自分で勉強して投資ができればIFAはいらない?

この記事は、手数料を払ってまでIFAに資産運用の相談をする理由は何か?の続きです。

前回は、IFAとは何か?IFAを利用する場合のメリット・デメリットを見てきました。

IFAのことをご存知でない方は、ぜひ前回の記事からお読みください。

この記事では、前回の内容を踏まえて、IFAの必要性と自分に合ったアドバイザーの見つけ方を解説します。

1. 自分で勉強して投資ができればIFAはいらない?

前回、IFAを利用する場合には一定の手数料が掛かるとお伝えしました。

現在は、ネット証券を使うことで手数料を抑えて株や投資信託を購入することができます。

そのため、IFAや証券会社の窓口の手数料が、相対的に割高に感じられることは当然のことだと言えます。

 

また、今はインターネット上に投資・資産運用に関する情報も豊富にあります。

有料の情報から無料の情報まであり、そういった情報を自ら収集・分析することで、コストを抑えた運用を行うやり方もあります。

情報は玉石混合だと言えますが、自分で良し悪しを判断できる金融リテラシーと、リサーチできる時間がある方にはIFAは不要と言えるかもしれません。

ただし、その場合は市場環境も考える必要があります。


市場環境が良いとき

市場環境が良いときには、多くの企業の株価や投資信託の基準価額が上がって行きます。

そのため、そういった時期に投資を始めた場合は、ある程度勝手に資産が増えていくため、アドバイザーに相談する必要性を感じにくいと思います。


市場が荒れているとき

一方で、市場はどうしても数年ごとに荒れることがあります。

2000年以降だけを見ても、リーマンショックに東日本大震災、コロナショックと数年置きに市場の混乱が起こっています。

このようなときに、パニック売りのような間違った行動をしてしまう方が多いのも事実です。

私たちのお客様には、資産形成には長期国際分散投資が王道であることを理解していただいた上で、積立投資を始めていただくことが多いのですが、それでも実際に相場が下落し始めると次のような声があがり始めます。

  • 「やはり、投資は危険ではないか?実際に資産が3割も減っている。」
  • 「これ以上、下がってしまうのは怖くて見ていられない。もうこの辺で売ってしまいたい。」
  • 「まだまだ下がり続けそうなので、一度売って底値で買い戻した方が良いのでは?」

このように思われる方は、とても多いです。

さらに良くないことに、そこで1度投資をやめてしまった人の中には、市場が落ち着いて上昇基調を取り戻したタイミングで、「早く買わないと乗り遅れる」と思い、改めて購入しようとする人も多いです。

そうすると、1度資金を失ってしまった後で、さらに今度は株価などがかなり上昇してから購入することになるため、いわゆる高値掴みをしてしまうことがあります。

平常時にこのような話を聞くと、自分はそんなことはしないと思われるかもしれませんが、このような投資行動は、大多数の人が取ってしまう代表的な失敗パターンです。

このような行動を取っていると、資産を大きく増やすことは難しいと言えます。

2. アドバイザーの存在意義

株価の変化とお金

ここに、1つアドバイザーの存在意義があります。

IFAの役割は、長期的に資産運用する中で、市場が荒れる事態も想定した上で助言を行うことです。

  • 事前に、お客様に許容できるリスクや投資の目的・考え方を理解いただく
  • 市場環境が良いときには、リスクを取り過ぎないようにアドバイスする
  • 市場が荒れているときには、パニックや恐怖により投げ売りしないようにアドバイスする

もちろん、IFAもいつ何が起こるかまでは予見できませんが、どこかで市場が暴落することは想定しています。

そして、そのような暴落時にパニック売りしてしまった場合、甚大な損失を被ります。

一方で、過去の歴史を振り返ると、暴落が落ち着くと多くのケースで市場は回復してきます。

その結果、長期での合計利益を考えると、継続的に投資を続けることで大きな恩恵が受けられることをIFAは分かっています。

 

このように、長期的に考えたトータルの利益と手数料を考えると、IFAに支払う手数料は決して高くはないかもしれません。

または、市場が荒れているときの相談相手として、心の平穏を得るためのコストだと捉えることもできると思います。

逆に言うと、IFAと同じように市場の暴落を想定し、実際にそのようなことが起こっても、どっしりと構えて動揺することなく投資を続けられる方、もしくはむしろチャンスだと捉えられる方には、IFAは必要ないかもしれません。

3. 自分に合ったIFAの探し方① 得意分野を知る

では、実際にIFAに相談しようと思った場合には、自分に合ったIFAはどのようにして探せば良いでしょうか?

いくつか観点はありますが、IFAには得意分野があるため、何に強みを持っているかを知るために、経歴を参考にすることが1つの見方です。

経歴から強みを知る

IFAは独立系金融アドバイザーのことですが、IFAの多くは証券会社、FPなどを経験して独立している人がほとんです。

そのため、どこの出身かを参考にすることで、自分が必要としているサービスを提供してくれるIFAに出会いやすくなると思います。

(1)証券会社

IFAの出身母体の主流で、金融商品の知識があるため、株・投資信託・債券などを用いた資産運用に強い傾向があります。

ただし、取り扱う金融商品の種類や知識には差があります。

例えば、個別株の運用に強い人もいれば、ライフプラン作成などFP寄りの人もいます。

あくまで、傾向として捉える必要があります。

(2)保険会社・FP

いずれも保険に詳しい存在で、保険を中心にした運用を行うケースが多いです。

保険会社・FPともに、金融商品の仲介や具体的な商品提案ができないため、証券会社出身のIFAに比べると金融商品の知識は弱い傾向があります。

ただし、これもあくまで一般的な傾向であり、FP業務も家計やライフプランの作成相談など幅が広いため、直接確認してみることをおすすめします。

(3)税理士・会計士

税理士・会計士などの資格を持っているIFAです。

節税対策などの本業も含めた相談を行うことができます。

ただし、本業である士業を軸としているため、資産運用主体でないケースがほとんどのようです。

 

4. 自分に合ったIFAの探し方② 手数料体系を見る

アドバイザーと握手

前回の記事でもご紹介したように、手数料にはコミッション型とフィー型があります。

違いは次の通りです。

  • コミッション型:金融商品の売買の際に発生する手数料
  • フィー型:運用している資産残高に応じた手数料

このうち、欧米ではフィー型が主流になっています。

その理由は、コミッション型はIFAにとって売買を促すことになり得るため、お客様との利益相反が起こる可能性があるから、といった意見が中心です。

実際に、過去には証券会社などにおいて、回転売買が横行していた歴史も見られます。

ただし、IFAには基本的に「ノルマ」がないため、この意見はIFAの手数料体系を見る上ではあまり意味がないと考えられます。

コミッション型・フィー型それぞれに特徴があり、結局のところIFAの資質に依存する部分が大きいためです。


手数料の比較例

例えば、同じ長期国際分散投資の投資信託を購入する場合を考えてみます。

  • コミッション型:買付手数料として3%を支払う場合
    • 購入時に手数料が発生するため、初年度に発生する手数料が高い
  • フィー型:年1%の手数料がかかる場合
    • 初年度の手数料は低いが、毎年継続的に手数料が発生する

フィー型の手数料は運用成績によって変わってくるため、3年間でどちらの手数料が高いかは一概には分かりませんが、4年目以降は買い替えをしない限り1年あたりの平均手数料はコミッション型の方が低くなると考えられます。

コミッション型のIFAが、4年目などのタイミングで買い替えを勧めるかどうかは、IFAの資質と考え方によると言えます。


フィー型の手数料は安心か?

また、フィー型の方が必ずしも良心的とも言えないと考えます。

フィー型の場合、いくら長期で運用しても手数料は基本的に一定です。

仮に投資信託を購入した後の、アフターフォローが薄かったとしても毎年一定の手数料がかかり続けます。

やはり、手数料体系とどのようなアフターフォローを受けられるか、そのバランスを確認する必要があると考えられます。

 

コミッション型・フィー型、手数料体系がどちらかよりも、その手数料体系にしている理由を、提供サービスと合わせて確認し、IFAを選ぶことが大切です。

簡単に判断できることではありませんが、まずはアドバイザー詳細などで経歴や知識、アフターフォローの体制などを見てみましょう。

初回相談は無料のIFAも多いので、まず1度相談してみても良いと思います。

まとめ

2回に渡って、IFAに支払う手数料について考えてきました。

いかがでしょうか?

昔は銀行や証券会社の窓口が中心でしたが、今はネット証券やロボアドバイザーなど様々な運用スタイルがあります。

IFAという選択肢も含めて、自分に合った投資・資産運用のスタイルを見つけてみてください。

※本ページに記載されている内容は2021年3月10日時点のものです
※記載内容に誤りがある場合、ご意見がある方はこちらからお問い合わせください

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