投資信託の選び方(1)株式・不動産などの投資対象資産を見る

投資を始めようと思い立ち「投資信託を購入しよう!」と思ったものの、「商品がたくさんあって選べない」「興味を持った投資信託の目論見書を見ても分からない」となって、始められずにいる人も多いのではないでしょうか。

投資信託を選ぶ際には、見るべきポイントがいくつかあります。

1度にすべてを理解することは難しいと思いますので、この記事ではシリーズでお伝えしていきます。

第1回目は、投資対象として「地域」と「投資対象の商品」を見ていきます。

1. 投資信託を選ぶ際のポイント

投資信託を選ぶ際にチェックするべきポイントには、次のようなものがあります。

  • 投資対象(投資対象の地域と金融商品)
  • 投資方針(インデックス型とアクティブ型)
  • 手数料(買付手数料、信託報酬、信託財産留保額、成功報酬)
  • 為替ヘッジ(あり/なし)
  • 決算頻度(毎月から年1回まで)
  • 収益分配金(あり/なし)
  • 運用実績(運用期間と純資産額)

投資信託には様々な商品があり、何に投資をしているかによって商品の特徴が変わってきます。

まず最初に、どのような資産に投資している投資信託なのかを確認するようにしましょう。

投資対象には、大きく投資対象とする「地域」と「金融商品」の2つがあります。

1. 投資対象の地域

投資対象の地域には、大まかに言うと「日本国内」「国内外」「海外」の3つがあります。

言葉だけでも、なんとなくイメージができると思いますが、具体的には次のようになります。

  • 日本国内・・・日本国内の資産のみを投資対象とした投資信託。
  • 国内外・・・世界中の資産を投資対象とした投資信託。アメリカや中国など1つの国を対象としたファンドの他、アジア・ヨーロッパなどの地域を対象としたファンド、あるいは新興国などの特性で絞って投資するファンドがあります。また、特定の国や地域に限定せず、世界全体にバランス良く投資を行う投資信託もあります。
  • 海外・・・国内外の混合から日本を除いた投資信託。

例えば、日本株の株式投資を中心に投資を行っている人は、「海外」を投資対象とした投資信託を購入することで、資産を日本と海外でバランス良く持つことでリスクを分散できる可能性があります。

具体的に例を上げると、日本の投資信託で純資産額も多い「ひふみ投信」は日本株を投資対象とした投資信託だと思っている人もいるかもしれませんが、実際には投資対象は「国内外」です。

このように、投資対象の地域を間違って認識していた場合、意図せずに資産のバランスが崩れてしまっていたり、思わぬリスクを抱えてしまう可能性があります。

そのため、投資対象の地域はまず最初に確認するべきポイントだと言えます。

2. 投資対象の資産

次に、投資対象の資産を確認します。

投資信託協会では、投資対象の資産を5つに分類しています。(投資信託協会「運用対象の分類」より)

  1. 株式
  2. 債券
  3. 不動産投信(リート)
  4. その他資産
  5. 資産複合

1つずつ見ていきます。


1)株式

投資信託全般に言えることですが、投資信託を通して株式投資を行うことのメリットは分散投資ができる点です。

個別の株を購入する場合、多くの資金が必要になるため、分散投資が難しくなることがあります。

一方で、株式を投資対象としている投資信託では、多くの銘柄への分散ができる点で、個別株を購入するよりリスクを抑えることができます。

しかし、投資対象が株式であるため、債券などと比べると相対的にはリスクが高いと言えます。

例えば、グローバル・ソブリン・ファンド(信用力の高い、世界の先進国のソブリン債:国債や政府機関債などに投資するファンド)が販売された後に「もっと分配金が多い」とする投資信託が売り出され、多くの投資家が購入する時期がありました。

しかし、その投資信託は株式に投資をするファンドであり、安定性の高い債券に投資を行うグローバル・ソブリン・ファンドとは投資対象が異なるため、リスクがまったく異なる商品でした。

当時、その点を理解せずに、同じ商品だという認識で購入している投資家が多い印象を持っていました。

結果的に、リーマンショックが起こった際に、その投資信託はグローバル・ソブリン・ファンドよりも大きい約4割の下落に見舞われています。

このように、名前が似ていてもまったく性質が異なる投資信託もあるため、投資対象が何であるかはしっかりと把握した上で購入する必要があります。


2)債券

債券投資を行う上でも、投資信託は有効です。

例えば、国債には「短期」「中期」「長期」などの期間の違いもありますし、新興国と先進国ではリスクとリターンも異なります。

社債も、格付け(信用度)の高さが異なる会社があり、様々な債券が発行されています。

例えば、投資単位が100万円の社債もあり、多額の資金がない場合は高額の社債を織り交ぜて分散投資を行うことは難しいため、投資信託を通して債券へ投資を行うことにはメリットがあります。

また、債券を投資対象とするファンドの中には、格付けの高い債券を投資対象に安定運用を目指すものもあれば、格付けは低いが高い利回りが期待できる債券に積極的に投資するファンドもあり、リスクの高さも様々です。

特に、海外の債券に投資するファンドを購入する際には、債券の価格以外に為替リスクにも注意を払う必要があります。


3)不動産投信(リート)

不動産投信(リート=REIT)を投資対象とするファンドは、手軽に不動産への投資ができることと、近年のパフォーマンスの高さから、興味を持つ人が増えています。

インデックス型の投資信託を除いたファンドの純資産残高ランキングでも、上位5本のうち3本が米国REITに投資するファンドとなっていることもありました。

米国REITが多くなっている理由は、全世界のREIT市場の6割をアメリカが占めていることが理由ですが、当然日本の不動産を投資対象とするJ-REITもあるため、ご自身の興味や為替リスクなども考慮して投資対象を選ぶと良いでしょう。


4)その他資産

その他の資産には、原油や金などの商品に投資するファンドや、ヘッジファンドなどが含まれます。

金への投資と聞くと、コインや純金積立などいわゆる現物商品への投資をイメージするかもしれません。

しかし現在では、金の価格に連動する投資信託も出てきています。

また、同様に原油などの現物商品も、その値動きに連動する投資信託が販売されるようになってきています。

そのため、以前に比べると金や原油などへも比較的手軽に投資ができるようになっています。

ヘッジファンドも、以前は富裕層が大口で買うものだというイメージがありました。

しかし、最近では小口で手軽に購入することができるヘッジファンドも多数販売されてきています。


資産複合

資産複合は、その名前の通りバランス型のファンドなど、複数の資産に分散投資する投資信託が含まれます。

ただし、バランス型のファンドとは言っても、すべてがミドルリスク・ミドルリターンの商品ばかりではありません。

投資対象が同じでもリスクの高さが選べる商品もあり、定年など特定の年に狙いを定めて徐々にリスクを下げていく「ターゲットイヤー型」など様々な投資信託があります。

まとめ

今回は、投資対象として「地域」と「投資対象」による違いを違いを見てきました。

投資対象を抑えることは基本ではありますが、意外と見落としている点もあったのではないでしょうか。

自身の投資目的や資産の状況に合わせて、適切なリスク・リターンとなるような投資信託を探していきましょう。

また、ご自身に合った投資信託の選び方や、具体的な運用方法を相談したい方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。

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【ご注意事項】

投資信託は、主に国内外の株式や債券等を投資対象としています。投資信託の基準価額は、組み入れた株式や債券等の値動き、為替相場の変動等により上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。

投資信託は、個別の投資信託毎にご負担いただく手数料等の費用やリスクの内容や性質が異なります。ファンド・オブ・ファンズの場合は、他のファンドを投資対象としており、投資対象ファンドにおける所定の信託報酬を含めてお客様が実質的に負担する信託報酬を算出しております(投資対象ファンドの変更等により、変動することがあります)。

ご投資にあたっては、商品概要や目論見書をよくお読みください。

金融商品仲介業者であるBIG TREE株式会社の商号等、および所属金融商品取引業者である株式会社SBI証券の概要等はこちら

※本ページに記載されている内容は2021年7月13日時点のものです
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