしく感じました。

証券会社時代は、営業マンとお客様、という関係でしか無かったように思います。

今は、人としてお客様と接する事ができるようになってきました。

資産運用以外にも、色々なご相談をいただく機会も増えてきました。

お客様には色々な業種の方がいますので、ご相談いただいた困りごとにピッタリの方もいらっしゃったりします。

人と人との付き合いをしていただける、そんなお客様が増えている事が一番うれしいところです。

 

IFAとしての特徴・相談内容

アドバイザー握手

— IFA相談に向いている人、向いていない人はいるでしょうか。また、どういった相談内容、どういう方々からのご相談が多いでしょうか。

 

弊社では、基本的に「中長期的な資産運用」を考えてご提案していますので、短期的な売買で利潤を稼ぎたいと言う投資家の方には、あまりお役に立てないかもしれません

まず最初に、「いままでの投資経験」や「どのような運用方針をご希望」か、「いま何に興味があるか」などのお話をする中で、その方が興味のあるものや望んでいる運用について整理していきます。

その方が気づいていないポイントなどがあれば、それをお伝えした上で、資産運用の全体像を考えていただきます。

そして、私と、資産運用の分野で、どのようなお付き合いやお取引をされたいか、考えてみていただきます。

私がお応えできることだけでなく、できないこともお伝えするようにしています。

その上で、他の金融機関とお取引がある方は、その中で弊社の位置づけなども考えていただければと思います。

転勤や担当者変更はありませんので、これからの資産運用について、じっくりとお取引を考えていただければ良いのではないでしょうか。

 


— 他のIFAとの違い、特徴、強みを教えてください。

 

弊社の特徴や強みは、富裕層や機関投資家が投資をするような「ヘッジファンド」について、国内の証券会社で投資を出来る機会をご提供できることです。

20年間、年間成績が一度もマイナスになった事がないヘッジファンドなど、複数の有力ファンドのラインナップがあります。

ヘッジファンド言うとハイリスク・ハイリターンのイメージがありますが、ヘッジファンドの”ヘッジ”とはリスクヘッジから来ているとも言われます。

ローリスクorミドルリスクのファンドから、投資家の皆様の意向に合わせてご提案する事ができます。

「株式型投資信託」と、「株式市場に連動しにくいヘッジファンド」を組み合わせて運用すると分散効果も期待できるため、お勧めしています。

 

ライフプラン・資産運用にお悩みの方へのメッセージ

シェアティブ蕪木様写真— 人生100年時代に向けてのライフプランニングはどのように行えば良いのでしょうか。

 

弊社では、生命保険のご提案はしていないため、ライフプランニングの提供は行っていません。

ただ、考え方の一つとして、100年時代の解決策は、生涯現役、という事ではないでしょうか。

生涯にわたって仕事が出来たり、収入があれば、100年時代も少し安心ですね。

その意味では、資産運用も生涯現役でなければいけないのかもしれません。

その準備と伴走者として、IFAは一つの選択肢であると考えています。

 


— 最後に、資産運用の見直しを考えている方、資産運用で困っている方にメッセージをお願いします。

 

2020年のコロナショックは世界中が想定外でした。

どんなに良いプランを考えたり、商品の選定に力を尽くしたりしても、5年後、10年後、どのように変化するかわかりません。

つまり、いつでも相談できるアドバイザーがいる事が大事だと考えています。

今の運用で良いのか?これからどうすれば良いのか?他に何か無いのか?運用は迷う事も多いと思います。

もしかしたら、私も一緒に悩んでしまうかもしれません。

でも、人生100年時代です。

一緒に悩んだり考えたりしながら、一緒に、100年時代の資産運用について、答えを探していただけたら、嬉しいです。

 


 

今回お話しを伺ったIFA(株式会社シェアティブ)

蕪木 大
株式会社シェアティブ

資産運用を通じて、お客様の生涯の良きパートナーでありたい。大手証券会社にて多くのお客様を担当させていただいた経験から思うのは、投機的な投資ではなく、中長期的な視点での資産運用という考え方の重要さです。現在、20年を超えてお取引をいただくお客様も複数いらっしゃいます。資産運用を通じて生涯のパートナーに選んでいただければ幸せです。

 

【Part1】杉原杏璃の人生100年時代〜投資・資産運用でお金に困らない人生を

私たちが生きる「人生100年時代」

日本では2017年に人生100年時代構想会議が発足され、政策に織り込まれるほど現実のことになっています。

そして、人生100年時代を自分らしく生きるためには、資産運用・働き方・健康の3つがとても大切です。

資産運用:理想のライフスタイルを実現するための資産
働き方:自分の夢・目標に向かって、やりたいことを実行する働き方
健康:活力を維持するための健康な身体と人間関係

まさに人生100年時代の生き方を体現している杉原杏璃さんに、自分らしい100年人生を歩むためのヒントをお聞きしました。今回は、前回に引き続き、杉原さんがとても大切にしている資産運用の話です。

Part1:投資・資産運用編①  〜お金に困らない人生を

 ▼

Part2:投資・資産運用編② 〜始め方・学び方のヒント

 ▼

Part3:仕事・キャリア編 〜点を繋いで線にするキャリアの作り方

 ▼

Part4:仕事を支える健康編 〜心身を健康に保つヒント


1. 人生100年、お金に困らない生活をしなければいけない

ー 最近、様々なシーンで人生100年時代という言葉を耳にします。

 

そうですね。

みなさん誰もが人生100年という考えになっていて、浸透している言葉ですね。

人生100年時代そのものを深く考えたことはないですけど、やっぱり寿命が延びていることは確かなので、おじいちゃん・おばあちゃんになってもお金に困らない生活をしなければいけないなと日々考えています。

 

ー お金はとても大切ですが、日本で株式投資を行なっている人は全体の12%というデータがあります。

 

そうですよね。

とても少ないですよね。

 

ー 杉原さんは、このインタビューが始まる前にも、マネージャーさんと普通に株の話をされていました。

 

私は23歳から株を始めたのですが、もともと私の周りには投資をやっている仲間がいませんでした。

なので、自分で周りの人に話すことで、投資に興味を持ってもらって仲間を増やしていったんです。

楽屋や仕事の現場でもメイクさんやマネージャーさんが始めたり、カメラマンさんまで始めたりしてくれています。

共通の趣味じゃないけど、常に話題になるので、より投資に関する知識も自然と広がっていっています

いま、すごく楽しみながら投資ができている環境で、とてもいいことだなって。

 

ー とてもいい環境ですね。一方で、20代で株式投資をやっている人は2-3%で、女性は1%ほどです。杉原さんはその1%、23才で始めた。当時から備えが必要という意識が強かったのでしょうか?

 

23才のときは、先々のことを考えて蓄えなきゃって考えではなくて、単純にその日の生活をするためのお金が欲しかった。

まだ芸能界で成功していなかったので、その日の生活をするために、どうにか自分が働くこと以外にお金を生み出す方法を取るしかなかった。

すごく真面目に先のことを考えてということではなくて、その手段として株を始めました。

だから、もしかしたら東京に上京して1人で頑張るという状況でなければ、始めていなかったかもしれません。

 

ー なるほど。そのまま福山にいたら、違ったのかもしれないですね。

 

そういう環境に身を置いていなければ、スタートするのは難しかったかもしれないです。

 

ー 保険は考えませんでしたか?保険には20代でも60%近くの人が加入しています。

 

保険はもちろん入ってました。

特に田舎にいると、親が言うことがすべて。

保険って、田舎では大体、親やおじいちゃん・おばあちゃんが掛けているから、掛けない方が怖いねという空気で育ってきました。

それが普通になっていて、なので保険は生まれたときから当たり前のように入っていたので、むしろ自分で保険に入らなきゃって感覚はなかった。

 

逆に、投資は周りにやっている人がいなくて、そういう情報源もない。

なので、投資=怖いもの、親がギャンブルみたいで危ない・やめなさいというように育ってきた人も多いと思うので、やってもないのに怖いものという固定概念があるものなのかも。

 

杉原杏璃の投資と資産運用

 

2. 保険は最低限、増やすためには投資!

ー 保険は入るのが当たり前だったのですね。

 

そうですね。

生まれたら県民共済入るでしょ!っていう(笑)

生命保険も、入るでしょって(笑)

 

ー そうですね、県民共済(笑)今も加入していますか?

 

県民共済は、今でも親が払っていると思います。

あと自分の生命保険は自分で払っています。

田舎ではパートをするというと、ご主人がいらっしゃって主婦の方が生保レディという方も多いんです。

なので、そういう情報網があって友達がやってて、勧誘を受けて入るという意味でも保険はとてもやりやすい環境にある。

だからみんな抵抗がないのかもしれない。

一方で、私の周りの経済学者の方の多くが生命保険は入るなと言っていて、私も今は入れば入るほど資産の面では赤だな、あまり備えにならないと思っているので、保険は最低限必要なだけ加入しています

みんなやってるから安心、っていうのが日本人は多いので、それを変えないといけないんだろうなーと思いつつ、一応右に倣えはしています(笑)

 

ー 投資と保険は分けて考えていますか?

 

保険ではお金は増えないし、保険は使うこともないですね。

若いうちは使うことが少ないし、うちは健康な家庭なので、誰かが保険を使っているところを見たことがない。。

死亡保険くらいだけど、死ななきゃもらえないなーって。

増やすためには投資ですね!

杉原杏璃の投資と資産運用

 

3.「備えよ、常に」は子供の頃からの積み重ね

ー 投資で備える考えですね。杉原さんは「備えよ、常に」という言葉をよく使っていますが、その意識はどのような経験から身に付いたのでしょうか?

 

それは私の一家が会社勤めではなく、祖父も父も弟もみんなそれぞれが自営でやっているので、そういう環境に生まれ育ったからだと思います。

私自身も東京に出て、毎月給与が違う安定しない中でずっとやってきています。

常に何かあったときの蓄えがないと生きていけないよ、っていう環境で育っているので自然と身に付いたんだと思います。

 

ー その中でも、杏璃さんは特に倹約志向も強いようです。

 

そうですね。何なんでしょうね。小さい時からなんですよね。

物欲がないというのが一番かもしれません。

子供の頃から余計なものにお金を使うことを、意味がないなって思っていました。

だから、どうしても買ってほしくて駄々をこねることもなかったし、そこは性格なんでしょうね。

お金を使っちゃうと減るから嫌だというよりも、お金を使うものがなかった。

子供っぽくなかったんでしょうね(笑)

貯めておいて大人になったら使おうっていう、それは親に教わったわけでもなく。

 

ー どなたかの行動や言葉が影響していますか?

 

幸い、欲しいものがあれば買ってもらえる環境だったので、自分のお金を使わなきゃとはならなかった。

生まれたときから親が私たち兄弟の口座を作ってくれていて、使っちゃダメとも言われていなくて、「そこにお年玉とかのお金を入れるんだよ、使いたい時がきたら使うんだよ」と教わっていました。

だから、このお金は漠然と大人になったら使って、今は欲しいものがあったらママに言ったらいいんだなって思っていました。

でも、これが欲しいって言うこともあまりなくて。

小さいときに、そこまで考えていたわけではなくて。

ただ、物欲がなかった。

 

ー すごいですね。。世の中、物欲が高くて困っている人が多いように思います。

 

単純に子供だったので、預けているお金を引き出して、使うことのハードルが高かったんじゃないかな。

自分のものと言うより、預けているものだと思っていた気がする。

 

ー ご家族にも同じようなところがありますか?

 

弟も子供の頃、自分の貯金を使っているところは見たことがなかった。倹約家ではないですけど。

でも、私は昔から細かかったかもしれません。コンビニより安いスーパーで買おうとかいう感覚は、親の姿を見ていたからかもしれない。

お菓子はコンビニではなくスーパーで買うんだよとか、スーパーの方が安いよというのは感覚的にある。

 

ー 子供の頃の日常から学んでいたのですね。

 

あと、そういえば、うちの家では食事は食事用のお財布、と分かれていた。

親と祖母が細かくお金の管理をして分別していたのを、知らず知らずのうちに見ていたのかもしれない。

だから、そういったことが当たり前だと思っていた。

杉原杏璃の投資と資産運用

 

4. ポートフォリオの変化(不動産投資・投資信託・米国株)

ー 2-3年前から、不動産投資も始められています。不動産をポートフォリオに組み込んだのはどういった考えからでしょうか?

 

分散投資の意味で、不動産は乱高下も少なく安定している。

これから私も40才・50才に突入したときに、ちょっと株だけだとメンタル的にしんどいときもあるので。

ほったらかしにしててもいい、老後に向けて優しく運用する手段を1つ加えておかないとなと思って、35歳を超えてから考え始めました。

 

ー ポートフォリオに厚みが欲しいということですね。投資信託や米国株を検討したことはありますか?

 

私は自分で投資をするスタイルが15年でできたので、お金のプロに運用をお任せする投資信託は、もう少し歳をとって自分で運用するのがしんどくなってからかな。。(笑)

自分で株式投資をしている期間が長いので、車の運転と一緒で、人の運転だと自分とブレーキを踏むタイミングが違うとあれって思うことがあるので、私の今の投資スタイルは、自分で管理して勝とうが負けようが自分の責任の中でやっている方が気楽かな。

ただ、投資自体を投資信託から始めていたら、今も持っていたかもしれません。

 

米国株は、いま昼間ずっと日本株をやっているので、ここから米国株をやると24時間やらなきゃいけなくなるので、ちょっとしんどいかなと(笑)

最近だとワクチンの会社の株価を見ていたら、アメリカの株買いたいなとは思ったりもしましたが、欲張らないことも大切なので、できる範囲でやりたいなと。

 

ー 大きく儲けるより、大きく損をしないと。

 

そうですね。

身近な日本の企業の方が分かるので、知っているところで勝負をしようと。

ウォール街の方々と戦うのはしんどいので(笑)

杉原杏璃の投資と資産運用

 

(「Part2:資産運用の始め方・学び方」につづく)


杉原杏璃の人生100年時代!夢を広げる投資と線を繋げる働き方

 

Part1:投資・資産運用編①  〜お金に困らない人生を

 ▼

Part2:投資・資産運用編② 〜始め方・学び方のヒント

 ▼

Part3:仕事・キャリア編 〜点を繋いで線にするキャリアの作り方

 ▼

Part4:仕事を支える健康編 〜心身を健康に保つヒント


プロフィール/敬称略

杉原 杏璃
(すぎはら あんり)

1982年生まれ、広島県出身。17歳で芸能界デビュー。グラビアを卒業後、2005年から続けている株式投資経験を綴った「株は夢をかなえる道具~女子のための株式投資入門~」(祥伝社)を2019年に出版すると増刷を重ねロングセラーに。その後も「不動産投資は自分らしく生きる道具」(祥伝社)を出版し、投資系のイベントやセミナー・講演など、様々な地域で出演中。

また、2014年に立ち上げたソフト補正下着のブランドの商品が大手通販専門チャンネルで7年にわたり現在もヒット中。更に多くの女性に喜んで頂ける商品を!と商品の開発にも取り組み活躍の幅を広げている。


【資産運用初心者向け】お金を殖やすために大切なこととは

人生をHAPPYにプロデュース!あなただけのマネープランを届けるファイナンシャルアドバイザーの戸松優子です。

豊かな人生を送りたいと思ったときに、お金って大切だなって思いませんか。

壱万円札の裏には、人々に「喜び」と「幸せ」をもたらすと言われている伝説の鳥『鳳凰』が描かれているのを知っていますか?

壱万円札5050.50jpg.jpg大切なお金だからこそ、上手に殖やして欲しいと思います。

今日はお金を殖やすうえで大切なことについて考えてみましょう♪

1. まとまったお金がないから殖やせない、と諦めていませんか?

お金を殖やしたいけど、まとまったお金がないからと諦めていませんか?

まとまったお金があれば良いけれど、なくても大丈夫♪今はゼロでも大丈夫♪

毎月毎月の積み立てをこれから始めればいい♪毎年毎年元本が殖えていく♪

そこで大切なことは、毎月の積み立てをきちんとするための仕組み作りが必要です。

今月は3万円積み立てたけど、先月は1万円しかできなかった・・・

それではいつか積み立てをやめてしまうかもしれませんね。

まずは、きちんと無理なく同じ金額を積み立てる仕組みを取り入れましょう!

だからといって銀行に積み立てるだけではお金は殖えないし・・・

それならば、少し高めの金利を意識して資産運用をしていきましょう♪

気が付いたら貯まっていた♪なんてことに(^-^*)

それが一番嬉しいですよね。

 

2. 資産運用において「時間」は最大の武器!!

お金を殖やすときにどれだけ長い時間をかけられるかが、大きなポイントになります。

5年より10年。10年より15年。

期間が長ければ長いほど効果が出てきます。

でも、あまり金利が低いと殖えたなぁと感じないことも。

やっぱり4%~5%くらいの金利を味方につけて資産運用をしていかないと殖えたなぁ、と感じることができないかもしれませんね。

時間をかけて高めの金利を意識してみましょう。

 

3. 人生の3大資金の中の仲間外れとは

ライフプランニングとファイナンシャルプランニング

【住宅・教育・老後】

どれも大きなお金が必要。

この3つの中で仲間はずれがありま~~~す♪それは何でしょうかヽ(^o^)ノ

答えは【老後】

住宅と教育は、住宅ローンや教育ローンといった形でお金を借りることができます。

でも、老後のお金は貸してくれませんよ。

日本人は長生きだから、きちんと準備しておかないといけません。

なぜ3大資金の話をしたのかと言うと、お金を殖やすうえでのポイントはいくつかあるけれど、最初にやらなきゃいけないことがあります!!

【いつまでに・何の目的で・いくら貯めるのか】

この目標設定が一番大切!!

目標設定がある資産運用と、ない資産運用では結果が大きく変わってきます♪

そもそもお金を殖やして何をしたいのか・・・

目的を達成するためにお金を殖やすわけですよね!

しっかり目的を決めて、それから金融商品を選びましょう。

長い時間をかけて資産運用をしていく中で環境や考え方が変わることもあります。

だんだんモチベーションが落ちてきて、はじめは頑張れたけれども、ゴールを決めなかったために最後まで辿り着けなくなってしまうかもしれません。

実は私、趣味はジョギング♪東京マラソンに参加したこともあります(笑)

たまたま当選しちゃっただけなんですけど・・・

42キロは長かったです・・・

途中、くじけそうになることもありました。

でもゴールは決まっていたし、周りの声援が励みになって無事に完走することができました!!

資産運用も同じだと思います。

ゴールを決めて無理のない自分のペースで走ること!

それから応援してくれる人も大切。

資産運用で言えば、信頼できて中立的な立場でアドバイスをしてくれる人を味方につけて頑張りましょう♪

これから資産運用をしたいと考えている方も、すでに始めている方も、一度ファイナンシャルプランナーに相談してみてください。

自分のための、自分に合った、運用スタイルを一緒に考えていきましょう♪

 

※商品等へのご投資には商品毎に所定の手数料等をご負担いただく場合があります。また、価格の変動等により損失が生じる恐れがあります。各商品等への投資に際してご負担頂く手数料等及びリスクは商品毎に異なります。

住宅資金の一括贈与の特例は2021年12月31日が期限!

贈与といえば、「年間110万円までは税金がかからない」というイメージがあるかもしれません。

一般的な贈与税の計算方法である「暦年贈与」です。

暦年贈与は、コツコツと時間をかけて相続税対策を行うのに向いています。

それに対して、大きな金額の非課税枠が設けられている贈与の特例も存在します。

例えば、「結婚・子育て資金の一括贈与」「教育資金の一括贈与」「住宅取得等資金の一括贈与」などです。

これらの特例をうまく使えば、「結婚」「出産」「子供の進学」「住宅購入」などのライフイベントで大きなお金が必要となるときに、親・祖父母の世代から子・孫世代へと税負担を少なく資金を動かすことができます。

しかし、これらの特例もメリットばかりではありません。

ポイントを押さえて実行しなければ、思わぬ課税を受けてしまう可能性があります。

本稿では、住宅取得等資金の贈与の内容、使う際の注意点などを確認していきます。

1. 住宅取得等資金の贈与の特例とは?

住宅取得等資金の贈与の特例は、正式には「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」といいます。

一言でいえば、「親・祖父母が子・孫に対して、住宅取得のための資金を援助するのであれば一定額までは課税しない」という制度です。

家を建てるときに、親から資金援助を受けることはよくあることですよね。

そのようなケースで使える「住宅取得等資金の贈与」は、非常に人気がある特例のひとつです。

まずは、国税庁のタックスアンサーを確認してみましょう。

平成27年1月1日から令和3年12月31日までの間に、父母や祖父母など直系尊属からの贈与により、自己の居住の用に供する住宅用の家屋の新築、取得又は増改築等の対価に充てるための金銭を取得した場合において、一定の要件を満たすときは、次の非課税限度額までの金額について、贈与税が非課税となります。

(出典:国税庁「No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」)

それでは、まずは制度の内容について確認していきます。


1)非課税限度額

非課税限度額については以下の図のように定められています。

出典:国税庁資料を元に、筆者が令和3年度税制改正項目を加筆

省エネ等住宅で、令和3年4月1日~令和3年12月31日の間に契約を行った場合、「1,500万円」もの非課税枠を活用できるという点は注目に値します。

また、こちらの制度は通常の暦年贈与と併用することができるため、併用した場合には「住宅取得等資金の非課税限度額1,500万円」と「暦年贈与の基礎控除110万円」の合計である「1,610万円」まで非課税で贈与することができます

「購入時に消費税を10%負担しているか否か」で表が分かれていますが、一般的にハウスメーカー等から住宅を購入する場合には消費税10%を負担することになるので、「ロ」の表の金額が適用されることとなります。

「イ」の「消費税10%がかかっていないケース」としては、個人間売買で中古住宅を購入する場合などが想定されます。これは、そもそも消費税は売り手が事業者である場合に課税される性質であるためです。

 

ここで「省エネ等住宅」の要件も確認してみましょう。

省エネ等住宅とは、「省エネルギー性」「耐震性」「バリアフリー性」の3つの基準のうち、いずれかを満たすものです。

1.省エネルギー性

  ①断熱等性能等級4、もしくは②一次エネルギー消費量等級4以上であること

2.耐震性

  ①耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上、もしくは②免震建築物であること

3.バリアフリー性

  ①高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上であること

住宅取得等資金の贈与の特例を適用する場合、贈与税の申告書に上記の指標に関する証明書を添付することが求められます。


2)スケジュール

次に、特例を適用するためにはどのようなスケジュールで実施するべきかを確認してみましょう。

① 贈与の時期

贈与の時期に関しては、以下のように規定されています。

平成27年1月1日から令和3年12月31日までの間に(行った贈与であること)

時期に関しては、令和3年12月31日までの間に実施することが必要とされています。

令和3年度の税制改正においては、残念ながら期間の延長はされませんでした。

そのため、令和4年以降についても同制度が延長されるかは現時点では不明となっております。

② 建築、居住の時期

新築、居住の時期に関しては、以下のように規定されています。

・贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅取得等資金の全額を充てて住宅用の家屋の新築等をすること。

・贈与を受けた年の翌年3月15日までにその家屋に居住すること又は同日後遅滞なくその家屋に居住することが確実であると見込まれること。

翌年の3月15日までに新築し、実際に居住することが求められます。

③ 確定申告

住宅取得等資金の贈与税の特例を適用する場合には、この規定の適用を受けることを記載した贈与税の申告書を申告期限内(翌年の3月15日まで)に提出しなければなりません。

たとえ、贈与する金額が非課税限度額以内であり、贈与税が発生しないとしても、贈与税の申告書の提出が必要です。

「非課税限度額だから、贈与税の申告は必要ないと思って、贈与税の申告はしなかった」というトラブルはよく耳にします。ぜひ気をつけてください。


3)対象となる家屋

対象となる家屋は、以下のように定められています。

「ふたを開けてみたら、面積要件が当てはまらず使えませんでした・・・」といったことのないように、しっかりと確認しておきましょう。

なお、令和3年度税制改正により、合計所得金額が1,000万円以下の場合には、面積要件が緩和されて使いやすくなりました。

新築住宅

  1. 家屋が国内に所在すること
  2. 床面積の1/2が居住用に供すること
  3. 床面積が50㎡以上、240㎡以下であるもの

ただし、3.の要件は令和3年1月1日以降の贈与について、以下のように変更が適用されます。

  • 合計所得金額が1,000万円超、2,000万円以下の場合:床面積が50㎡以上、240㎡以下であるもの
  • 合計所得金額が1,000万円以下の場合:床面積が40㎡以上、240㎡以下であるもの

中古住宅

  1. 新築住宅の 1.〜3.の要件を満たすこと
  2. 取得の日以前20年以内(耐火建築物は25年以内※)に建築されたものであること、または、一定の耐震基準を満たしているものであること

※登記簿上の家屋の構造が「鉄骨造」、「鉄筋コンクリート造」または「鉄骨鉄筋コンクリート造」に該当するもの

増改築

  1. 増改築の対象となる家屋が「新築住宅の1.」の要件を満たし、かつ、改築後の家屋が「新築住宅の2.と 3.」の要件を満たすこと
  2. 増改築等の工事費が100万円以上であること、また、居住用部分の工事費が工事費全体の1/2以上であること
  3. 増改築等に係る工事が、自己が所有し、かつ居住している家屋に対して行われたもので、一定の工事に該当することについて、「確認済証の写し」、「検査済証の写し」または「増改築等工事証明書」などの書類により証明されていること
 

4)その他の条件

その他にも、住宅取得等資金の贈与の特例を利用する際には、贈与をする人と受ける人に条件があります。

  1. 贈与をする人は、直接の親や祖父母であること
  2. 贈与を受ける人は、贈与を受ける年の1月1日時点で20歳以上であり、前年の合計所得が2,000万円以下であること

 

ここまで、制度の要件を確認してきました。

いくつか満たすべき要件はありますが、適用することで最大1,500万円という大きな金額を非課税で贈与することができる制度です。

スケジュール、対象の家屋、贈与する人、贈与を受ける人などさまざまな要件がありましたが、「いざ使おうとしたが、使えなかった・・・」ということにならないように、適用要件はよく確認しておきましょう。

2. 小規模宅地の評価減の特例に注意

ここまで、住宅取得等資金の贈与の特例の内容について確認してきました。

さまざまな要件がありますが、適用できれば大きな非課税限度額があるということが分かりました。

しかし、メリットばかりではない場合もありますので、実行の際には慎重に検討しておくことが必要です。

 

その1つが、贈与者の世代の相続のときに、「小規模宅地の評価減の特例」が使えなくなる可能性があることです。

自宅が建っている宅地などに対しては、一定の場合には相続の時に評価減を受けることができます。

例えば、亡くなった方が所有していた居住用の宅地を、その「配偶者」や「同居していた親族」、「同居していなかった一定の親族」が取得した場合には、その宅地の330㎡まで80%の評価減を受けることができます

ざっくりとした例ですが、8,000万円の宅地であれば、80%に相当する6,400万円を圧縮し、1,600万円の評価額で相続税の計算をすることができるということです。

これを小規模宅地の評価減の特例(特定居住用宅地等)といいます。

 

ここでポイントになるのが、「同居していなかった一定の親族」の要件です。

「同居していなかった一定の親族」とは、被相続人と同居していなく、かつ、相続開始前3年以内に自分や配偶者などが所有する家に居住していない者を指します

つまり、自分で家を所有せず、賃貸暮らしをしている場合のみ、小規模宅地の評価減の対象になります。

そのため、住宅取得等資金の贈与の特例を適用して資金の贈与を受け、自分の家を持った場合、結果として小規模宅地の評価減を適用できなくなってしまう可能性があります。

例えば、住宅取得等資金の贈与の特例を適用して「1,500万円」の資金を無税で贈与することができ、相続財産を圧縮できたと喜んでいたら、相続の時に小規模宅地の評価減を適用することができず、上記の例でいうところの「6,400万円」の評価減を適用することができなくなってしまう・・・、ということがありえるということです。

このようなことが起こらないように、相続対策は現預金などの部分のみを見るのではなく、不動産や有価証券などの全体像を確認した上で、対策を打つことが必要です。

 

また、贈与税の特例には、教育資金や結婚・子育てに使用することができる制度もあります。

これらの制度も含めて、相続を考えていく必要があります。

田舎の田んぼで親子三世代 贈与税の特例の種類と概要まとめ|子育てや住宅取得、教育での利用を検討

まとめ

本稿においては、住宅取得等資金の贈与の特例を確認してきました。

基本的には、要件に当てはまれば積極的に検討すべき特例ですが、安易に実行した場合、逆に不利益となってしまうケースもありえますので、実行前には入念な検討をオススメします。

また、相続対策には多くの選択肢があるため、複合的に考えて相続対策を行なっていく必要があります。

相続に関して対策をしたいと考えている方は、相続・贈与に詳しいIFAや税理士等の専門家にご相談ください。


 

資産運用の相談ができるIFAの特徴と登録人数推移(2020年12月末時点)

特定の証券会社や銀行に所属しない、独立系の金融アドバイザーであるIFAの登録人数は、2020年12月末時点で過去最多となる4,200人超になっています。

直近の2018年から2020年にかけての3年間は、前年比110%超の増加が続いています。

これは、中立的なアドバイスを求める消費者・投資家の需要の増加が、一因となっていると考えられます。

その一方で、「IFA」をご存知ない方も多いのではないでしょうか?

この記事では、IFAはどういった存在か、IFAに相談するメリットは何か、どのくらい増えているかをご紹介します。

IFA(独立系金融アドバイザー)とは?

IFAは Independent Financial Advisor の略で、日本語では「独立系金融アドバイザー」と呼ばれています。

イギリス・アメリカを中心に発達した仕組みで、金融機関(銀行や証券会社)から独立して、幅広く金融商品の提案や資産運用を行うことができるアドバイザーです。

金融機関に所属していないため、会社の業績や方針などの影響が少なく、中立的な立場でアドバイス・商品の提案ができることが最大の特徴です。

また、IFAは内閣総理大臣の登録を受けたうえで業務を行っていますので、安心して相談できる存在とも言うことができます。

IFAの仕組み

IFAの登録人数

IFAは日本では2004年にスタートした制度です。

最新の登録人数は2020年12月末時点で、4,264人になっています。

IFAの登録人数推移日本証券業協会「金融商品仲介業者の登録外務員数の推移」を元にRoute100編集部制作

特に直近2年間の増加数を見ると、約400人ずつ登録人数が増えています。

2018年以降の変化を見ると、次のようになっています。(各年、12月末時点の数値)

金融商品仲介業社の登録外部員数(2017年〜2020年)
登録人数 増減数 増加率
2017年 3,123 +19 101%
2018年 3,455 +332 111%
2019年 3,833 +378 111%
2020年 4,264 +431 111%

2014年から2017年にかけては、登録人数がやや停滞していますが、2018年以降は前年比111%の増加が継続しており、堅調に増えていると言えます。

増加要因を指し示す明確なデータはありませんが、特にここ数年で消費者・投資家からのニーズが増えていると考えられます。

また、このように日本で登録人数が増えてはいますが、制度の参考元であるイギリスでは2.6万人、アメリカでは12.7万人が登録されています。

そのため、日本ではまだまだ少ないとも言え、今後さらに伸びる可能性があります。

IFAについて、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事も合わせてどうぞ。

資産運用の中立的なアドバイスがもらえるIFAとは?他の投資方法との違いも解説

まとめ

この記事では以下のことを紹介してきました。

  • IFAは「独立系金融アドバイザー」のことで、中立的な立場でライフプランや資産運用の相談ができる
  • 2018年から2020年の3年間、IFAの登録人数は前年比110%超の増加を続けている
  • 日本ではIFAの登録人数が増えているが、イギリスやアメリカに比べるとまだ少ない

多くのIFAは初回相談を無料で受け付けていますので、投資を始めるきっかけがない方、資産運用やライフプランにお悩みの方は1度相談してみてはいかがでしょうか。


 

資産運用のアドバイザーを持つ選択肢(2) ~IFAに相談するメリットと相談内容~

(この記事は後編です。前編「最適なIFAの選び方」を読んでいない方はこちら

みなさんはIFAをご存知でしょうか?

IFAは証券会社に所属せず、中立的な立場でお金のアドバイス・資産運用をしてくれる内閣総理大臣の登録を受けた専門家です。

前回に引き続き、IFAとして活躍されているIFA法人エチュード株式会社、代表取締役の吉住さんにお聞きしてみました。

今回のテーマは「IFAに相談するメリットと相談内容」です。


前編:最適なIFAの選び方

 ▼

後編:IFAに相談するメリットと相談内容

5. IFAのメリットと課題・デメリット

— 改めて、IFAに相談するメリットは何でしょうか。

 

大きく6点あります。

IFAに相談するメリット

  1. 金融機関での経験者であり、専門知識と提案力を持っている方が多い

  2. 顧客本位で投資の選択肢を提案できる

  3. ライフステージに沿った資産運用のアドバイスができる

  4. 様々な商品ラインナップがある

  5. 世代を超えた長期サポートができる

  6. 具体的な商品提案、実行支援、アフターフォローができる

— 1〜4は前回、IFAの特徴でお聞きした話ですね。5つ目の「世代を超えた長期サポートができる」とは、どういうことでしょうか。

 

例えば、生前贈与のサポートもしています。

お客様と長期間にわたる関係を構築できるので、次の世代への効果的な資産移転のサポートなども可能になります。

実際、弊社においても生前贈与のサポートをきっかけに次世代のファミリー向けに投資の勉強会などを行うなど、サポートをつないでいます。

アメリカのIFAは、歴史もあり30年続いているので、既に次の世代に移行していて、IFAも次の世代に移っています。

 

※前回の記事はこちらから

 

— 6つ目の「具体的な商品提案、実行支援、アフターフォロー」についてももう少し教えてください。

 

これはFPではできないことで、IFAとの大きな違いです。

IFAは金融商品の仲介もできるので、お客様のポートフォリオを一緒に確認しながら具体的なアフターフォローもできます。

 

— 前回も含めてIFAに相談するメリットをお聞きしました。課題やデメリットはないでしょうか?

 

デメリットと言うとやや語弊がありますが、課題・気をつけるべきことが5点あります。

IFA相談の課題・気をつけるべきこと

  1. 日本におけるIFAの認知度の低さ

  2. IFAの経験、知識、スキルのレベルの違い

  3. 利益相反リスクを排除できない

  4. 業者による特色の違い(サービス内容の可視化)

 

— 1つ目の「IFAの認知度の低さ」について、確かにまだあまり知られていないですよね。

 

倫理観や質も、お客様の評価を受けてあがっていくと思いますのでこれからですね。

 

— 3つ目の「利益相反リスク」について、前回証券会社の組織制約の話をお聞きしましたが、IFAにもあるのでしょうか。

 

利益相反とは、お客様の儲けと逆になるということです。

投資信託の短期回転売買などで上がる手数料などのコストは、お客様の利益と相反するものです。

投資信託は本来、長期での資産運用のツールであり、それが合理的な判断なしに売買が繰り返されるようなことがあれば利益相反の懸念となります。

IFAは長期目線での提案を前提としていますし、制約もないため、そういった事業者は少ないかと思います。ただ、IFA法人でもその可能性はゼロではありません。

そのような懸念が起きないよう、健全な経営をするIFA法人でありたいと私は思っています。

 

— 最後に「業者による特色の違い」は確かに分かりづらいです。

 

はい。サービスの可視化がしにくいので、アドバイザーの見極めが難しいのでRoute100のようなサイトでアドバイザーを見て、ご自身に合うアドバイザーを探してコンタクトをとって確認するのが良いと思います。

 

6. IFAとの取引の仕組み

— まず、IFAと証券会社(プラットフォーマー)の関係性を教えてください。

 

弊社を例に話しますね。

 

IFAの仕組み

 

IFAは、認可業務なので内閣総理大臣の認可を受けています。つまり、弊社は内閣総理大臣の登録を受けた金融商品仲介業者です。

金融商品仲介業者とは、所属金融商品取引業者(プラットフォーマー)の委託を受け、「有価証券の売買等の媒介」や「有価証券の募集もしくは売り出しの取り扱い」や「投資一任契約の締結の媒介」等を行う法人です。

認可を受ける際に、財務局による事前審査や準備書類があり、その手伝いをプラットフォーマー(弊社の場合は楽天証券)がしてくれているので、コンプライアンスなどのしっかり具合を、我々もプラットフォーマーに対して確認できます。

ちなみに「所属」と付いてますが、プラットフォーマーにはIFAに対して監督業務があるという意味であって、IFAはあくまで独立した存在です。

そのため、弊社には、楽天証券の代理権もありませんし、事業に対する指示を受けることもありません。

 

— 実際に、IFAと取引をする際の仕組みについて教えてください。

 

弊社(IFA法人)は、お客様と証券会社(金融商品取引業者)との間に立ち、証券口座開設申込の受付や証券会社の取扱う各種金融商品とそのお取引に関するご提案・相談を行います。

お客様に代わって金融商品の取引の注文を執行できますし、当然お客様ご自身で発注することもできます。

口座の管理は全てプラットフォーマー、弊社の場合は楽天証券の口座です。

つまり、私たちIFA法人がお客様から金銭や有価証券等を預かることなどはなく、口座において資金運用、管理をサポートする役割になります。

報酬体系はIFA法人毎に違いがありますが、弊社は現在のところ、直接お客様からもらうことはありません

IFA法人によっては、個別契約で別途相談料などを取るところはありますが、弊社の場合は、仲介のみなので何か商品の購入があったときに、お客様が楽天証券に手数料を支払い、そのうちのいくらかを報酬として受け取るという流れです。

お客様の資産が拡大して、長期にわたり取引が継続されることが、弊社の収益基盤の拡大にもつながります。

IFA法人によっては、仲介手数料はネット取引に準じた形にして、運用している資産残高に応じた管理手数料などをとる報酬体系をとっているところもあります。

ちなみに、全部プラットフォーマーである証券会社でお客様の資産を管理しているので、万が一IFA法人が倒産・廃業してもお客様の資産には一切影響がありません

 

7. ネットコースとIFAコースの違い(楽天証券の場合)

— IFA口座の手数料体系は、ネットコースと違うのでしょうか。

 

原則、IFA口座専用手数料が適用されます。

IFA法人によっても、手数料体系には違いがありますので、個別確認が必要です。

資産運用アドバイスの付加価値はそれ単独で提供されるというよりも、投資運用の付加価値も提供する投資信託等の金融商品とともに提供されるものだという考え方があります。

その手数料体系の中に、資産運用アドバイスの対価も含まれるということです。

弊社の場合、手数料体系に見合う、付加価値を提供することで評価と信頼を頂き、長きにわたるお取引につなげていきたいと考えています。

 

— IFA口座の取り扱い商品は、ネットコースと違うのでしょうか。

 

基本的にネットコースで取扱う幅広い商品を活用することが可能です。

しかし、FX、先物、オプションなどの投機要素のある商品はIFAコースにはありません。一定の条件のもと信用取引は可能です。

また、投資信託などで、IFAコース限定販売の商品が提供されることはあります。

 

— 口座管理のやり方に違いはありますか?

 

お客様の口座情報(保有商品状況や取引履歴等)を、IFAが共有することができます。

楽天証券のプラットフォーム上で管理できるので、一緒の画面を見てご説明したり、運用状況の確認や見直しを一緒に行うことができます。

 

— コース変更はいつでもできるのでしょうか?

 

IFAコース、ネットコースどちらにも変更することができます。

 

8. IFAによるサービス内容事例

— 最後に、吉住さんが日頃どういうサポートをしているのか教えてください。

 

まず、ヒヤリングシートをベースに投資属性(経験、資力等)を確認しながら投資方針の策定をします。

もちろん、お客様毎にもちろん違いますが、資産運用の目的と目標、運用していく期間、リスク許容度、考えているライフプランやイベントをお聞きしながらお客様のニーズを把握します。

 

–「リスク許容度」はどのように把握されているのでしょうか。

 

許容できるリスク度合いを聞く際に、基本的にはリスクとリターンの幅でお聞きしています。

例えば、10%のリターンを狙う場合、相応の値動きの幅を許容できるのかを確認します。

つまり、短期的な値動きとして10%の値下がりまでは許容できるか、それとも20%までは許容できるのか、という幅をお聞きしながら、資産運用の目的や期間・見えていないリスクを鑑みて許容幅と目標をすり合わせていきます。

大きなリターンが欲しいが、値下がりリスクはまったく許容できないというのは現実的には厳しいということを、お伝えすることもあります。

 

— ニーズや考え方をすり合わせていくのですね。その後はどのような流れでしょうか。

 

ヒアリングをしっかり行なったた上で、ニーズに応じた金融商品のポートフォリオ提案をします。

個別金融商品のあてっこではなく、あくまでポートフォリオの考え方になります。

弊社はコア・サテライトという考え方でご提案しています。

ポートフォリオを組む際に有効な考え方の一つで、ポートフォリオを「攻め」と「守り」に明確に分割し、効率的に運用する投資戦略です。

これは、運用資産を大きく2つに分けて、中心的な部分(コア=核)では、安定的な成長・運用成果を図る一方で、リスク許容度に合わせて比率は変わりますが残りの一部資金(サテライト=衛星)では、比較的高いリターンを目指して運用する仕組みとなっています。

 

— リスク許容度に合わせて、コアとサテライトの比率、商品の構成が変わるということでしょうか。

 

その通りです。

弊社の場合、本当に様々でして、相続資金、退職資金、不動産売却資金、事業資金などでまとまった額の運用相談が多いですが、中には株式での運用だけというご希望の方やトレーディングを覚えたいというニーズの方もいます。

そのため、コア・サテライトの考え方を中心としながらも、それぞれの方々のニーズに合わせて対応しています。

 

— 初期の提案以降は、どのような流れなのでしょうか。

 

ポートフォリオが想定通り機能しているのか、また個別の商品の品質は維持されているのか、あるいはマーケット環境や見通しに大きな変化がないか、さらにはお客様のライフイベントなどを踏まえて、運用状況の確認レビュー、見直しを必要に応じて行っています。

お客様のご希望にもよりますが、毎月お話をする方もいれば、3ヶ月に1回という方もいます

また、先程も少しお伝えしましたが、相続、贈与、保険、不動産、M&Aなどのご相談も頂き、幅広くサポートさせてもらっています。

IFAだからこその介在価値だとも思っています。

 

— 大きな資産ができないと相談できないのではないか、とお問い合わせが入ることもあるのですが、そのあたりはどうお考えでしょうか。

 

弊社にも資金がないと相談してはダメかと思ったという方もいますが、ここは正直IFAによります。率直に確認されるのがいいと思います。

これから資産形成をする、まだ資産はないという方でも対応しているところも多くあるので確認してみると良いです。それこそRoute100にも載ってますよね?

 

— そうですね。特に運用額の制限なく対応されているアドバイザーも多くいます。

今回お話いただいた内容を多くの方に知っていただき、自分にあったアドバイザーを見つけるきっかけになって欲しいと思っています。

お話を聞かせていただき、ありがとうございました。


IFAとは?資産運用のアドバイザーを持つ選択肢

 

前編:最適なIFAの選び方

 ▼

後編:IFAに相談するメリットと相談内容


 

今回お話しを伺ったIFA

吉住 俊彦
IFA法人エチュード株式会社

1986年日興證券(現SMBC日興証券)入社。以降、本社組織、個人営業、法人営業(公益法人、上場法人、金融法人含む)、投資開発部、株式トレーディング専門部署等を経験。本店営業部長はじめ6部支店長を歴任。

2018年3月SMBC日興証券を退社。これまでの経験を活かし、お客様のためにセカンドキャリアを捧げるべく、IFA法人エチュード株式会社を創業。株式市場分析、金利・為替市場分析に定評。株式をコアとした資産形成アドバイスに強み(独自の銘柄発掘、トレード手法で実績)。法人(中堅企業他、学校法人、財団法人等)の資金運用、管理に精通

 


 

資産運用のアドバイザーを持つ選択肢(1) ~最適なIFAの選び方~

みなさんはIFAをご存知でしょうか?

はじめて聞いた人も多いと思います。この記事をお読みの方は、聞いたことがあるけど詳しく知らないという方もいると思います。

IFAは証券会社に所属せず、中立的な立場でお金のアドバイス・資産運用をしてくれる内閣総理大臣の登録を受けた専門家です。

アメリカやイギリスを中心に発達した仕組みで、両国では広く普及した存在になっています。

一方で、日本人の多くは、投資というとインターネットで自分で取引するか、証券会社の営業マンと契約をするイメージが強いのではないでしょうか?

そういった投資方法と何が違うのか、IFAとして活躍されているIFA法人エチュード株式会社、代表取締役の吉住さんにお聞きしてみました。

プロが考える「IFAの特徴」「IFAの選び方」を聞いてみましょう。


前編:最適なIFAの選び方

 ▼

後編:IFAに相談するメリットと相談内容

1. いま注目されているIFAとは

— 本日はよろしくお願いします。まずは吉住さんの自己紹介をお願いします。

IFA法人エチュード株式会社、代表の吉住俊彦です。

1986年に日興證券(現SMBC日興証券)に入社以降、本社組織、個人営業、法人営業(公共公益法人、上場法人、金融法人含む)、投資開発部、株式トレーディング専門部署等を様々な部署を経験しました。

マネジメントサイドも、本店営業部長をはじめ、6部支店長の経験があります。

今から30年ほど前に金融先進国である米国研修に行った際、そこで活躍するIFAを知り、そのIFAのビジネスモデルに感銘を受けました。

大手証券勤務時代も根底にはIFAというビジネスモデルを実践し、真に顧客のために役立ちたいという想いがありました。

退職を機に、自分の理想のビジネスモデルを実践するチャンスと考え、長年証券会社で培った経験、知識、投資スキル、ネットワーク等を活かし、お客様のパートナーとしてお役に立とうとの思いで2018年に独立起業いたしました。

 

— 吉住さんを含むIFAの直近2年間の増加数を見ると、毎年約400人ずつ登録人数が増え、2020年6月末時点では4,036人と担い手が増えてきています。IFAが注目され始めているのは、何が要因なのでしょうか。

 

まず、2004年に証券仲介制度として始まり、当時金融庁の指導で、販売チャネルが証券会社などに偏っていたところを多様化しようというのがそもそものきっかけでした。

最近、人生100年時代・老後2000万円問題などのキーワード、マーケット変動、コロナ禍で社会環境の変化もあり、自分の人生やライフプランを見つめ直そうという機運が高まってきています。

そのような中で、金融資産を効率的に運用する人としない人の格差が大きくなることに気づく人が増えてきています。

そうしたことで、資産運用相談のニーズの高まり、IFAが注目されることに繋がっていると考えられます。

また、コロナ禍での市場の大きな下落やその後の上昇を経験したことも、資産運用相談が必要とされてきている要因だと思います。

もっとも、資産運用は長期投資が原則ですので、顧客との長期の信頼関係が求められるIFAというビジネスモデルが注目されている要因だと思います。

 

–IFAについて、少しご説明頂けますか。

 

簡単にお伝えすると3つです。

  1. 金融機関から独立して活動するコンサルタントである
  2. 金融機関から独立しているので、組織の営業方針に縛られない
  3. 大手証券会社の場合、異動や転勤などが起こりえるが、IFAは原則転勤などがないため長期的なサポートが可能

実は、アメリカにおいてIFAは個人向け金融サービスの主役なんです。

意外かもしれませんが、30年前から米国では普及していました。日本と違いますよね。

アメリカにはIFAが30万人いますが、日本はその1%ほどです。

日本では、これまで金融商品を買う場所が限られていましたが、アメリカではファイナンシャル・アドバイザーに相談して購入することが昔から行われてきました。

ちなみにアメリカの販売チャネルの1番は確定拠出型年金で、その次が証券会社とIFA。その方向感が日本でも出てきています。

 

2. IFA、証券会社、FPの違いと特徴

— 資産形成や資産運用を相談する先として、IFA以外にも証券会社などもあります。違いや特徴を教えてください。

 

いい質問ですね。

違いや特徴をよく理解した上で、使い分けることが大事だと思います。

アドバイザーは主に「IFA」「証券・銀行担当者」「FP(ファイナンシャル・プランナー)」「その他」があります。

 

まず、IFAは金融仲介業の登録者で、外務員資格が必要になります。

登録してIFA事業を行っている証券会社(以下、「プラットフォーマー」と記載)と業務委託契約を結ぶのです。

代表的なプラットフォーマーは、楽天証券やSBI証券などのネット証券です。

実際にはIFAは独立した存在ですが、プラットフォーマーである楽天証券やSBI証券などに管理・監督義務があるので「所属」という言い方をします。

 

— なるほど。証券会社・銀行の担当者とは、どこが違うのでしょうか。

 

証券会社・銀行の担当者は、当然ですが金融機関に実際に所属している方です。

本社スタッフは、外務員資格がなくても良い方もいますが、お客様対応者は外務員資格が必要になります。

大手金融機関は、特に総合的な組織力があると思います。

今、当社が契約するプラットフォーマーは楽天証券ですが、大手証券の総合力はサービスや情報などのインフラ、つまり支店網や人材が豊富で、それだけ選択肢があるということです。

投資家の皆様は、それらをいかに選択・活用するかが、証券会社や銀行を使う上で大事です。

 

一方で、証券会社や銀行等喉の金融機関には組織制約や販売手法の懸念もあります。

組織制約とは、異動や転勤、扱える商品の範囲が限定されるといった制約のことです。

販売手法に関しても、もちろんお客様にメリットがあるものを選ぼうとしますが、組織として注力していく商品が予算上あるので、それが制約となる場合があります。

販売手法は改善されていますが、ある程度の目標や計画があるので、偏りがあるのではないかという懸念はあります。

過去、金融機関担当者による投資信託の乗り換え営業が批判されることもあり、そのあたりがネックかと思います。

ただ、ご自身でこの大手金融機関のインフラをうまく活用できるなら、この販売手法を気にする必要はさほどありません。

よく、証券会社を批判して取引をやめるべきだという論調も見受けられますが、全否定するのは間違いで、当然顧客目線で対応する担当者も多くいますし、大手証券会社は人材の宝庫でもあるので、そこは見極めが必要だということです。

ただ、現時点で証券会社・銀行に一定の制約があることは事実なので、そういった組織の制約がないIFAが注目されてきていると思います。

 

— FP、ファイナンシャル・プランナーとの違いはどうでしょうか。

 

FPには、民間の資格でAFPとCFPがあり、上位資格がCFPになります。

CFPは6科目の専門的試験を受け、継続的な訓練が必要になります。

また、国家資格でファイナンシャル・プランニング技能士という資格もあります。

これらのFPは、あくまでライフプランニングのプロになります。ライフイベントやキャッシュフローのチェックなどが役割の1つでもあります。

ただし、具体的な金融商品の運用・実行支援は資格上できません

私たちも、ライフプランニングから入ることもあります。

個人的には、ライフプランを考え、それを踏まえたマネープランを実践することは、有意義なことだと思います。

ただ、実際の生活は、ライフプランニングどおりにいかないことがほとんどなので、厳密に適用するのは難しい面もあります。

FPは、兼業が多いです。IFAとFPを兼業というか一緒にやっている人もいますし、銀行員でFP資格のある人もいます。

 

— その他には、どういったアドバイザーがいるのでしょうか。

 

その他のアドバイザーとしては、税理士事務所が傘下にIFAを置くケースや、保険代理店や不動産会社を母体としたIFAなどが出てきています。

異業種では、高島屋がSBI証券と業務提携するという話もありましたね。

RIAというのを聞いたことがある方もいるかと思いますが、投資助言業者のことです。

何かの金融商品の仲介をしてその対価をいただくことはせず、RIAはあくまで助言に特化しています

RIAには金融商品の仲介によって手数料を稼ぐモチベーションがないので、投資家からすると独立したサービスの形としてアメリカでも頼られています。

ただ、現状の日本では投資助言業者は玉石混交であり、選別が難しい側面もあります。

 

3. IFA法人の違い

— なるほど、IFAの特徴が理解できました。そのIFAも企業によって様々だと思うのですが、IFAの違いはどう見たら良いでしょうか。

 

IFAも玉石混交なので丁寧に説明します。

まず、IFAの違いを見る際のポイントは、「出身母体」「プラットフォーマー」「規模」「サービス」です。

IFAの違いを見る際のポイント

  1. 出身母体
  2. プラットフォーマー(所属している金融商品販売会社)
  3. 会社の規模
  4. サービス内容

 

— 出身母体とはどういうことでしょうか。

 

出身母体とは、会社の中心となっている経営者や社員がどこの出身かということです。

圧倒的に多いのは、証券会社出身です。あとは銀行や保険出身者なども多いですね。

出身母体の違いは、得意分野や対象顧客に違いが出ます。

傾向としては、証券会社出身者は、金融商品を取り扱ってきたからこその素養があります。もちろん、人によりますが。

銀行や保険会社の出身だと、リスク商品の取り扱い経験が浅い方が多いため、金融商品の取り扱いの面では少し弱い傾向があります。ただし、ライフプランニングや保険には強いかもしれません。

これは全体的な傾向の話なので、中にはとても勉強していて、金融商品に強い人もいます。

あわせて頭に入れておくべきことは、証券会社出身の人は、商品販売力はありますが、必ずしも継続的なコンサルティングが得意なひとばかりではないように思います。

それも一概には言えず、あくまで傾向があるということになります。

 

— 2つ目のプラットフォーマーには、どういった違いがあるでしょうか。

 

プラットフォーマーは所属している金融商品販売会社のことですが、まず大手のプラットフォーマーは、楽天証券やSBI証券です。

IFA法人によっては、複数のプラットフォーマーと業務委託契約を結んでいるところもあります。プラットフォーマーがどこかも重要です。

私が楽天証券と契約している理由にも繋がりますが、投資家保護の観点で、プラットフォーマーには業務委託先であるIFA法人を指導・監督する義務があります。

そのため、プラットフォーマーがしっかりしているかということも、IFA法人を選ぶ上で大事です。

先ほどの2つ以外でも、東海東京証券は富裕層に特化したプライベートサービスや商品も富裕層向けの特別なものを提示できる特長があります。

あかつき証券は、元々株に強い証券会社であったという特色があります。

 

— 3つ目の会社の規模では、どういった違いがありますか?

 

まず、IFAの歴史は日本ではまだ10数年のため、大手は限られています。IFA法人そのものは増えていますが、まだ小規模事業者が多く、中には個人で業務委託結んで活動されているIFAもいます。

また、拡大路線の大手法人はより一層組織としての倫理観が求められると思います。

私見ではありますが、効率性や画一化など経営的視点が優先されると、それこそ大手金融機関と同様の傾向が生じる可能性があると考えています。

それは自由度を持って純粋に顧客目線でアドバイスをするという、IFAの魅力と相反するものだと思います。先ほどの証券会社の制約の話ですね。

IFAの本質は、お客様ごとのニーズに応じたオーダーメイドの提案ができることだと思っています。

そのため、コンサルティングの内容や、提案する商品の選択肢などは、当然IFAによって大きな違いがあります。そういうことを踏まえてIFAを選んで頂けたらと思います。

例えばですが、大手であれば、初回相談したときに、ご自分の希望する担当者を選べるか聞いてみることも一考です。更に踏み込んで、経験がある人がいいとか、ご自身のニーズや相性を踏まえた担当者をリクエストするのも良いと思います。

 

— 最後に、サービスの違いとは?

 

IFA個人としてもIFA法人という会社としても、提供できるサービスがこれまでの経験や知識、提携プラットフォーマーの特徴などによって違ってきます。

また提案する商品だけでなく、コンサルティングの仕方が各事業者違います。そこは注意です。

情報の量、提携を含めたネットワークも違いますので、不動産や相続・事業承継なども対応できるIFAもいます。税理士など士業との連携をしているIFA法人もあります。

サービスにおいて1番大事なのは、実際に担当してもらうアドバイザーの質です。

セミナーなどの講師は経営層の方がすることが多いですが、実際取引するときは他の担当者になることが多いので、しっかり教育されていればいいですが、そうではないというケースもあります。

結論、実際に担当してくれるアドバイザーの質の見極めが大事です。難しいですが。

 

4. IFA選びのチェックポイントと留意点

— IFA法人の違いが分かったところで、ここまでのまとめとしてIFAを選ぶ時のチェックポイントを教えてください。

 

チェックポイントは、4つあります。

IFA選びのチェックポイント

  1. IFA事業者の得意分野・特性を知る
  2. 担当IFAのバックグラウンド(知識・経験)を知る
  3. 担当IFAが、自分のニーズに合った提案をしてもらえそうかを推測する
  4. 担当IFAとの相性(お互いの信頼を構築していくために)

— 先ほどのIFAの違いですね。「ニーズに合った提案をしてもらえそうか」はどのように見れば良いでしょうか。

 

契約してから分かってくることではありますが、担当者がニーズ確認のためのヒアリングをしっかりとしてきているかを事前にチェックすることです。

例えばですが、許容できるリスクがどれほどか、期待するリターンはどれくらいか、どれくらいの運用期間で考えているかなど、深く自分の運用イメージを捉えてくれていると感じられるかが1つの見極め方だと思います。

 

–「担当IFAとの相性」は、どのように考えたらよいでしょうか。

 

実はここが最も重要な点です。

IFAを効果的に活用し、上手く自分に対するサポートを引き出そうとすると、長期で信頼構築を築いていく必要があります

専門性が高く、倫理意識も十分なIFAが望ましいですが、残念ながら知識レベルが低いIFAもいます。研究や自己研鑽が足りない方も、事実います。

最低限の相性と、最低限の経験・知識のバランスを見極めることが大事です。

IFAは、転勤がないので、かかりつけのお医者さんみたいに言われることがあります。

それは長年伴走できるので、お客様のことを分かるからです。だからこそ、長く付き合える人と思えるかは大事です。

 

— その他に、IFA選びの留意点はありますか。

 

これも4つあります。

IFAを選ぶ際の留意点

  1. IFAに何を求めるのか、目的を明確にする
  2. 目的と、ライフプランの優先事項を明確に伝える
  3. チェックポイントをしっかりと確認する
  4. お互いに信頼関係を構築するスタンス

— 1点目の「IFA相談の目的」とはどういうことでしょうか?

 

先ほど言った「かかりつけ医」は、IFAは困ったときや、悩んだ時の相談を受け、アドバイスや処方箋を提示できるということの例えですが、私はIFAにはジムのトレーナーという役割もあると思っています。

資産運用における目的は各々違います。その目的に合わせてサポートするというジムのトレーナーのような役割です。

なので、IFAには両面の役割があることを知った上で何を求めるか、お考えいただくと良いのではないかと思います。

 

— その上で、2点目の「目的ライフプランの優先事項を明確に伝える」ということですね。

 

そうですね。自分の中の目的を整理して、ライププランの優先順位付けをして取り組みを考えていくことになります。

 

— 3点目の「チェックポイントをしっかりと確認する」は、まさに4つのチェックポイントのことですね。4点目の「お互いに信頼関係を構築するスタンス」とはどういうことでしょうか。

 

IFAも人間なので、相性が良くて信頼がおける人に対して頑張ろうと思います。

その中で、IFAは倫理観とスキルを磨いていきます。

IFAになっている人は、自分の経験をお客様に還元して役に立ちたいと思っている人が多いと思います。お客様に喜ばれること、評価されることにやりがいを感じるものだと思います。

 

(「後編:IFAに相談するメリットと相談内容」につづく)


IFAとは?資産運用のアドバイザーを持つ選択肢

 

前編:最適なIFAの選び方

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後編:IFAに相談するメリットと相談内容


 

今回お話しを伺ったIFA

吉住 俊彦
IFA法人エチュード株式会社

1986年日興證券(現SMBC日興証券)入社。以降、本社組織、個人営業、法人営業(公益法人、上場法人、金融法人含む)、投資開発部、株式トレーディング専門部署等を経験。本店営業部長はじめ6部支店長を歴任。

2018年3月SMBC日興証券を退社。これまでの経験を活かし、お客様のためにセカンドキャリアを捧げるべく、IFA法人エチュード株式会社を創業。株式市場分析、金利・為替市場分析に定評。株式をコアとした資産形成アドバイスに強み(独自の銘柄発掘、トレード手法で実績)。法人(中堅企業他、学校法人、財団法人等)の資金運用、管理に精通

 


 

相続時精算課税制度による贈与を確認してみよう

あなたは「贈与」にどんなイメージをもっていますか?

贈与といえば、「年間110万円までは無税」というイメージがあるかもしれません。一般的な贈与税の計算方法である暦年贈与ですね。

一定の要件を満たした場合には「相続時精算課税制度」という、大きな金額を生前に贈与することができる制度を選択することができます。

この制度は、うまく使えば相続対策を大きく進めることができますが、注意点も多々あるため事前に入念な検討が必要です。

本稿では、相続時精算課税制度の内容、メリット、デメリットなどを確認していきます。

1. 相続時精算課税制度とは?

相続時精算課税制度とは、読んで字のごとく、「相続が起こった時に課税を精算」する生前贈与の制度です。

まず、贈与したときに、特別控除額および一定の税率を用いた計算により贈与税をいわば「仮払い」しておきます。

その後、贈与者が亡くなったときに相続税で精算します。

この制度は、父母や祖父母の世代から子・孫の世代へと財産を早期に移転することにより、財産の有効活用を促し、それによる経済の活性化を目的として創設された制度です。

贈与の受取人は、次の要件にあてはまる場合には、贈与者ごとに、暦年贈与に代えて相続時精算課税制度を選択することができます。

2. 制度の要件

次の要件を満たす場合、受贈者は相続時精算課税制度を選択することができます。

相続時精算課税制度を使うことができるケース

  1. 贈与者(贈与する人:父母や祖父母)が、贈与年の1月1日において、60歳以上1であること ※1

  2. 受贈者(贈与を受ける人)が、贈与年の1月1日において、20歳以上で贈与者の直系卑属(子や孫など)である推定相続人 ※2

1 相続時精算課税制度の住宅取得等資金贈与の場合には、60歳未満でも対象となります。詳細は「住宅資金贈与の特例」の記事をご参照ください。

2 「推定相続人」とは、現状のままで相続が開始した場合、ただちに相続人となる人をいいます。贈与時点では相続が発生していませんので、「推定相続人」という言葉を使います。

3. 税金の計算方法

電卓で家計を計算

前述の通り、相続時精算課税制度を適用した場合には、贈与時に、特別控除額および一定の税率を用いた計算により贈与税を「仮払い」し、贈与者に相続が発生したときに相続税で「精算」します。

つまり、贈与時と相続時の「2段階」を経て課税が完了します。

(1)贈与時の税金

まず、贈与時には、贈与税を「仮払い」することになります。

受贈者は「相続時精算課税」を選択した贈与者ごとに、その年中に贈与された財産の価額から「特別控除額:2,500万円」を控除し、特別控除額を超えた部分に対して「一律20%」の税率を適用して計算します。

なお、前年までに特別控除額を使用した場合には、2,500万円から既に使用した額を控除した残額が特別控除額となります。

相続時精算課税制度に係る贈与税額
=(その年の贈与財産の価額 - 特別控除額2,500万円) × 20%

ポイントは、特別控除額が「2,500万円」という多額であること、そして、税率が「一律20%」と暦年贈与と比べて低いことです。下記の計算例を確認していただければ、相続時精算課税制度を適用した場合、贈与税の負担が低いということが一目瞭然です。

<土地5,000万円を贈与する場合の計算例>

①相続時精算課税制度により贈与した場合

 贈与税額:500万円

 =(贈与財産の価額:5,000万円 - 特別控除額:2,500万円)× 税率:20%

②暦年贈与(特例税率)により贈与した場合

 贈与税額:約2,050万円

 =(贈与財産の価額:5,000万円 - 基礎控除額:110万円)× 税率:55% - 控除額:640万円

(2)相続時の税金

相続時には、贈与時に「仮払い」した贈与税を、相続税によって「精算」します。

相続時精算課税制度による贈与を受けた子や孫は、贈与者である父母・祖父母等に相続が発生した場合に、相続財産の価額にこの制度を適用した「贈与財産の価額(贈与時の時価)を加算」して相続税額を計算します。

そして、贈与時に納付した「贈与税相当額を相続税額から控除」します。なお、控除しきれない金額は還付されることになります。

つまり、相続時精算課税制度により贈与した財産は「贈与時の時価で相続財産に足し戻す」、贈与税は「相続税から控除」します。ある意味、相続時精算課税制度による贈与をなかったことにして、相続税を計算するというイメージです。

そのため、最終的にかかる贈与税と相続税の合計額は、通常の相続によった場合と相続時精算課税制度によった場合で同額となります。

相続税の計算方法については、別の記事で詳しく説明しますので、そちらをご参照ください。

4. 相続時精算課税制度のメリット

メリットとデメリット

ここまで読んだ方は、このように思うかもしれません。

相続時精算課税制度を適用して贈与をしても、最終的に相続時になかったことにされて税額を計算するのでは、メリットがないのではないか?

どのような場合に相続時精算課税制度を使うメリットがあるのか、確認してみましょう。

相続時精算課税制度を使うメリット

  1.  贈与財産から生み出される収益は、受贈者(財産を受け取った人)のものになる

  2.  相続時に足し戻す価額は「贈与時の時価」であるため、価額上昇リスクを回避できる

  3.  生前にスムーズに財産を移転することができる

 

メリット①:贈与財産からの収益は受贈者のもの

相続時には、贈与により贈与財産の所有権は受贈者に移転しているため、贈与以降に贈与財産から発生する収益は、当然に受贈者のものになります

例えば、収益不動産や有価証券を相続時精算課税制度により贈与した場合には、収益不動産から得られる賃料収入や、有価証券から得られる配当収入などは、受贈者に帰属します。

これにより、そのままであれば贈与者が受け取るはずだった収益が、受贈者に帰属することになります。

これは贈与者の財産を増やさないという意味で、間接的な相続対策ということができます。

メリット②:価額上昇リスクを回避できる

相続時には、相続時精算課税制度による贈与を「なかったこと」にして相続税を計算します。

このときに、相続財産に足し戻す価額は「贈与時の時価」で行うという点が大きなポイントです。

そのため、将来値上がりすることが見込まれる財産を相続時精算課税制度により贈与した場合、相続税の計算上は、贈与から相続までに値上がりした金額を排除することができます。

このメリットは、非上場会社の株式の移転コストを抑えようとする局面で活用されることが多いです。

例えば、コロナの影響で一時的に赤字になっている企業が、収束後には利益がどんどん出て株価が上昇することが想定されるような場合には、株価が低い時点で相続時精算課税制度を適用した贈与を行えば、将来の相続時にも贈与時の低い株価で相続税を計算されることとなり、税コストの上昇を抑えることができます。

メリット③:生前にスムーズに財産を移転することができる

特別控除額が「2,500万円」という多額であること、そして、税率が「一律20%」と暦年贈与と比べて低いことから、生前に大きな財産を低コストで移転することができます。

相続税が発生しない水準の財産規模である場合には、「相続税が足し戻されてしまう」という点は気にせずに、相続時精算課税制度による贈与を行うことができます。

なお、原則、相続が発生した場合には、相続財産は相続人による協議(遺産分割協議)が整わなければ、動かすことはできません。

ですが、生前に所有権を受贈者に移転しておけば、そのような相続手続きを経る必要はなくなります。

5. 相続時精算課税制度のデメリット

相続時精算課税制度のメリットは理解できたでしょうか?

相続対策に活用できるケースも多い相続時精算課税制度ですが、注意すべき点も多くあります。

本章では、相続時精算課税制度を適用して贈与した場合のデメリットを見てみましょう。

相続時精算課税制度のデメリット

  1. 自宅の宅地を贈与した場合、小規模宅地の評価減を適用することができない

  2. 一度、相続時精算課税制度を選択すると、その贈与者については暦年贈与に戻れない

  3. 不動産を移転する場合、登録免許税が高い

デメリット①:小規模宅地の評価減を適用できない

自宅が建っている宅地などに対しては、一定の場合には相続の時に評価減を受けることができます。

例えば、亡くなった方が所有していた居住用の宅地を、その配偶者が取得した場合には、その宅地の330㎡まで80%の評価減を受けることができます。

これを小規模宅地の評価減(特定居住用宅地等)の特例といいます。

これは、相続人の生活基盤を守ることを目的として創設されました。

 

しかしながら、相続時精算課税制度を適用して贈与された宅地については、小規模宅地の評価減の特例の対象とならなくなってしまいます。

そのため、相続時精算課税制度を活用する際には、「どの財産に適用するか」という点をよく検討することが重要です。


デメリット②:暦年贈与に戻れない

相続時精算課税制度は、受贈者が、贈与者ごとに適用するかを選択します。

相続時精算課税を選択した場合には、それ以降その贈与者から贈与を受ける財産については、すべてこの制度が適用されることとなり、暦年贈与へ戻ることはできなくなってしまいます

例えば、父から子に対して相続時精算課税制度を適用した贈与を行った場合には、父から子に対する贈与はそれ以降ずっと、相続時精算課税制度を適用することになり、暦年贈与の基礎控除110万円を活用した贈与はできなくなります。

前述の通り、相続時精算課税制度は贈与税を仮払いすることで、早期に財産を移転することができる制度ですが、直接相続財産や相続税額を減少させる効果はありません

それに対して、暦年贈与は毎年110万円の基礎控除を使いながら確実に相続財産と相続税額を減少させることができる制度でした。

早期に財産を移す必要がなく、確実に相続財産と相続税額を減少させることが必要な場合には、相続時精算課税制度を適用せず、暦年贈与を続けていく方がメリットが大きいと考えられます。

 

なお、抜け道ですが、この選択は「贈与者ごと」に行いますので、母から子に対する贈与には暦年贈与を適用することができます。


デメリット③:不動産を移転する場合、登録免許税が高い

不動産の移転時にかかる税金に「登録免許税」があります。

相続の場合は「不動産価額の0.4%」と優遇されていますが、贈与の場合には「不動産価額の2.0%」と高くなってしまいます。

まとめ

本稿においては、一定の要件を満たした場合に選択できる贈与の課税方法である、相続時精算課税制度を確認してきました。

計画的な相続対策を大きく進める手法として使われることも多い相続時精算課税制度ですが、安易に実行した場合、逆に不利益となってしまうケースもありえますので、実行前には入念な検討をオススメします。

「実際に、私はどちらの贈与方法にすればいいか」「贈与の仕方を相談したい」とお考えの方は、相続・贈与に詳しいIFAや税理士等の専門家にご相談ください。


 

 

 

贈与税とは?いつ発生するか、贈与が認められないケースと防衛策

あなたは「贈与」に対してどんなイメージをもっていますか?

将来の相続に備えて、生前から少しずつ財産を下の世代に渡して、相続財産を減らしていく・・・という相続対策の手法として使われることも多いですね。

しかしながら、しっかりと内容を理解して、ポイントを押さえた上で実行しなければ、逆にトラブルのもととなったり、後日税務署からペナルティを課せられることもあります。

本稿では、贈与とはなにか、贈与税がどんなときにかかるのか、贈与税の計算方法、贈与を認められないケースや、贈与をする上で気を付けることをなどを確認していきましょう。

1. そもそも贈与とはなにか?

まずは、そもそも「贈与」とはなにかをみていきましょう。

贈与とは「金品などの財産を人に贈ること」をいいます。

例えば、祖父から孫に対して現金100万円を贈ったり、親から子へ車を贈ったりする行為が、贈与に該当します。

贈与という行為は、民法では以下のように規定されています。

民法 第549条(贈与)

贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。

贈与を理解する上で重要なことが、「片務契約」「諾成契約」「無償契約」「不要式契約」の4つの性質です。

聞きなれない言葉だと思いますので、1つずつ説明します。

(1)片務契約

「片務契約」とは、当事者の片方だけに債務が発生する契約です。

つまり、祖父から孫に現金100万円を贈るときには、反対に孫から祖父に対して対価を支払わないといけないという義務は特段発生しないという性質です。

(2)諾成契約

「諾成(だくせい)契約」とは、当事者間の合意のみで成立する契約です。

祖父が「現金100万円をあげる」という意思表示をして、孫が「それをもらう」という意思表示をすれば、贈与契約が成立することになります。

これに対する概念に「要物契約」があり、この場合には、契約の成立に物の引き渡しが求められます。

「贈与」というと、ものの引き渡しが必須であるというイメージがあるかもしれませんが、契約の成立には物の引き渡しは必要がないという点には注意が必要です。

(3)無償契約

「無償契約」とは、当事者の片方のみが経済的な支出を行う契約を指します。

贈与は、相手方に対して対価なしに価値を提供する行為ですので「無償契約」に該当することになります。

(4)不要式契約

「不要式契約」とは、契約に特別の形式を必要としない契約をいいます。

民法では、保証や婚姻などの重大な契約については、内容を明らかにするために形式を定めた「要式契約」となっています。

しかし、それら以外のほとんどの契約は不要式契約として形式を問いません。

贈与契約は不要式契約ですので、贈与契約書などの書面を交わしたときにはもちろん、口頭でも成立します

 

なお、口頭での贈与契約は、引き渡しがされていない分(履行前の部分)については、いつでも解除することができます。

これは、贈与が諾成契約かつ不要式契約であることから、軽率な口頭での贈与契約によるトラブルを避けることが目的となっています。

対して、書面での贈与契約は、当事者両者の合意があってはじめて撤回ができます。

法律上は、口頭でも契約が成立することから安易にとらえる方もいらっしゃいますが、トラブル防止の観点から贈与契約書などの書面により契約を締結することをおすすめします。

2. 贈与税とはなにか(暦年課税の計算方法)

孫に財産を引き継ぐ

ここまでは、贈与の法的な性質をみてきました。

それでは次に、贈与に対してかかる税金である贈与税について確認していきましょう。

一般的に贈与税といった場合、贈与税の「暦年課税」を指します。

暦年課税

暦年課税とは、贈与で財産をもらった人(受贈者)が、毎年1月1日から12月31日までの1年間に、贈与によりもらった財産の価額を合計して贈与税額を計算し、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までの間に申告と納税を行う制度。

【計算方法】

  1. 毎年1月1日から12月31日までの1年間に、贈与によりもらった財産の価額を合計する。
  2. 上記1の合計額から、基礎控除額110万円を控除する。
  3. 基礎控除額控除後の金額を下記の「速算表」に当てはめて税額を計算する。なお、適用される税率と控除額は「一般贈与財産」と「特例贈与財産」に区分されます。

計算手続にある速算表を、下記に示します。

贈与する財産の金額が大きければ大きいほど、贈与税の税率が上がっていくということが確認できます。

【速算表(特例贈与財産)】

速算表(特例贈与財産)は、直系尊属(祖父、祖母、父、母など)から、その年の1月1日において20歳以上の直系卑属(子・孫など)への贈与にかかる贈与税の計算に使用します。

例えば、祖父から孫への贈与、父から子への贈与の場合などに適用します。

(出典:国税庁「速算表(特例贈与財産用)」)

【速算表(一般贈与財産)】

速算表(一般贈与財産)は、上記の「特例贈与財産」に該当しない場合の贈与税の計算に使用します。

例えば、兄弟間の贈与、夫婦間の贈与の場合などに使用します。

(出典:国税庁「速算表(一般贈与財産用)」)

贈与税の計算例

それでは実際に数字を入れて、贈与税額の計算について確認してみましょう。

祖父から20歳以上の孫に対して、500万円の現金を贈与した場合、

  1. 贈与財産500万円
  2. 1の贈与財産500万円 - 基礎控除額110万円 = 390万円
  3. 2 の390万円 ×  特例税率15% = 58.5万円 - 控除額10万円 = 贈与税48.5万円

上記の計算により、500万円の現金を贈与した場合の贈与税額は、48.5万円と算定されます。

この場合、贈与によりもらった金額の約1割を贈与税として納税することが必要となります。

3. 贈与税の課税財産に含まれるもの

ここまでは、贈与税の計算方法を確認してきました。

贈与の一般的な定義は、「金品などの財産を人に贈ること」であると確認しましたが、このようなものを「本来の贈与財産」といいます。

贈与税の課税対象となる課税財産には、上記の本来の贈与財産に加え、「みなし贈与財産」が含まれます。

「みなし相続財産」とは、贈与によって取得した財産ではないが、実質的に贈与と同様の性質を持つ財産です。

みなし相続財産の一例を下記にピックアップしました。確認してみましょう。

(1)生命保険金

契約者・保険料負担者ではない人が、満期や解約又は被保険者の死亡により受け取った保険金は、保険料を負担した人からその生命保険金の贈与があったものとみなされます(ただし、けがや病気などによるものは除かれます)。

また、被保険者の死亡により受け取った生命保険金のうち、被保険者が保険料の負担者となっていたものについては、贈与税ではなく相続税の対象となります。

(2)定額譲渡

個人間で財産を売買する際に、時価と比べて特に低い価額で譲り受けた場合、時価と売買価額の差額は、実質的に贈与であるとして贈与税の課税対象となります。

(3)債務免除

借入などの債務を有していた個人が、その債務の支払いを免除してもらった場合(つまり借金をなくしてもらった場合)、その債務の免除を受けた金額が贈与とみなされます

ただし、債務者に資金がないことから債務の弁済をすることが困難な部分の金額については、贈与により取得したものとはみなされません。

これは、債務免除をするような場合には、債務者がすでに債務超過の状態に陥っており、今後債務を弁済の見込みがない場合が多いと考えられることがほとんであるからです。

4. 贈与税の非課税財産

税の計算

贈与税は、原則として贈与を受けたすべての財産に対してかかりますが、財産の性質や贈与の目的などからみて、そもそも「贈与によりもらった財産の価額」に算入しない財産があります。

本章では、「贈与税の非課税財産」についてみていきます。

実際には細かく規定されていますが、「贈与」について理解を進めるために重要と思われるものを、以下にいくつかピックアップしてみます。

(1)扶養義務者から扶養家族への生活費・教育費

民法において、直系血族の扶養の義務が規定されています。

民法 第877条(扶養義務者)

1. 直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。

そして、扶養の内容として「生活費」「教育費」を負担することが含まれます。

そのため、そもそも直系尊属(親・祖父)が子・孫の教育費用を、その必要となる都度において負担した場合は、贈与税の課税の対象にはなりません

 

ここでいう生活費は、通常の日常生活に必要な費用をいいます。また、教育費とは、学費や教材費、文具費などがその範囲に入るとされています。

つまり、夫が専業主婦の妻に生活費を渡した場合や、祖父が孫の学費を必要な都度において負担した場合などは、贈与税の対象にはなりません。

 

なお、非課税となる生活費や教育費は、必要な都度、直接これらに充当するものに限られます。

生活費や教育費の名目で贈与をした場合であっても、まとまった金額を一括で贈与して預金をしている場合などには贈与税がかかりますので注意が必要です。

 

また、上記以外にも、以下の内容のものが、贈与税の非課税財産とされます。

(2)香典、花輪代、見舞金、贈答などの金品で、社会通念上相当と認められるもの

(3)離婚にともなう慰謝料や財産分与で、社会通念上相当と認められるもの

5. 暦年贈与における注意点

ここまでで、贈与税の計算方法と非課税となる財産について確認しました。

それでは、暦年贈与をする場合に注意すべき点について、みていきましょう。


(1)贈与財産の合計額が110万円を超えた場合の申告義務

毎年1月1日から12月31日までの1年間に贈与によりもらった財産の価額の合計額が、基礎控除額110万円を下回る場合には、贈与税の申告義務はありません。

例えば、祖父から孫に対して、現金100万円を贈与し、その年中に他の贈与がなかった場合には、孫には贈与税の申告・納税義務はありません。


(2)基礎控除額110万円は「もらった人、1名ごと」

混乱しやすいところですが、贈与税計算上の基礎控除額110万円は受贈者1名ごとの計算になります。

例えば、1名の孫が、祖父と祖母からそれぞれ100万円ずつ、合計200万円の贈与を受けた場合を想定してみましょう。

贈与者1人あたりの贈与財産の価額をみると基礎控除額である110万円以下なので、贈与税は発生しないようにみえるかもしれません。

しかし、贈与税は受贈者ごとに申告・納税することが必要ですので、財産の合計額は200万円となり、基礎控除額110万円を超え、贈与税の申告・納税が必要です。

 

ここで少し違うケースを考えてみます。

祖父が、孫2名にそれぞれ100万円ずつ、合計200万円を贈与する場合です。

この場合、それぞれの受贈者の贈与を受ける財産の合計額は110万円以下となりますので、贈与税の申告・納税は必要ありません。


(3)連続する年で贈与を行う場合には「定期贈与」に注意

上記の計算例で確認しましたが、現金500万円を一年間のうちに贈与(特例贈与)した場合の贈与税額は、「約48万円」でしたね。

この現金500万円を、一年間のうちに贈与するのではなく、毎年100万円を5年間にかけて贈与(連年贈与)した場合には、贈与税はどうなるでしょうか?

答えは、ゼロになります(毎年の贈与財産の価額100万円 ≦ 基礎控除額110万円のため、贈与税が発生しません)。

 

しかしながら、安易に上記のように500万円を5年に分けて贈与をすることはおすすめしません。

なぜならば、税務署からいわゆる「定期贈与」に認定されると、贈与の初年度に贈与の合計額500万円に対して贈与税が課税されるためです。

定期贈与とは、数年間にわたって贈与を受けることが、贈与者と受贈者との間で契約されている場合には、その契約をした年に「定期金に関する権利」を贈与したものとして、贈与税を課税するものです。

暦年贈与で相続対策をする場合には、この「定期贈与」に認定されないように十分注意をすることが必要です。

実際に、国税庁のタックスアンサーには次のような記述があります。

No.4402 贈与税がかかる場合 「毎年、基礎控除額以下の贈与を受けた場合」

Q1 親から毎年100万円ずつ10年間にわたって贈与を受ける場合には、各年の受贈額が110万円の基礎控除額以下ですので、贈与税がかからないことになりますか。

A1 毎年贈与契約を結び、それに基づき毎年贈与が行われ、各年の受贈額が110万円以下の基礎控除額以下である場合には、贈与税がかかりませんので申告は必要ありません。

ただし、毎年100万円ずつ10年間にわたって贈与を受けることが、贈与者との間で契約(約束)されている場合には、契約(約束)をした年に、定期金給付契約に基づく定期金に関する権利(10年間にわたり100万円ずつの給付を受ける契約に係る権利)の贈与を受けたものとして贈与税がかかります。

出典:国税庁

6. 暦年贈与と認められるために守るべきこと

連年にわたる暦年贈与が、「定期贈与」に該当した場合、思わぬ課税を受けてしまうことがあります。

計画的な相続対策をするためには、暦年贈与が問題なく認められることが重要です。

そのためには何をすれば良いでしょうか。

以下にまとめてみましたので、ぜひ参考になさってください。

大切なことは、実際に当事者間で贈与についての合意をしておくこと、実際に財産を動かすこと、それが書面などで明確に分かるようにしておくことです。

(1)贈与契約書の作成

贈与が諾成契約かつ不要式契約であることから、口頭でも贈与は成立するということを確認しました。

ですが、「定期贈与」とみなされるリスクを低減させ、その他のトラブル防止の観点からも贈与契約書などの書面により契約を締結することをおすすめします。

贈与契約書のサンプル


(2)毎年違う金額を、違う時期に贈与し、ときには贈与を休止する

例えば、毎年100万円など、同額での贈与を数年にわたって続けていると、「贈与の開始時に、数年間にわたって贈与を受けることが、贈与者と受贈者との間で契約されていたのではないか」とみなされ、「定期贈与」として一括で贈与税がかかることがあります。

また、同様に、毎年同じ時期、例えば12月31日などに贈与をすると「定期贈与」とみなされるリスクを増加させることにつながります。

毎年違う金額を、毎年違う時期に贈与して、また、ときには贈与の休止期間を作ることで、定期贈与とみなされてしまうリスクを減らすことができます。


(3)受贈者が口座を管理する

先に確認した通り、贈与契約は「諾成契約」であり当事者の合意のみで成立します。

つまり、祖父が「現金100万円をあげる」という意思表示をして、孫が「それをもらう」という意思表示をすることが、贈与契約の要件です。

それでは、受贈者が口座を管理していない場合、どういったことが起こるでしょうか。

例えば、現金を贈与しても、贈与者が受贈者の口座の通帳や印鑑を管理していると、その口座は単に「受贈者の名義を借りただけの贈与者自身の預金」(名義預金)とみなされ、贈与をしたことにはなりません。

贈与契約をしっかりと成立させるために、受贈者自身が口座を管理することが必要です(ただし、未成年者には管理能力がないため、親権者が代理で管理することになります)。


(4)基礎控除額を少しオーバーする金額を贈与して少額の贈与税の申告をする

贈与税の基礎控除額は110万円で、その金額以内であれば、贈与税の申告・納付義務がないことは、先に確認しました。

それでは、基礎控除額を少しオーバーした120万円を贈与した場合にはどうなるでしょうか。

贈与税 = (課税財産120万円 - 基礎控除額110万円)×10% = 1万円

上記より、贈与税1万円が発生して、贈与税の申告及び納付をすることが必要となります。

これにより、受贈者が税務署に対して贈与税を申告・納付することにより、贈与者の「名義預金」であるという認定されるリスクを低減することができます。

まとめ

将来の相続に備えて、生前から少しずつ財産を下の世代に渡して、相続財産を減らしていく、そのように計画的な相続対策の手法として使われることも多い贈与ですが、ポイントを押さえなければ税務署から贈与と認められないリスクがあり、逆にトラブルのもととなってしまうことがあります。

不慮の事態に陥らないように、贈与についてのチェックポイントをしっかり押さえた上で、総合的な相続対策を行っていきましょう。

「贈与・相続について相談したい」「親子で資産運用を考えている」とお考えの方は、一度アドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか。


 

【後編】厚切りジェイソンの人生100年時代!自由に生きるための資産運用と働き方

私たちが生きる「人生100年時代」

日本では人生100年時代構想会議が発足され、政策に織り込まれるほど現実のことになっています。

そして、人生100年時代を自分らしく生きるためには、資産運用・働き方・健康の3つがとても大切です。

資産運用:理想のライフスタイルを実現するための資産
働き方:自分の夢・目標に向かって、やりたいことを実行する働き方
健康:活力を維持するための健康な身体と人間関係

まさに人生100年時代の生き方を体現している厚切りジェイソンさんに、自分らしい100年人生を歩むためのヒントを聞く。最後は、人生を支える資本となる健康と人間関係をお聞きします。

前編:お金編  〜投資・資産運用のヒント

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中編:キャリア編 〜働き方のヒント

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後編:健康編 〜心身を健康に保つヒント


純粋な楽しさと満足はちょっと違う

ー ここまでお金とキャリアのお話を聞いて来ました。LIFESHIFTでは、ライフプランを実現していくための資本となる健康と人間関係を活力資産と表現しています。家族・友人・仕事などの関係性は、どのように捉えていますか?

 

孤独。人間関係は家族だけ。仙人に近い考え方で自分に合っているけど。

ITの仕事も社員が500人くらいいるけど、会社には行ってないので社長と話すだけ。

LINEの友達も妻とマネージャーだけだね(笑)

 

ー 半径5m以内の人を大切にするような考えでしょうか。昔からですか?

 

うん。1人でいる時間が落ち着く。パーティに行くような感じじゃない。

前回のキャリアの話のときに、小説を書こうとしたときに共感できるキャラクターが作れないと言ったのは、こういった人間の中身を理解してないことがあるのかもしれない。ちょっと特殊な孤独系みたいな。

 

ー 飲みにもほとんど行かないと?

 

正直、飲み会は同じ人と1~2回行くと話題が尽きるんです。1~2回は良いが、それ以上仲良くなるタイプではないです。新しい刺激が欲しい。

日本では飲みニケーションって聞きますが、酔ってないと言いたいことが言えないのはちょっと臆病だと思います。僕は大胆とされていることでも、必要だと思うことは平気で言います。

 

もっと話し合えばいいのになと思います。

 

ー 日本では、そういった文化を変えるようなこともやっていますか?

 

やっていない。

日本に来たときは、アメリカの企業の日本法人設立だったので支社長を1人でやっていた。その会社は1年で買収された。

その後テラスカイに転職したが、それもアメリカ法人を立ち上げる役割だったので、最初から社長とタッグを組んでいる特殊な環境だった。

 

ー 基本的に経営とのコミュニケーションなんですね。

 

そう。アメリカではチームで5年ほどやっていた。純粋な楽しさで言うと、もしかしたらその頃が1番楽しかったかもしれない。仲間と一緒にワイワイできるような。

でも、純粋な楽しさと満足感はちょっと違うんですよね。

今でも自分がやっていることには満足感は感じてますが、純粋に調子に乗ってふざけながら隣にいる人とやるのは楽しかったなと。

理系だったので、プログラマーで隣の人がコードをうまく書けてないときに、どれどれ見せてよ~!と頬っぺたをくっつけて、これじゃねぇ~か!!ってやってた。笑

 

ー 私もエンジニアでしたけど、理系でそういうやり取りってありますか?笑

 

アメリカの理系分かってねぇな!!笑

で、その頃ずっとみんなで筋トレしてたんですけど。

アメリカは割と自由なので、昼時間にいったん抜けて筋トレしてシャワー浴びてまた会社戻って。チームを大きくしてますと、それは人を増やすのではなくそれぞれのメンバーをでかくしてますという意味でずっと言ってて。笑

結局最後は全員筋トレ仲間にしてました。最初は1人だけだったのが、楽しかったです。

 

ー 筋トレでタイピングできなかったのでは?

 

そう。ほとんどできなかった。笑

腕が曲がんなくなって。シャンプーできない、自力で。お互いにシャンプーし合おうって。
(小声で)・・・話盛ってるよ!

 

ー 笑。楽しいことは好きだけど、ジェイソンさんが満足する仕事は自分の中から溢れ出てくるエネルギーが源になっている?

 

電気タイプ?ポケモンでいう。草タイプか?自分の中から湧き出るエネルギーは、、、

今は頑張ろうと思ってないけどね。

頑張るは、漢字で書くと「頑固を張る」となっている。耐えるという意味に感じる。

実際には、頑張らなくてもいいときが多いし、頑張っても良くならないときもあると思う。頑張らずに他のことに力を入れた方がいいケースもあると思う。

 

ー 休憩も必要ということ?

 

どうだろう。今はちょっと落ち着いている状況ではありますね。

最近は新しい挑戦が出てきていなくて、家族とどう過ごしていきたいかということをよく考えている。

 

健康寿命を長く保って、自分の足で生きる

ー 健康の話をすると、初来日のときには太っていたと。

 

元々140キロくらいあって、日本に移住してきたときでもまだ110キロくらいあった。

結婚したときから、妻が料理を作ってくれて結構食べていたから。
ケチなので余っているものは全部食べるタイプだったので、ちょっと太ったりしていた。

気にしたら痩せるけど気にしないとすぐ太る。今は負担にならない程度に健康でいる方法を探っているところ。

今はいっぱい食べたいから、そのために無理のない範囲でランニングやトレッキングもやっている。食事もすべてカロリー計算して、量も計って気を付けている。

特に今日は大量の料理が出るから、その分走っておくとか。

 

ー 大量?インスタグラムを見ましたが、クリスマスパーティーみたいな?

 

毎日、クリスマスパーティのような量が出るんですよ!凄いんですよ妻が!!

毎食あれだからね。それは太るよ!気を付けるよ!!

 

ー 健康意識は、結婚や子供ができたことがきっかけですか?

 

少し哲学的な領域に入るかもしれないが、今は日々我慢している。

もっと食べたいけどキープしなきゃいけないのは、なんで我慢しているのかなというのはあって、やりすぎないように食べたいときは食べるようにもしている。

前編の最初に60歳で死ぬって言ったけど、本当は60歳で死ぬならもっと食べればよかったと思うだろうな。

 

ー 笑。長く生きたいという思いがあまりない?

 

健康な状態で生きていたい。自力で歩けなくなったら生きたくない。寝たきりの人生は、生きてないのと同じかなと。

健康でないと、医療費も凄く掛かるしね。

ー 健康寿命は大切ですね。日本は世界一寿命が長いが、健康ではない期間が平均で約10年間もある。日本だけでなく、先進国はどこでも大体長いです。

 

コストも莫大にかかるし、家族にも精神的な負担が掛かる

最近たまたま聞いた話で、アメリカの大金持ちの人が、宝箱を握った状態で自殺しようとしたって実話があった。

ガンを告知され、宝箱に何億円も宝石や純金を入れてそれを山奥に持って行って、自殺するつもりだったらしく、将来骸骨が宝箱を握っている状態で発見されるつもりだったと!

それをいろいろ計画して、ヒントとなる詩を残して出版してばら撒き、よしやるぞと覚悟した瞬間に治っちゃったらしく。笑

だけど、ここまで用意しちゃったから、本当に宝箱を隠してみんな探してとトレジャーハントをやったところ、約10年で63万人が参加して2020年3月に発見されたらしい。

本人はその途中で亡くなってしまうんだけど、ちょっとした盛り上がりになっていて、それはちょっといいなと思った。

もう死ぬとなったら、あと半年とか1年とか病院で過ごすのではなくて、最後まで冒険的に生きたいね

 

ー やはり最後まで自分のやりたいことをする、楽しいことを仕掛けることが好きなんですね。

 

すごく面白いじゃん。宝箱握っている骸骨を見つけたら、あれ、これ、なんなの?って歴史に残るのもいいなと。

ただの現金ではなく、何百年前の海賊の宝箱に本物の宝石と純金だったのも面白い。

その人は大自然のアメリカの中でやっていたらしく、最近の若者たちは大自然を楽しまない、もっと外に行くようなポケモンGOのように、外に出るきっかけ作りをしたかったという話もある。

それで、実際何十万人も外に出るようになり成功したというエピソードもいいと思う。

 

子供には人生が豊かになるような考え方を伝えたい

ー ジェイソンさんもお金が残ったらそういうことを?

 

分からない。そんなに残すつもりはないです。

世代毎に、さらに楽ができるという連鎖はあまり良くないと思っている。

僕は今持っている財産で十分なんだけど、さらに僕のお父さんとおじいさんからも相続が来ると思う。もう十分という状況なのに2世代分が来るんですよ。どうだろう!笑

おかしくなるよね。それを見てる娘たち。3世代分も来るつもりで生きていたら、大した人生にならないと思う。

お金は大事だけど、子供にはお金ではなく人生が豊かになるような考え方を伝えたい。何もしなくてもいい生活には、なって欲しくない。

 

ー 残ったお金を使うプランはありますか?

 

何も考えていない。まだ生きているので。特に気にしてない。

僕のお父さんがすべてを教会に寄付する可能性は十分にある。そういう意味では1円も貰わないかもしれない。お父さんはそういう人だし、それはそれでいい。

 

ー ジェイソンさんも寄付する?

 

じゃあ、最後は六本木行って沢山お金使おうかな(笑)

 

ー 最後に、どこにも出していないとっておきのWhyジャパニーズピーポーをお願いします!

 

ないわ!

この間のバイデンさんの大統領就任に対して、Why!バイデンピーポーとか!

いや別にそんなに不満持ってないし!ないです。久しぶりに聞かれたわ!

 

ー 笑。最後に人生100年時代に向けてジェイソンさんみたいに自分の道を切り開いていく人を応援する言葉をお願いします!

 

頑張れ!

 

ー いや、前回頑張るは漢字がおかしいって言ったじゃないですか 笑。

 

ー なぜ「笑」の1文字を?

 

今年の目標は笑顔なんですよ。笑って過ごす。

昨年が暗かったから今年は。

 

ー 3回にわたって、お金・仕事・健康のお話を聞かせていただきました。笑顔で自分らしく100年を生きられるように備えて行きたいですね!ジェイソンさん、ありがとうございました!

 

サインちっさ!Why!?(笑)

 


厚切りジェイソンの人生100年時代!自由に生きるための資産運用と働き方

 

前編:お金編  〜投資・資産運用のヒント

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中編:キャリア編 〜働き方のヒント

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後編:健康編 〜心身を健康に保つヒント


プロフィール/敬称略

厚切りジェイソン
(あつぎりじぇいそん)

1986年生まれ、アメリカ・ミシガン州出身。17歳の時に、飛び級でミシガン州立大学へ入学。その後、イリノイ大学アーバナ・シャンベーン校へ進み、エンジニアリング学部コンピューターサイエンス学科修士過程修了。IT企業役員として働きながら、2014年10月お笑い芸人としてデビュー。芸歴5カ月で『R-1 ぐらんぷり2015』決勝進出。現在は、テレビ、ラジオ、CM、舞台などで活躍中。