【iDeCo・NISAを始める人向け】金融機関選びのポイント!つみたてNISA編

iDeCo(個人型確定拠出年金)や、つみたてNISAを始めてみよう!と思ったとき、まずは金融機関を正しく選ぶ必要があります。

ご近所の銀行や信用金庫などに行ったときに、ポスターを見かけるかもしれません。

そんなときに「どこでも同じだろう」と思って、口座を申し込むのはちょっと待ってください!

実は、iDeCoやNISAは金融機関によって取扱商品にかなり違いがあるので、簡単に決めてしまうのは良くありません。

この記事では、特につみたてNISAの口座を開設する際の金融機関選びについてお話しします。

1. 金融機関の変更は面倒

まず、iDeCoとNISAは、どちらも作れる口座は1つと決まっています。

銀行の口座や、証券会社の口座はいくつでも作ることができます。

ですが、iDeCoやNISAの口座はそういうわけには行きません。

そして、口座を開設した後に別の金融機関に口座を移すこと自体は可能ですが、その手続きはとても面倒で、制約もあります。


1)つみたてNISAの口座移管

つみたてNISAは、1度取引を行ってしまうとその年は別の金融機関に移管することはできません

また、他の金融機関につみたてNISAの口座を開設する場合、改めて口座開設の手続きが必要になることに加え、元々の口座廃止の手続きが必要です。

口座を開設する際には証券会社ごとに審査が行われますので、必ずしも開設できるとは限りません。

さらに、つみたてNISAの口座で保有している投資信託などを、他の金融機関のつみたてNISAの口座に移管することはできません。

そのため、保有していた投資信託などは、1度売却するか、元の金融機関の課税対象となる通常口座で引き続き管理することになります。


2)iDeCoの口座移管

iDeCoは、移管自体はいつでも行うことができます。

しかし、口座の移管には3つのデメリットがあります。

  1. 移管の際に手数料がかかるケースが多い
  2. 保有している金融商品を1度すべて売却して、新たな口座で再度購入することになる
  3. 移管に数か月を要するケースも多く、その間は資産の運用ができない

そのため、なるべくなら口座移管は行わないに越したことはないと言えます。

 

このように、iDeCo・つみたてNISAともに、金融機関の変更には労力が掛かることを含めデメリットが多いです。

最初に口座を開設する際に、しっかりと金融機関を選び、なるべく変更がないようにしましょう。

次に、つみたてNISAの口座を開設する際に、見るべき金融機関選びのポイントをご紹介します。

2. つみたてNISA・金融機関選びのポイント

つみたてNISAを取り扱っている金融機関は、2021年7月時点で全国に569社あります。(金融庁「つみたてNISA取扱金融機関一覧について」より)

時期は少しずれますが、iDeCoの取扱金融機関220社(2020年12月2日時点)と比べると約2.5倍です。

このことからも、NISAはiDeCoと比べて、より身近な制度であると言えるかもしれません。

つみたてNISAを取り扱っている金融機関は、大きく3つに分けられます。

  1. 証券会社(ネット、対面)
  2. 銀行系(大手都市銀行、信託銀行、地方銀行、信用金庫、信用組合、農業協同組合、労働金庫など)
  3. その他投資信託会社など

そして、選ぶ際に見るべきポイントは、「取扱商品の数」と「取り扱っている商品の内容」の2つです。

それぞれ見ていきます。


1)取扱商品の数

金融機関を選ぶポイントとして、最初に見るべきポイントは取扱商品の数です。

つみたてNISAの口座で運用することができる金融商品は、金融機関によって異なります

そもそも、つみたてNISAは一般NISAの制度スタート2014年の後に、より長期・積立に向いた制度として2018年にできた制度です。

そのため、つみたてNISAで取り扱うことのできる金融商品は、金融庁が「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」として対象商品を定めています。

具体的には、株式投資信託の場合は次のような条件から対象商品が選定されています。

  • 販売手数料はゼロ(ノーロード)
  • 信託報酬は一定水準以下(例:国内株のインデックス投信の場合0.5%以下)に限定
  • 顧客一人ひとりに対して、その顧客が過去1年間に負担した信託報酬の概算金額を通知すること
  • 信託契約期間が無期限または20年以上であること
  • 分配頻度が毎月でないこと
  • ヘッジ目的の場合等を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと

金融庁「つみたてNISAの概要(2021年7月9時点)」より抜粋

2021年7月時点で、日本で購入できる投資信託は5,800本を超えますが、つみたてNISAで取り扱うことのできる投資信託は199本(2021年6月18日時点)です。

そして、繰り返しになりますがどこの金融機関でもすべての投資信託を購入できるわけではない点に注意が必要です。

次は、主要な金融機関における、つみたてNISA取扱商品数の一覧です。

金融機関の種類 証券会社 取扱商品数
ネット証券 SBI証券 172
楽天証券 170
松井証券 161
auカブコム証券 155
マネックス証券 151
対面証券 SMBC日興証券
※オンライントレードのみ
147
大和証券 20
野村證券 7
大手都市銀行 三菱UFJ銀行 12
ゆうちょ銀行 12
みずほ銀行 5
三井住友銀行 3

※各社HPより筆者作成(2020年1月19日時点)

一般の投資信託についても同様のことが言えますが、つみたてNISAの取り扱い商品数はネット証券が圧倒的に多い状態です。

SMBC日興証券は、対面証券の中では数がかなり多いですが、オンライントレードのみの取り扱いであるため、実態はネット証券と捉えた方が良いと言えます。

ネット証券以外の金融機関では、商品数は多くても20ですのでネット証券に比べるとかなり限定的だと言えます。

商品数の多さは、自分に適したポートフォリオを組みやすさにつながります。

逆に商品数が極端に少ない場合、本来行いたい投資が実行できないことになります。

せっかく投資を行うのであれば、自分に合った運用ができる金融機関を選ぶことが大切です。

ただし、単純に数が多ければ良いというわけでもありません。


2)取扱商品の内容

特に投資初心者の方は、商品数が多すぎて選べないというもあると思います。

正直な意見として、金融庁の基準を満たしているからすべての商品が良いとは言えません。

実態として、対象の金融商品は玉石混交であるため、運用成績やコストを見定める必要があります。

具体的に、チェックすべきポイントは次の3つです。

  1. 投資したい分類の投資信託を取り扱っているか
  2. コスト(信託報酬)が低いか
  3. 十分な純資産残高があるか

① 投資したい分類の投資信託

投資信託は、投資対象とする商品によって特徴が異なります。

例えば、株式を投資対象とする投資信託の中でも、日本株・米国株・新興国株など投資対象地域によってもリターンやリスクが変わってきます。

取扱商品数の少ない金融機関の場合、国内株・海外株それぞれの取り扱いが1つか2つといったことがあります。

また、新興国株や全世界株に投資をしたいといった、明確な方針がある場合は、対象商品の取り扱いがあるかどうかは必ず確認するようにしましょう。

②信託報酬の低さ

次に、チェックするべきポイントは信託報酬です。

先ほどお伝えした通り、つみたてNISAでは信託報酬の基準も一定以下に決められています。

しかし、その中でも信託報酬の手数料率には幅があります。

例えば、日経平均株価に連動するインデックス型の投資信託では、0.15~0.55%までの差があります。

わずかな差のように思うかもしれませんが、0.4%の違いは20年の運用期間で8%の差になります。

そのため、長期で運用することを考えると少しでもコストが抑えられるようにすることが大切です。

③純資産残高

最後に純資産残高です。

純資産残高とは、ファンドが運用している資産の総額のことです。

極端に純資産残高が少ないファンドの場合、将来的に償還になってしまうリスクも考えられます。

そのため、将来にわたって長く安定して運用が継続できる、純資産残高の多いファンドを選ぶ必要があります。

アクティブ型の投資信託を人気で選ぶことはおすすめしませんが、インデックス型の投資信託は多くの人が買っているファンドを選ぶことが無難だと言えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

この記事では、次のことを確認してきました。

  • 金融機関の変更は手続きが面倒でデメリットが多い
  • 金融機関によって購入できる金融商品が異なる
  • つみたてNISAの金融機関は、取扱商品の数と内容で選ぶ
  • 株式インデックス型の投資信託をは、投資対象の分類と信託報酬・純資産残高をチェックする

そうは言っても、なかなか自分で金融機関や商品を選ぶことは難しいと感じる方は、ぜひ1度ご相談ください。

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つみたてNISA のご注意事項

つみたてNISA の口座開設は、金融機関を変更した場合を除き、1 人につき1 口座に限られ、複数の金融機関にはお申し込みいただけません。金融機関の変更により、複数の金融機関でつみたてNISA の口座を開設されたことになる場合でも、各年において1 つの口座でしかお取引いただけません。
また、つみたてNISA の口座内に保有されている商品を他の金融機関に移管することもできません。なお、金融機関を変更される年分の勘定にて、既に金融商品をお買付されていた場合、その年分について金融機関を変更することはできません。
NISA・つみたてNISA は選択制であり同一年に両方の適用を受けることはできません。
NISA・つみたてNISA で取扱商品は異なります。あらかじめ所属金融商品取引業者のWEB サイト等にてご確認いただきますようお願いいたします。
つみたてNISA でのお取引は積立契約に基づく定期かつ継続的な方法による買付に限られます。
※その他NISA・つみたてNISA に関するご注意事項の詳細は所属金融商品取引業者のWEB サイトにてご確認ください。

iDeCoのご注意事項

投資信託は、主に国内外の株式や債券等を投資対象としています。投資信託の基準価額は、組み入れた株式や債券等の値動き、為替相場の変動等により上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。
投資信託は、個別の投資信託毎にご負担いただく手数料等の費用やリスクの内容や性質が異なります。ファンド・オブ・ファンズの場合は、他のファンドを投資対象としており、投資対象ファンドにおける所定の信託報酬を含めてお客様が実質的に負担する信託報酬を算出しております(投資対象ファンドの変更等により、変動することがあります)。
ご投資にあたっては、商品概要や目論見書(目論見書補完書面)をよくお読みください。
確定拠出年金運営管理機関であるSBI 証券は、お客さま(加入者等)に対して特定の商品への投資について指図を行うこと、または指図を行わないことを勧めるものではありません。
掲載されている各コンテンツは、情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で作成したものではありません。
投資対象、投資機会の選択などの投資に係る最終決定は、お客さまご自身の判断でなさるようにお願いいたします。

※本ページに記載されている内容は2021年7月9日時点のものです
※記載内容に誤りがある場合、ご意見がある方はこちらからお問い合わせください

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