必要な老後資金は2,000万円?老後のお金の基本的な考え方

老後の資産・生活のことをどのように考えていますか?

30代・40代の方は、まだ遠い先のことだと感じ、漠然とした不安はあるものの具体的には考えていない人が多いかもしれません。教育費用や住宅ローンなど、目の前のことに精一杯だという方も多いと思います。

50代の方の中には、少しずつ定年が見えてきて、老後の生活を考え始めている人もいるのではないでしょうか。

どの世代の方も、定年後のことは楽しみでしょうか?それとも不安でしょうか?

どちらかと言うと、不安を感じている人が多いのではないかと思います。

でも、寿命が長期化し、誰にも訪れる老後の生活です。せっかくなら、楽しみながら定年を迎えたいものです。

この記事では、少しでも老後の不安が払拭されて、楽しんで定年後のことが考えられるように、老後のお金のことを考えてみたいと思います。

30代・40代の方が、老後の生活を考えるための本

「老後のお金」(著者:林 總)という本をご存知ですか?

老後のことを考えるきっかけとして、若い世代におすすめしたい本です。

タイトルからすると、老後の生活の入り口である定年間近の人に向けた本のように感じる人が多いと思いますが、実は若い人に向けた本です。

実際に、書籍の紹介には「50代では、遅すぎる。死ぬまで黒字家計でいるために、30代、40代のいま、考えるべきこと。」と書かれています。

老後をまだまだ先の人ごとではなく、自分ごととして捉えることができるように、書き込み図表とノートが付属しています。

老後資金2000万円や年金の不安が高まっている中、自分の「老後のお金」は自分で考えて、自分で備えていくしかありません

興味を持った方は、ぜひこの本を手に取ってみてください。

人生の最終目標を決める

光を指差す

「老後のお金」では、お金の悩みから解放されるために、長期プランを立てることを推奨しています。

そして、長期プランを立てるためには、まず最初にゴールに近い「老後のお金」を考えるべきだと述べられています。

その理由は、次の通りです。

家計管理の真の目的を、「家族と自分が、今も未来も幸せになること」

息を引き取る寸前まで、「幸せだった」と思えること。

そのための管理であって、「節約や貯金」が目的になってはいけない。

「老後のお金 正しい家計管理・長期プラン編」(著者:林 總)より抜粋

あくまで、今の生活の延長線で老後のお金を考えるのではなく、人生の最終目標を決めた上で、どうやってそこに辿り着くかを考えなければ、マネープランは立てられないという考え方です。

先ほどの抜粋からも、お金はあくまで「目標を達成するための手段」で、「目標そのもの」ではないことが分かります。

このことは、感覚的に理解できる方が多いのではないでしょうか?

お金が目標になってしまうと、いくら年収が増えたり、投資で資産が増えたとしても満足できい、場合によってはずっと不安が消えない可能性があります。

そうではなく、自分の達成したい目標が明確であれば、お金がいくら必要かはある程度見えてきます。

この本では、自分の死をどういう状態で迎えるかを考えることで、自分の人生における価値観と人生の最終目標を見つける考えを紹介しています。

  • 人生最期の瞬間をどのように迎えたいか?
  • 息を引き取る瞬間に「幸せだった」と思えるか?
  • もしやり残していたら、死の間際に後悔することは何か?

特に30代・40代で、自分が死ぬ瞬間のことを考えたことがある人はほとんどいないと思います。

しかし、1つの考え方として、死を起点に逆算で考えてみると、本当にやりたいことが見えてくるかもしれません。

また、最近は「終活」という言葉がポジティブな意味で使われることも増えてきました。

より良く生きるために、終わりから考えてみる考えが広がっているとも言えます。

老後のお金はいくら必要か?平均の金額を知る

「老後のお金」では、人生の最終目標を決めてから、その目標を達成するために必要なお金を計算するという順番でした。

そのため、老後に必要なお金は1人1人の目標によって異なります

ただ、一般的に、どれくらいのお金が必要になるかは知っておきたいところです。

次のグラフは、総務省が発表している、高齢夫婦無職世帯夫(65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の平均的な家計収支です。

簡単に言うと「年金だけで生活する夫婦のみ世帯の家計」です。(ただし、今後は徐々に定年や年金受給開始年齢が引き上げられルため、これまでのモデルと捉える必要があります。)

高齢夫婦無職世帯の家計収支

出典:総務省統計局『家計調査報告(家計収支編)―平成29年(2017年)平均速報結果の概要―』

毎月の収支は次のようになっています。

年金などによる総収入 209,198円
税金などを含めた総支出 263,717円
差額 - 54,519円

これを1年間に換算すると、毎年約66万円を預貯金などでカバーしないといけない計算になります。

65歳で定年退職し、90歳まで生きるとした場合、25年分の老後資金が必要になります。

 毎年の赤字66万円  ×  25年 = 1,650万円

これが30年の場合は、1,980万円です。

2019年に金融庁の市場ワーキング・グループが発表して、議論になった「老後資金2,000万円問題」は同様の計算で算出された数字です。

つまり、定年後に必要な老後資金は1,600~2,000万円が目安になります。

「老後のお金」の考え方をご紹介した通り、この金額は人によって当然変わってきますが、ベースの数字として覚えておくと良いと思います。

 

まとめ

この記事では、老後のお金の基本的な考え方を見てきました。

  • 最初にやるべきことは、人生の最終目標を決めること
  • 次に、目標を達成するためのマネープランを考える
  • 簡易計算・平均値ではあるが、1,600万円~2,000万円の老後資金が必要

また、老後の備えは十分な準備期間があるかどうかで対策が変わってきます。

この先は「30代・40代編」と「50代編」に分けて、何を行う必要があるかを考えてみたいと思います。

※本ページに記載されている内容は2021年3月10日時点のものです
※記載内容に誤りがある場合、ご意見がある方はこちらからお問い合わせください

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