年金で生活する夫婦2人世帯では毎月5.5万円の貯蓄を取り崩し

2019年に老後資金2,000万円問題が、話題になりました。

この問題は、金融庁の市場ワーキング・グループが発表したレポートであることから、大きな議論を巻き起こしました。

この記事では、このレポートをもとに、年金で生活する夫婦のみ世帯の実態を見ていきます。

※この記事は、金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理(2019年6月3日発表)」を元にしています。 

1. 年金生活世帯は月間5.5万円の赤字

まず、このレポートでは、高齢夫婦無職世帯を次のように定義しています。

  • 夫婦のみの世帯
  • 夫65歳以上
  • 妻60歳以上
  • 夫婦ともに定職に就いていない

つまり、夫が65歳以上でも働いている人や、自営業者は含まれません。

この定義にあてはまる世帯の、毎月の収入と支出は次のようになっています。

収入 209,198円
支出 263,718円
収支 ▲54,520円

毎月の家計は約5.5万円の赤字となっており、足りない分は保有している貯金や金融資産などを取り崩して補填する必要があります。

この5.5万円、年間66万円が老後資金2,000万円の根拠となっています。

仮に夫65歳、妻60歳の状態から20年・30年を生活すると次のようになります。

  • 20年の場合:年間66万円 × 20年 = 1,320万円
  • 30年の場合:年間66万円 × 30年 = 1,980万円

そして、20年・30年という期間は十分に考えられる期間です。

内閣府「高齢化社会白書(令和2年)」を元に、Route100編集部作成

2018年時点で、男性の平均寿命は81歳、女性の平均寿命は87歳を超えています。

また、男女それぞれの高齢時点の平均余命は次のようになっています。

  • 男性65歳時点での平均余命:19.8年
  • 女性60歳時点での平均余命:29.2年
     ※厚生労働省「簡易生命表(令和元年)」より抜粋

つまり、男性は20年間、女性では30年間、年金による生活を行う可能性が十分にあり得ると言えます。

そして、この数字はあくまで平均ですので、より長生きすることも十分に考えられます。

そう考えると、2,000万円という数字の現実感、またはそれ以上に老後資金を蓄えておく必要性が実感できるのではないでしょうか?

様々な健康の備えを 長い健康寿命で老後の不安を解消!定年延長の人生100年時代に備える

2. 収入と支出の内訳

次に収入と支出の内訳を見ていきます。

収入の種類 金額(円) 割合
年金(社会保障給付) 191,880 92%
投資収入 9,041 4%
事業・アルバイト収入など 8,277 4%
合計 209,198

定職に就いていないため、当然だと言えますが収入源のほとんどは年金になっています。

平均としては投資収入も見られますが、まったく投資を行っていない人の場合は、より赤字学が大きくなります。

次に、支出の内訳を見てみます。

支出 諸費支出に
占める割合
金額
食費(外食費含む) 27% 64,444
住宅費 6% 13,658
水道・光熱費 8% 19,267
保険・医療費 7% 15,512
交通・通信費 12% 27,576
娯楽費 11% 25,077
その他費用(日用品・服飾費など) 26% 60,913
非消費支出(税金など) 28,240
合計 263,718

食費から交通・通信費にかけては、削ることが難しい費用ですし、削減することによって余計に健康への影響が生じる可能性があります。

その他費用は詳細が分かりませんが、家計によっては見直しが可能かもしれません。

しかし、全体としてそれほど大きな問題があるようには見えません。

そもそも、平均収入の約21万円は、大学を卒業した人の初任給平均22万6,000円よりも少ない金額です。(厚生労働省「令和2年度 賃金構造基本統計調査」)

大学卒業者の多くは、単身世帯であると考えられます。

そのため、高齢世帯では社会保障費の負担が少ないとは言え、大学卒業者の初任給以下の収入で夫婦で生活をすることは容易ではないことが想像できます。

少なくとも、それほど贅沢をするような生活はできないと考えられます。

 

また、先ほどお伝えした通り、年金をもらってからの老後の生活は、多くの人にとって20年・30年続く可能性があります。

その期間を、旅行や趣味にもある程度お金をかけて自分らしく楽しむためには、年金以外に使える資産をある程度保有しておく必要があると考えられます。

そして、そのために必要な資産は人によって大きく違いがあります。

1度、自分に必要な老後資金を考えてみて、その生活に向けて資産形成を行っていくことが大切だと言えます。

老後資金形成には時間が必要 必要な老後資金はいくら?人生設計で考える自分の人生100年!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

改めて、年金だけで生活を行うことは難しい、老後資金を作っておく必要性を感じた人も多いのではないでしょうか。

寿命・健康寿命が伸びた日本において、その期間を楽しむことができる準備を行っておくことは、とても大切なことです。

ぜひ早めに、準備を始めることをおすすめします。

また、実際に「自分に必要な老後資金を知りたい」「老後資金を準備したいけど、何をしたらいいか分からない」「貯蓄はある程度あるけど、このままで足りるか不安」といった方は、1度アドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか?

相談料は無料ですので、実際に投資・資産運用を行うかどうかはアドバイスを聞いた上で判断しても良いと思います。

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※この記事は、一般的な社会状況を説明することを目的としています。
※投資の実行を推奨するものではありません。
※実際の投資にはリスクを伴い、思わぬ損害を被る場合もあります。個別商品のリスクや手数料については、ご自身でご確認ください。


 

単身者の老後の生活費と収入|女性は家計がマイナスの状態

2019年に老後資金2,000万円問題が、メディアなどで頻繁に取り上げられました。

この2,000万円は、高齢夫婦のみの無職世帯の収支実態をもとに推計した数値です。

一方で、日本は生涯未婚率も高くなってきているため、単身世帯がどのような状態になっているか気になる方もいるかと思います。

この記事では、単身世帯の収支の状況を見ていきます。

※この記事で使用している数字は総務省が行っている「2019年全国家計構造調査」で発表されたものです
※調査は単身世帯を軸にしているため、離婚した人や配偶者を亡くした人も含まれます(つまり生涯単身者に限定した情報ではありません)

1. 単身男性の収支

まず、65歳以上で無職単身男性の収支を見ていきます。

男性の月間収支は次のようになっており、家計は黒字になっています。

収入 163,492円
支出 162,603円
収支 +889円

また、収入の内訳は年金が約15万円と92%を占めています。

大学を卒業した人の初任給は平均22万6,000円です。(厚生労働省「令和2年度 賃金構造基本統計調査」)

定年した高齢者の収入は、大学を卒業したばかりの人に比べて6万円以上も少ない状況です。

この事実だけでも、年金だけでは老後の生活にゆとりが持てないことは想像ができます。

そして、具体的な支出の内訳は、次のようになっています。

支出 割合 金額
食費(外食費含む) 28% 40,569
娯楽費用 14% 19,496
交通・通信費 12% 17,489
住居費用 9% 13,045
水道・光熱費 8% 11,755
医療費 7% 9,605
交際費 6% 9,031
家事用品 3% 4,587
服や靴 2% 2,437
その他 11% 15,339
非消費支出(税金など) 19,249
合計 162,603

総務省「2019年全国家計構造調査」を元に、Route100編集部制作

娯楽費用などには一定の金額を使っていますが、服や靴などにはほとんど費用を使っていないことが分かります。

これは、男性に限ったことではありませんが、65歳時点では寿命までに平均でも15年以上の期間があります。

そのため、老後の生活を楽しむためには、自分が望む生活を考えた上で、現役時代から計画的に資産を作っておくことが重要です。

老後資金形成には時間が必要 必要な老後資金はいくら?人生設計で考える自分の人生100年!

次に、単身女性の収支を見ていきます。

2. 単身女性の収支

女性の月間収支は次のようになっています。

収入 141,646円
支出 149,146円
収支 ▲7,500円

女性の月間修正は赤字になっています。

そのため、貯金などの金融資産を取り崩しながら生活をしていることになります。

同じように、女性の支出を見ると次のようになっています。

支出 割合 金額
食費(外食費含む) 25% 40,073
娯楽費用 12% 16,451
交通・通信費 8% 11,811
住居費用 12% 16,310
水道・光熱費 9% 12,233
医療費 6% 8,577
交際費 7% 10,124
家事用品 4% 5,343
服や靴 4% 5,343
その他 10% 14,342
非消費支出(税金など) 8,538
合計 149,146

総務省「2019年全国家計構造調査」を元に、Route100編集部制作

赤字になっているとはいえ、年間9万円ほどの金額であるため、そこまで大きな蓄えがなくても生活自体に大きく困ることはないと考えられます。

ただし、女性は男性に比べて寿命が約6歳長く、約87歳になっています。

そして、女性は医療や介護が必要となる期間が、平均でも12年以上あることが分かっています。

そのため、若いうちからお金だけではなく、健康面のケアも重視する必要があります。

様々な健康の備えを 長い健康寿命で老後の不安を解消!定年延長の人生100年時代に備える

まとめ

いかがでしたでしょうか?

思っていたよりも、年金だけで老後の生活を行うのは厳しいと感じた人もいるかもしれません。

本文でもお伝えしている通り、老後の生活を楽しむためには、早めに資産の準備を行うことが大切です。

「老後資金の準備を始めたい」「資産運用を行いたいけど、何から始めたら良いか分からない」「老後資金がいくら必要か相談したい」といった方は、1度アドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか?

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※この記事は、一般的な社会状況を説明することを目的としています。
※投資の実行を推奨するものではありません。
※実際の投資にはリスクを伴い、思わぬ損害を被る場合もあります。個別商品のリスクや手数料については、ご自身でご確認ください。


 

投資信託を購入する際に必ず認識すべき基本の2つ

投資信託を使って資産運用を行っている人は多いと思います。

しかし、投資信託の仕組みや商品特性については、意外と知らない人も多いことがアンケート結果から分かっています。

これから、投資信託を購入する人はもちろん、すでに投資信託を保有している人も復習がてら参考にしてみてください。

この記事では、投資信託の特徴と、どの程度認識しているかを見ていきます。

1. 投資信託の特徴と認識率

投資信託協会は、投資信託の特徴について知っていることをアンケートによって調査しています。

その結果を見ると、次のようになっています。

投資信託の特徴で知っていること
認識率
元本の保証はない 50%
リスクとリターンは表裏一体 41%
海外への投資には為替リスクがある 35%
銀行などでも購入できる 31%
過去の実績は将来のリターンを保証するものではない 31%
国内籍と外国籍の投資信託がある 25%
投資信託は、運用会社が運用している 24%
NISAやiDeCoで購入できる 24%
購入手数料以外に、運用管理費がかかる 21%
投資信託の評価を行う会社がある 12%
基準価額は新聞や投資信託協会のホームページで確認することができる 11%
MRFは投資信託である 11%
投資家の資産は分別管理される 9%
すべて知らない 34%

投資信託協会「投資信託に関するアンケート調査報告書(2020年)」を元に、Route100編集部制作

少し難しい内容や、知らなくても投資を行う上でそれほど影響のないこともあります。

一方で、投資信託を行う上で必ず知っておくべき内容も多く含まれています。

投資は自己責任ですので、投資信託に限らず購入をするときには、その仕組みや商品の特徴を知る必要があります。

設問にもいくつか含まれていますが、投資信託は次のような仕組みになっています。

投資信託は、大きく3つの会社によって運営されています。

直接的に私たちが取引を行うのは、銀行や証券会社などの販売会社です。

一方で、実際の資産運用は販売会社ではなく、信託銀行によって行われます。

また、信託銀行が勝手な運用をしないように、運用の指示は委託会社から行われます。

このように、3社に役割が分担されていることによって、投資信託は目論見書に記載されている投資方針に従って運用が行われます。

また、証券会社が倒産したら投資したお金がなくなるのでは?と思っている人もいるかもしれませんが、そのようなことはありません。

投資家のお金は分別管理と言って、証券会社のお金とは完全に分けて管理されます。

そのため、証券会社が倒産したとしても投資家のお金は守られます

より詳細に、投資信託のことを知りたい人は、こちらの記事も合わせてどうぞ。

お金を育てる 投資信託・初心者にもおすすめ!失敗の少ない資産運用

次に、実際に投資をしている人は、これらの知識を保有しているのか見てみます。

2. 投資信託保有者の認識率

同じアンケートで、実際に投資信託を保有している人と、投資を行ったことがない人の認識率も分かっています。

投資信託の特徴で知っていること
保有者 投資未経験者
元本の保証はない 73% 34%
リスクとリターンは表裏一体 65% 27%
海外への投資には為替リスクがある 61% 19%
銀行などでも購入できる 55% 17%
国内籍と外国籍の投資信託がある 57% 15%
過去の実績は将来のリターンを保証するものではない 50% 10%
投資信託は、運用会社が運用している 51% 11%
NISAやiDeCoで購入できる 48% 13%
購入手数料以外に、運用管理費がかかる 47% 8%
投資信託の評価を行う会社がある 28% 4%
基準価額は新聞や投資信託協会のホームページで確認することができる 27% 3%
MRFは投資信託である 25% 3%
投資家の資産は分別管理される 22% 3%
すべて知らない 6% 52%

投資信託協会「投資信託に関するアンケート調査報告書(2020年)」を元に、Route100編集部制作

実際に投資信託を保有している人と、そうでない人で認識率に差があることは当然です。

たしかに、投資信託を保有している人は、ある程度知識があると言えます。

ただし、本来であれば100%知っておくべき項目もいくつかあります。

3. 投資信託を購入する際に注意すべきこと

投資信託を購入する際に、注意するべき点はいくつかありますが、必ず認識するべきことは次の2つです。

  1. 投資信託は元本保証がなく、リスクがある
  2. 投資信託を保有している期間、手数料がかかる

投資信託は、株式投資などに比べると比較的リスクが抑えられた金融商品だと言えます。

しかし、投資であることに変わりはありません

そのため、まず次の元本保証・リスクについて認識せずに投資を行っている人の割合は多いと言えます。

  • 元本の保証はない(24%の人が認識していない)
  • リスクとリターンは表裏一体(35%の人が認識していない)
  • 過去の実績は将来のリターンを保証するものではない(50%の人が認識していない)

これは、投資信託に限らず、株式投資でも言えることです。

過去10年間株価が伸び続けている企業だったとしても、今後も伸び続ける保証はありません。

元本保証のある金融商品は、銀行預金や債券など一部に限られています。

一方で、元本保証のある金融商品は資産運用には向かないため、注意が必要です。

計画的な貯蓄を 元本保証のある投資の種類とメリット・デメリット|資産運用には向かない?

また、投資信託は、株式投資と違って、保有している期間にずっと手数料がかかり続けます。

これを信託報酬と言いますが、信託報酬を考えた上で投資信託商品を選択する必要があります。

  • 購入手数料以外に、運用管理費がかかる(53%の人は知らずに投資信託を保有している)

信託報酬を低く運営するのためには、ETFに投資をするという選択肢もあります。

投資信託への投資を行う場合は、商品特性を理解した上で行うようにしましょう。

様々な金融商品と通貨 投資信託にはどんな種類がある?保有割合は株式が多くETFも増加中

まとめ

いかがでしたでしょうか?

アンケート結果からは、投資信託を保有している人でも、意外と投資信託の仕組みや特徴を知らないことがわかりました。

また、日本で販売されている投資信託は、2021年6月12日時点で5,800を超える商品があります。

そのため、投資信託の商品特性を知っていたとしても、実際に投資信託を選ぶことは容易ではありません。

「投資信託を基本から教えて欲しい」「おすすめの投資信託を知りたい」「今持っている投資信託をこのまま保有するのが良いか?」といった方は、1度アドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか?

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現預金と投資の割合はいくらが適切?20代・30代は積極的に投資を

金融資産をどのような割合で保有しているでしょうか?

日本人の多くは、現預金だけで資産を保有しているケースが多いですが、日本は長らく超低金利が続いているため、銀行預金で資産を増やすことはできません。

そのため、現預金以外で資産を保有することを考える必要があります。

この記事では、金融資産をどのような割合で保有しているか、海外との比較も含めて見ていきたいと思います。

1. 保有している金融資産の割合

保有している金融資産の割合は、どのようになっているでしょうか?

全年代の平均保有額、全資産に占める割合を見ると次のようになっています。

金融資産
保有額(万円) 割合
総額 1,139 100%
現預金 預貯金・金銭信託 491 43%
保険 生命保険・損害保険 301 26%
個人年金保険 83 7%
有価証券など 株式 120 11%
投資信託 76 7%
債券 28 2%
財形貯蓄 29 3%
その他金融商品 11 1%

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作

このように現預金と保険で76%、約3/4の保有しています。

残りの約1/4を、有価証券などの投資性のある金融商品で運用しています。

また、投資商品の中では、株式や投資信託の保有割合が高くなっています。

この投資商品の割合は適切なのでしょうか?

海外と比較を行うと、日本は投資の割合が少ないと言えます。

データは異なりますが、日本とイギリス・アメリカの保有資産を比較したデータがあります。

保有資産の海外比較日本銀行「資金循環の日米欧比較(2019年)」を元に、Route100編集部制作

この比較を見ると、日本が現預金比率が高いことは一目瞭然です。

イギリスは一見、投資比率が低いように見えますが、実際には年金制度が発達しているため、年金口座での資産運用が中心になっています。

また、アメリカは現預金比率が極端に低く、かなり投資に積極的であることが分かります。

必ずしも、アメリカやイギリスが正しいわけではありませんが、現在の日本では銀行預金の金利が非常に低いため、預金でお金を増やすことはできません。

ゆうちょ銀行の金利の変化ゆうちょ銀行「貯金金利の沿革」などを元に編集部制作

そのため、投資比率を見直す必要があるかもしれません。

平均の貯金額はいくら?人生100年時代の資産形成・投資術

また、年代別では金融資産の保有割合にはどのような違いがあるでしょうか?

2. 年代別の金融資産の割合

年代別に保有している金融資産の割合を見ると、次のようになっています。

年代
現預金 保険 有価証券など
20代 48% 26% 26%
30代 50% 31% 19%
40代 42% 43% 15%
50代 37% 43% 20%
60代 43% 31% 26%
70歳以上 45% 28% 27%

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作

年代によって、それほど大きな特徴は見られず、全体的に投資商品の割合が少ないと言えます。

また、20代・30代、及び60代以上では比較的投資の割合が多いですが、40代・50代は特に投資比率が少ないと言えます。

先ほど、海外との保有資産割合の違いを見ましたが、実際の投資比率はどのように考えるのが良いでしょうか?

1つの考え方として、「100 – 年齢」を投資比率とする考え方があります。

これは、若いときには、よりリスクをとって投資ができるという考えに基づいています。

投資にはリスクがつきもので、定期的に金融危機が発生します。

  • 2000年頃からのITバブルの崩壊
  • 2008年からのリーマンショック

金融危機が発生すると、一時的に株価などが大きく下落しますが、多くの場合はある程度年月が経過すると回復してきます。

若い年代では、金融危機で一時的に資産が目減りしても、継続的に投資を行うことで長期的には資産を増やすことができます。

一方で、例えば定年直前や退職金を運用していた場合、金融危機で資産が大きく減少すると、期間的に取り戻すのことが難しくなります。

そのため、若い年代では積極的に投資にお金を回して、年代が上がるにつれて現預金比率を高めて資産を確保するという考えです。

ポートフォリオの管理 ポートフォリオ、資産運用に失敗しないための分散投資術

また、投資商品には様々な種類があります。

投資の種類について詳しく知りたい方は、こちらの記事を合わせてお読みください。

投資信託中心の金融商品 投資の種類8つ!初心者の資産形成におすすめする理由も解説

まとめ

いかがでしたでしょうか?

日本は現預金と保険の保有割合が多く、アメリカやイギリスと比べたときに、投資の割合が少ないことを見てきました。

特に若い年代では、投資割合の見直しを考えてみる必要があるかもしれません。

実際に「早く資産形成を始めたい」、「投資を行いたいが、何から始めたら良いか分からない」と「自分に適した金融商品を知りたい」といった方は、1度アドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか?

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年代別の保有金融資産・貯蓄額|老後資金2,000万円には大きく不足

保有している金融資産の額は、年代によっていくらくらいでしょうか?

日本は世界で最も寿命が長い国であるため、多くの人にとって、老後の生活資金づくりは欠かせないことになっています。

人によって必要な老後資金は変わってくるため、自分の資産計画ができていれば問題ありませんが、同じ年代の人がどれくらいの金融資産を保有しているかは気になることだと思います。

この記事では、年代別の金融資産保有額を平均と中央値の観点から見ていきます。

1. 資産形成・貯蓄が必要な理由

2019年に、老後資金2,000万円がメディアなどで頻繁に取り上げられました。

この2,000万円という数字は、金融庁の市場ワーキング・グループのレポートで提言された金額です。

実際の年金受給世帯へのアンケートから得られた、年金を含む毎月の収入と支出の内訳を整理し、年金以外に毎月必要となる金額を算出した結果です。

そのため、現在の年金受給世帯の現状をあらわしたデータだと言えます。

ただし、この計算で使われているのは平均値です。

生活する環境や趣味、家族構成や持ち家かどうかなどによって、必要な金額は人によって異なります。

そのため、自分はいくらお金を貯めておく必要があるかは、1人1人が考える必要があります。

必要な老後資金はいくら?人生設計で考える自分の人生100年!

では、実際にどのくらい金融資産を保有しているのでしょうか?

世代による違いも見ていきたいと思います。

2. 金融資産保有額の平均と中央値

すべての年代を通した、金融資産の保有額は次のようになっています。

保有額の平均値 保有額の中央値
1,139万円 419万円

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作

平均の保有額を見ると、思ったより高いと感じる人が多いのではないでしょうか?

また、平均値と中央値で大きく金額が異なります。

日常的によく目にするのは、平均値だと思いますが、中央値とはなんでしょうか?

次の例をベースに、違いを確認します。

No
保有額
1 50万円
2 100万円
3 250万円
4 600万円
5 1,000万円

この5人の平均保有額は400万円です。

保有額をすべて足すと2,000万円で、それを5人で割ると400万円になります。

一方で、保有額の中央値はちょうど真ん中の人、つまり3の人の250万円です。

平均値は、大きい金額に引っ張られて高くなる傾向があります。

このケースの場合は、保有額が600万円と1,000万円の人に平均保有額が釣り上げられています。

そのため、多くの人にとっては中央値の方が感覚に近くなります。

平均の貯金額はいくら?人生100年時代の資産形成・投資術

次に年代別の違いを見ていきます。

3. 年代別の平均保有資産と中央値

年代別の保有資産額の平均値と中央値は、次のようになっています。

年代
平均値(万円) 中央値(万円)
20代 165 71
30代 529 240
40代 694 365
50代 1,194 600
60代 1,635 650
70代 1,314 460

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作

資産形成とは、言葉の通り積み上げていくものです。

そのため、年代が上がるにつれて保有額が多くなるのは当然のことだと言えます。

そして、定年後の60代後半から70代以降、その築き上げた資産を生活費や趣味などに補填していく動きが読み取れます。

また、平均値と中央値には大きな乖離があります。

  • いずれの年代においても中央値は平均値よりかなり少なく、おおよそ平均値の半分になっている
  • どの年代でも保有額が多い層によって、平均値が押し上げられている
  • 全体の平均値・中央値は、どちらも年代が上の世代によって引き上げられている
  • 60代の中央値が650万円と、老後資金2,000万円には大きく足りていない

また、世帯年収による保有資産額の違いは次のようになっています。

世帯年収
平均値(万円) 中央値(万円)
300万円未満 661 100
300〜500万円未満 1,039 449
500〜750万円未満 1,085 500
750〜1,000万円未満 1,550 990
1,000〜1,200万円未満 1,790 1,010
1,200万円以上 4,103 2,550

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作

先ほどもお伝えしている通り、人によって必要な老後資金の金額は異なるため、あくまで参考として捉えることが適切だと考えられます。

また、必要資金は年金受給額によっても大きく変わってきます。

年金について詳しく知りたい方は、こちらの記事を合わせてお読みください。

年金制度は破綻しない!年金の種類を理解して資産運用で備えを

まとめ

いかがでしたでしょうか?

保有資産額は平均で見るか、中央値で見るかによって大きく変わってきます。

そして、必要と言われている老後資金2,000万円には、大きく足りていない人が多いと考えられます。

実際に「老後資金がいくら必要か知りたい」、「老後資金のための資産形成を始めたい」と「投資を始めたい」いった方は、1度アドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか?

相談料は無料ですので、実際に投資・資産運用を行うかどうかはアドバイスを聞いた上で判断しても良いと思います。

資産形成・資産運用のアドバイザー検索はこちらからどうぞ。

※この記事は、一般的な社会環境を説明することを目的としています。
※投資信託の活用を含め、投資の実行を推奨するものではありません。
※実際の投資にはリスクを伴い、思わぬ損害を被る場合もあります。個別商品のリスクや手数料については、ご自身でご確認ください。


 

平均の借入金額と利用目的は?老後の生活資金を早めに準備

人生の3大支出は、住宅費用・教育費用・老後の生活費だと言われています。

特に住宅購入のために、銀行などから借り入れを行っている人も多いと思います。

一方で、老後の生活費は借り入れを行うことができないため、なるべく若いうちに準備を始めることが望ましいと言えます。

この記事では、年代別の借入金額とその利用目的を見ていきます。

1. 借入金の残高

すべての年代を通した、平均の借入金額と借入金のある世帯の割合は次の通りです。

借入金のある
世帯の割合
借入金残高
(万円)
住宅ローン残高
(万円)
42% 1,587 1,399

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作

おおよそ、10人に4人が借り入れを行っていて、その借入金の多くは住宅ローンであることが分かります。

次に、年代別の借入状況を見てみます。

年代
借入金のある
世帯の割合
借入金残高
(万円)
住宅ローン残高
(万円)
20代 42% 1,567 1,600
30代 56% 2,349 2,284
40代 65% 1,690 1,638
50代 54% 1,210 1,070
60代 34% 1,492 920
70代 15% 1,396 816

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作

借入金額は30代が最も多く、借入金のある世帯は40代でピークになっています。

また、20代から40代にかけては、いずれの世代でも借入金額と住宅ローン残高が近い金額になっています。

そのため、借入金の利用目的は、住宅購入費であることが考えられます。

50代以降になると、借入金のある世帯の割合・金額ともに下がっていきます。

しかし、住宅ローンが減っていく一方で、借入金残高は70代になってもある程度残っています。

次に、具体的にどういった利用目的で借入を行っているかを見ていきます。

2. 借入金の利用目的

同じ調査で、借入金の利用目的は次のようになっています。

住宅購入
資金
耐久消費財
の購入費
教育資金 日常の
生活費
投資資金

医療費

その他
67% 24% 11% 10% 5% 3% 10%

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作

やはり、住宅購入資金が主な目的になっていますが、それ以外の目的での借入も比較的多くあることが分かります。

耐久消費財とは、自動車や家電・家具など長期間にわたって使用するものです。

車を購入する際にローンを組む人も多いと思いいますので、実感値に近いとも考えられます。

また、日常の生活費・投資資金として借り入れを行っている人も一部いるようですが、特に投資資金は余裕資金で行うことが望ましいため、利用目的として適切とは言えません。

金融リテラシーを学ぶ 金融リテラシーはなぜ必要?投資の失敗を防ぐための知識を身に付ける

次に、年代別の利用目的を見てみます。

年代 住宅購入
資金
耐久消費財の購入 教育資金 日常の
生活費

投資資金

医療費 その他
20代 55% 35% 5% 15% 0% 10% 10%
30代 78% 21% 5% 7% 3% 2% 3%
40代 78% 20% 7% 7% 3% 1% 6%
50代 67% 26% 22% 10% 6% 3% 8%
60代 54% 33% 12% 14% 5% 3% 11%
70代 45% 21% 3% 19% 11% 9% 23%

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2019年)」を元に、Route100編集部制作

年代別に見ると、次のような特徴があります。

  • 30代・40代は、住宅購入費用を目的にした借入が多く80%近くに上る
  • 耐久消費財(車など)を目的にした借入は全年代を通して、比較的多い
  • 教育資金を目的にした借入は50代でピークになる
  • 50代以降になると日常の生活費を目的にした借入が増える
  • 70代は日常の生活費に加え、投資資金・医療費・その他など様々な目的で借入を行っている

特に気になるポイントは、年代が上がるにつれて日常生活費を含め、借入を行う目的が多岐に広がっていることです。

お金の借り入れは、当然返す見込みがあるからこそ行うことができます。

そのため、20代・30代は長く働いて給与を得られる見込みがあるため、住宅ローンを借りやすいと言えます。

一方で、老後の生活資金や医療費は、住宅などの資産を担保にするなどがない限り基本的に借りることができません。

そのため、若いうちからなるべく老後に必要となるお金を準備する必要があります。

必要な老後資金はいくら?人生設計で考える自分の人生100年!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

住宅資金を目的に借入を行う人が多いことは、想像通りだったと思います。

一方で、高齢になったときに、世帯の割合としては少ないものも、日常生活費を含め様々な目的で借入を行っていることは少し驚きでもあります。

そのような状態にならないために、なるべく早い段階で資産形成を行っていく必要があります。

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相談料は無料ですので、実際に投資・資産運用を行うかどうかはアドバイスを聞いた上で判断しても良いと思います。

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※この記事は、一般的な社会環境を説明することを目的としています。
※投資信託の活用を含め、投資の実行を推奨するものではありません。
※実際の投資にはリスクを伴い、思わぬ損害を被る場合もあります。個別商品のリスクや手数料については、ご自身でご確認ください。


 

投資信託の適切な保有数と、人気の投資信託の種類

NISAやiDeCoの利用拡大に伴い、投資信託を保有する人も増えているかも知れません。

また、制度利用のために複数口座を持っていることで、保有数が増えている人もいると思います。

では、一般的に投資信託はいくつ保有しているのでしょうか?

この記事では、投資信託の保有数と、保有している投資信託の種類を見ていきます。

1. 投資信託の保有本数

投資信託協会が行ったアンケートによると、投資信託を保有している数は多くの人が5本以内に収まっています。

1〜2本 3〜5本 6〜10本 11本以上 不明
48% 32% 10% 4% 6%

投資信託協会「投資信託に関するアンケート調査報告書(2020年)」を元に、Route100編集部制作

表の通り、約半数の人が1〜2本を保有、5本以内の人が8割を占めます。

一方で、11本以上保有している人もいます。

投資信託は、1つの商品でも分散投資の効果が得られる金融商品です。

株式投資の場合、仮に1つの会社に集中的に投資を行っていた場合、資産を大きく損なってしまうリスクがあります。

つまり、その会社の業績が大きく低迷してしまったり、最悪のケースでは倒産してしまった場合、資産が大きく目減りしてしまいます。

一方で、投資信託の場合、そのようなリスクは株式投資に比べると低いと言えます。

それは、投資信託が多くの人からお金を集めて、大きな資金を株式など多くの資産に投資を行っているためです。

そのため、投資信託で資産を運用する場合、多くの投資信託に分配する必要性はそれほど高くないと言えます。

ただし、投資信託が分散投資を行っているとは言っても、例えば日経平均にインデックスした国内株式の投資信託であれば、日経平均が値下がりを続けている場合には、当然投資信託の成績も低迷します。

そのようなケースを想定して、株式と逆の動きをすることの多い債券の投資信託を同時に保有するなど、自分に合ったリスクコントロールは必要だとも言えます。

お金を育てる 投資信託・初心者にもおすすめ!失敗の少ない資産運用

いずれにせよ、投資信託は基本的に長期運用に向いている商品です。

数が多すぎると管理ができなくなったり、運用負荷が大きくなる可能性があるため、リスク管理の範囲内で必要な数だけ保有することが必要です。

次に、どのような投資信託を保有しているのか、投資信託の種類ごとの保有率を見ていきます。

2. 投資信託の種類と保有率

同じアンケートで、投資信託保有者が保有している商品と保有率は次のようになっています。

投資信託の種類
保有率
国内株式 54%
外国株式 44%
分散型 26%
国内債券 18%
外国債券 18%
J-REIT(国内の不動産) 12%
ETF(上場投資信託) 10%
REIT(外国の不動産) 9%
その他 1%未満

投資信託協会「投資信託に関するアンケート調査報告書(2020年)」を元に、Route100編集部制作

投資対象としては、株式・債権・不動産の順に人気があることが分かります。

また、全体傾向として外国よりも日本への投資がやや多い傾向にあります。

これは、ホームバイアスと呼ばれるもので、外国よりも自分の国に投資をする傾向のことを言います。

ただし、例えば株価について見てみると、長期比較をすると日本とアメリカは次のような違いがあります。


参考指標
株価 30年間の
増加率
1991年 2021年
日本 日経平均 約24,000円 約28,000円 117%
アメリカ S&P 500 約320ドル 約3,800ドル 1,188%

この数字を見ると、ホームバイアスに捉われるべきでないことは明白です。

ただし、これはあくまでホームバイアスの話であって、日本より米国株が良いと言っているわけではありません。

もちろん、自国を応援するために日本へ投資をするという考えもありますが、投資を行う上では日本にこだわりすぎず、フラットに投資先を考えることが望ましいと言えます。

また、投資信託の種類を詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせてお読みください。

様々な金融商品と通貨 投資信託にはどんな種類がある?保有割合は株式が多くETFも増加中

まとめ

この記事では、投資信託の保有数は多くの人が5本以内であること、投資対象としては株式・債券・不動産の順に人気があることを見てきました。

日本で販売されている投資信託は、2021年6月9日時点で5,800を超える商品があります。

そのため、投資信託を選ぶことは容易ではありません。

実際に「投資信託を始めたいけど、どれがいいのか分からない」「NISAの口座を開いたけど投資が始められていない」「投資信託以外の商品についても知りたい」といった方は、1度アドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか?

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※この記事は、一般的な投資信託の特性を説明することを目的としています。
※投資信託の活用を含め、投資の実行を推奨するものではありません。
※実際の投資にはリスクを伴い、思わぬ損害を被る場合もあります。個別商品のリスクや手数料については、ご自身でご確認ください。


 

投資信託を運用できる口座の種類|20代・30代はNISAとiDeCoを積極活用

投資信託は、少額から分散投資が行える金融商品です。

もしかしたら、投資はお金を持っている人がやるもの、年配の人がやるものというイメージがあるかもしれません。

実際に年収が高い人ほど、投資信託を保有している割合は多くなりますが、一方で年収が低くても投資信託を保有している人は一定割合存在します。

また、投資信託を保有している割合は、年代を問わずほとんど一定です。

この記事では、投資信託の保有率を、世帯年収・年代別に見ていきたいと思います。

1. 投資信託が運用できる口座の種類

そもそも、投資信託を運用する口座とはどういうことでしょうか?

「口座に違いなんてあるの?」と思う人もいるかもしれません。

大まかに分類すると、口座には3つの種類があります。

口座の
種類

課税
有無
引き出し
制限
特徴
通常口座 あり なし 銀行や証券会社で開設できる通常の口座、投資信託の分配金や値上がり益などの利益に対して約20%の税金が発生します。
NISA口座 なし なし 投資信託で得られた利益に対して税金が発生しない口座です。さらに、口座には一般NISAとつみたてNISA、20歳未満の人が加入可能なジュニアNISAの3種類があり、開設できる口座は1つのみで、1年間に投資可能な金額には上限があります。
年金口座 なし あり 確定拠出年金と言われる、自分で資産運用を行う口座です。企業型DCと、個人型のiDeCoの2つの種類があり、いずれも投資で得られた利益に税金が掛からないとともに、所得控除のメリットがあります。ただし、あくまで年金であるため、60歳になるまで原則受け取ることができません。

通常口座は投資上限額がなく、取り扱っている商品も最も多いことが特徴です。

ただし、投資で得られた利益に対して約20%の税金が掛かります。

一方で、NISAと年金口座で投資信託を保有している場合、分配金や値上がり利益に対して税金が発生しません

これは、資産形成・資産運用を行う上でとて大きなメリットだと言えます。

ただし、どちらも投資できる金額と期間に制限があるため、一定の金額や期間を超えて取引を行う場合には通常口座で運用を行う必要があります。

また、年金口座は原則60歳になるまで引き出すことができないため、日常的な生活費はもちろん、教育資金や住宅購入費用など使う予定のあるお金は投資しないようにする必要があります。

投資初心者にNISAがおすすめな理由、種類と制度のポイントも解説
iDeCoで老後資金を運用 私的年金制度のiDeCoを使って、自分らしく豊かな老後の生活を!

では、実際に投資信託をどの口座で運用しているかを見ていきます。

2. 投資信託の保有は通常口座とNISA口座

投資信託協会が行ったアンケートによると、投資信託を保有している口座は通常口座とNISA口座が多くなっています。

通常口座 NISA つみたてNISA iDeCo 企業型DC
65% 40% 24% 14% 10%

投資信託協会「投資信託に関するアンケート調査報告書(2020年)」を元に、Route100編集部制作
※複数選択可能、通常口座には特定口座と一般口座の両方を含みます

NISAやiDeCoの口座は、1つしか保有することができません。

一方で、通常口座は複数持つことができるため、通常口座が最も保有率が高いことは当然だとも言えます。

ただし、NISA・iDeCoともに基本的には誰でも保有することができるため、通常口座を持っている人であれば、どちらの口座も持っておくべきだとも言えます。

※企業型DC・iDeCoには開設条件があります

  • 加入できる年齢は20歳から60歳まで(2022年5月以降は、65歳まで加入可能)
  • 企業型DCは、企業が制度を導入している場合のみ加入可能
  • iDeCoは、農業者年金への加入者、企業型DC加入者以外は加入可能(ただし、企業型DC加入者でも規約で認められている場合には加入可能で、2022年10月には規制が緩和される予定)

企業型DCとiDeCoの違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。

年金手帳を調べる 確定拠出年金とは?企業型DCと個人型のiDeCoの違い

また、口座の利用状況は年代によって大きく異なります。

3. 20代・30代はNISAやiDeCoを積極活用

全体的には、通常口座・NISA口座が多い傾向にあり、その傾向は全年代を通して変わりません。

しかし、20代・30代ではNISAの中でもつみたてNISAの活用が多く、また年金口座であるiDeCo・企業型DCの活用も多いことが分かります。

年代
通常口座 NISA つみたてNISA iDeCo 企業型DC
20代 48% 33% 48% 19% 16%
30代 55% 34% 40% 22% 16%
40代 61% 36% 30% 22% 13%
50代 66% 38% 19% 17% 11%
60代 74% 50% 12% 3% 4%
70代 79% 47% 8% 1% 1%

投資信託協会「投資信託に関するアンケート調査報告書(2020年)」を元に、Route100編集部制作

つみたてNISAは、長期投資に向いた制度であるため、若い世代ほど利用率が高いことは当然のことだと言えます。

また、このアンケート結果から、20代・30代で資産形成の意識が高いことがうかがい知れます。

日本証券業協会が行ったアンケートでも、同様の傾向が見られるため、若年世代の老後への備えは一定の傾向だと考えることができます。

年金制度と年金手帳 20代・30代の投資実行者は、企業型DCとiDeCoで私的年金の運用も

まとめ

この記事では、投資信託を運用することができる口座の種類と、口座の利用率を見てきました。

全体としては、通常口座とNISA口座の利用が多い傾向にありますが、若い世代ではつみたてNISAや年金口座の利用が多いことも分かりました。

実際に「資産形成を始めたい」「NISAやiDeCoの活用方法を教えて欲しい」「投資信託以外の商品についても知りたい」といった方は、1度アドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか?

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投資信託の保有割合は年収が高いほど増加するが、年代差は小さい

投資信託は、少額から分散投資が行える金融商品です。

もしかしたら、投資はお金を持っている人がやるもの、年配の人がやるものというイメージがあるかもしれません。

実際に年収が高い人ほど、投資信託を保有している割合は多くなりますが、一方で年収が低くても投資信託を保有している人は一定割合存在します。

また、投資信託を保有している割合は、年代を問わずほとんど一定です。

この記事では、投資信託の保有率を、世帯年収・年代別に見ていきたいと思います。

1. 年収が高いほど投資信託を保有

投資信託協会が行ったアンケートによると、世帯年収と投資信託の保有率には相関関係があることが分かっています。

世帯年収
投資信託の保有割合
100万円未満 14.9%
100万円〜300万円未満 17.6%
300万円〜500万円未満 23.7%
500万円〜1,000万円未満 30.0%
1,000万円以上 41.6%

投資信託協会「投資信託に関するアンケート調査報告書(2020年)」を元に、Route100編集部制作

このように、世帯年収が高くなるほど、投資信託の保有割合も高くなることが分かります。

特に世帯年収が500万円以上になってくると、概ね3人に1人は投資信託を保有していることになります。

投資信託は、資産運用を行う上で基本的な金融商品であると言えます。

そのため、全体的に保有率が高いことが考えられます。

投資信託中心の金融商品 投資信託のメリットとデメリット|商品選択と手数料が重要

ただし、アンケートの取得方法から、保有率はやや高めに出ている可能性があります。

実態の保有率は、もう少し低いと見ると良いかもしれません。

アンケートについての注意点

次のグラフは、日本証券業協会が行っているアンケート結果です。

※日本証券業協会「平成30年度 証券投資に関する全国調査(個人調査)」を元に、Route100編集部作成

このアンケートによる、投資信託の保有者割合と投資信託協会のアンケート結果を見比べると、投資信託協会の方が保有者の割合が多いことが分かります。

これは、アンケートの取り方による違いが一因だと考えられます。

投資信託協会 :インターネット調査
日本証券業協会:訪問留置法(調査対象者宅を訪問し、後ほど直接回収する方式)

インターネット調査では、情報感度が高くなることから、金融商品の保有率などが高くなる傾向があります。

そのため、この記事で使用している投資信託協会のデータは、保有率がやや高く出ていると考えられます。

一方で、投資はある程度年配の人が行なっているという印象があるかもしれません。

実際に、年代によって保有率に違いがあるかを見ていきます。

2. 全年代で保有率はほぼ同等

同じアンケートから、年代による保有率の違いを見てみます。

年代
保有割合
20代 20.1%
30代 23.7%
40代 23.6%
50代 22.5%
60代 25.4%
70代 24.2%

投資信託協会「投資信託に関するアンケート調査報告書(2020年)」を元に、Route100編集部制作

全体として、年代による差はあまり見られず、いずれの年代でも4人〜5人に1人は投資信託を保有していることが分かります。

  • 20代には大学生も含まれるため、やや低い傾向があるが、その分を差し引いて考えると他の年代と大きく変わらない。
  • 70代になっても保有率は大きく変わらない

若い世代や、逆に定年をすぎた高齢世代でも、投資信託の保有率が他の年代と変わらないことは、少し意外なようにも感じます。

ただ、実際のアンケート結果からは、どの年代でも将来に備えて資産形成を行なっている人が一定層いることがうかがい知れます。

現在の日本では、貯金で資産を増やすことはほぼ不可能ですので、投資信託などを使って老後の備えを行っている人がいると考えられます。

計画して貯蓄を 平均の貯金額はいくら?人生100年時代の資産形成・投資術
必要な老後資金はいくら?人生設計で考える自分の人生100年!

そのため、年収が低い人ほど、年代が若い人ほど投資を行っていくべきとも言えます。

まとめ

この記事では、投資信託の保有率は世帯年収と相関関係があることを見てきました。

一方で、年代による保有率の差は見られず、若年層でも高齢世帯でも同じように投資信託を保有していることが分かりました。

投資信託に興味があるけど、どういった金融商品か分からないという方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

投資の基本!投機とは違う、失敗しないための資産形成術

または「老後資金の相談をしたい」「投資信託について詳しく教えて欲しい」「投資信託以外の商品についても知りたい」といった方は、1度アドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか?

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年金だけでは生活できない?老後の生活資金のための資産運用

老後の生活資金のための備えを行っていますか?

人生100年時代と言われる今、老後の備えを行っておくに越したことはありません。

日本には皆年金制度がありますが、年金だけに頼るのは少し危険かもしれません。

この記事では、実際に年金受給世帯が年金だけで生活ができるのか、年金以外にどのようにして生活を維持しているかを見ていきます。

1. 年金だけで生活できる人は約半分

日本銀行が行った調査によると、年金だけで生活ができている人は約半数であることが分かっています。

年金支給額に対する評価
2人以上世帯 単身世帯
年金でさほど不自由なく暮らせる 5% 6%
ゆとりはないが、日常生活費程度はまかなえる  49% 41%
日常生活費程度もまかなうのが難しい  45% 53%
回答なし 1%

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2020年)」を元に、Route100編集部制作

年金だけで不自由なく暮らすことができている人は、全体の5%ほどです。

一方で、日常生活費としても足りないと答えている人が、2人以上世帯・単身世帯ともに約50%を占めます。

また、残りの約50%の人も、生活費はまかなえるけれども余裕はない状態です。

つまり、老後も旅行や趣味を続けたい人や、子供や孫にプレゼントをあげたり、少し贅沢な食事などをしようと思うと、ほとんどの人は年金だけでは足りないのが現状だと言えます。

また、そもそも年金は社会保障制度です。

社会保障制度とは、自助努力で足りない場合のセーフティーネットですので、年金だけで思うような暮らしをしようとする考え方自体が間違っているとも言えます。

年金制度は破綻しない!年金の種類を理解して資産運用で備えを

では、年金だけでは足りない人たちは、何で補っているのでしょうか。

2. 老後資金の源

老後の生活資金源は次のようになっています。

生活資金源(3つまで複数選択)
2人以上世帯 単身世帯
公的年金 81% 58%
就業による収入 50% 53%
企業年金、個人年金、保険金 41% 30%
金融資産の取り崩し 30% 25%
国や市町村などからの公的援助 6% 10%
利子配当所得 4% 8%
不動産収入(家賃、地代等) 5% 4%
子供などからの援助 2% 1%

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2020年)」を元に、Route100編集部制作

やはり、基本は公的年金が軸になりながらも、次のようなことも分かります。

  • 2人に1人は継続的に働くことで、収入を得ている
  • 少なくても、3人に1人は個人年金や金融資産によって備えを行っている
  • 割合は少ないが、不動産や投資などの不労所得を得ている人もいる

日本は寿命とともに、健康寿命も伸びているため、高齢になっても働く人も増えてきています。

また、国の制度としても定年が引き上げられているため、長く働くで収入とともに社会とのつながりを持ち続けることも選択肢の1つです。

定年延長で定年は65歳?70歳?人生100年時代の働き方を考える

一方で、長く働くことはリスクでもあります。

仮に病気や怪我などで働くことができなくなり、収入源がなくなってしまった場合、生活が成り立たなくなる可能性があります。

そのため、資産運用によって収入の柱をいくつも用意しておく備えがあると、より安心です。

投資の基本!投機とは違う、失敗しないための資産形成術

まとめ

この記事では、多くの人は年金だけでは自分が望む生活を行うことが難しいこと、老後も働き続ける人が多いことや、資金面での備えを行っている人が多いことを見てきました。

実際には、1人1人が自分の老後のことを考えて、備えを行っていくことが望ましいと考えられます。

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