「プロの本音:金融編」シリーズでは、IFA(独立系金融アドバイザー)のみなさんに、IFAになったきっかけや想いなどをお聞きしています。
具体的な相談事例や、ライフプラン・資産運用にお悩みの方へのメッセージもいただいていますので、ぜひご自身の資産運用や、ご相談の参考にしてみてください。
磯野 達さんがIFAになったきっかけ・想い
-- 本日はよろしくお願いします。まずは磯野さんの自己紹介をお願いします。
GAIA株式会社の磯野達(いその さとる)と申します。新宿支店でアドバイザー(プライベートFP)をしています。
GAIAには2015年に入社し、運用企画部、マーケティング部を経て現在はアドバイザーとして約70世帯のお客さまの資産運用、資産管理のアドバイスをしています。
プライベートでは、高校、大学とアイスホッケーをやっていました。
実は部活の先輩後輩でもIFAで活躍している人が多いです。
会社は違えども同じ業界を盛り上げる仲間がいるのは心強いですし、切磋琢磨していきたいと思っています。
-- 次に、IFAになったきっかけを教えてください。
2008年に大学を卒業し、証券会社に入社しました。
実は実家は浅草で40年続くパン屋なのですが、自営業という影響もあったのか、「決められたことをやるのではなく、自分の頭で考えて仕事がしたい」と思っていました。
今思えば生意気ですし、どんな仕事もそのとおりなのですが。
証券会社を選んだのは、自分がいいと思う金融商品やお客さまにあった商品を提案できると思ったからです。
最初の3年は新潟支店で営業に携わり、自分でお客さまを探すことから始まりました。
大変ではありましたが、裏を返せばお客さまが見つかれば、自分の裁量で仕事ができる良さもあり、充実していました。
今でも新潟のお客さまとは年賀状のやり取りをさせていただいています。
-- お客様との良い関係を築かれていたのですね。
ただ証券会社ですから、ずっと同じ支店で勤務することはありません。
異動がありその後は本社へ。
本社にいると、自分が担当だったお客さまの情報が伝わってくることがあります。
その時に、お客さまに向いていない商品に乗り換えさせられているようなことも分かってしまい、もっとお客さまと長くお付き合いできる方法で仕事がしたいと思うようになり、2012年に8月に退社しました。
独立系の投資アドバイス会社への転職を経て、独立の準備に入ったのですが、今思えば資金もノウハウもない中、すぐに行き詰まりました。
その時、GAIAにいた証券会社時代の同期から声をかけてもらい、2015年にGAIAに入社しました。
独立については結果的には失敗しましたが、日々収入がなくお金が減っていくことの不安や、心が萎縮していくような気持ちを実感したことはいい経験でした。
相場が下落して日々資産が減っていく時のお客さまの気持ちの理解に役立っていますから。
-- IFAでなければ提供できない価値・サービスとは何でしょうか。
証券会社時代に転勤によって自分の担当しているお客さまと離れ、お客さまのその後に責任が持てなかったという経験をしています。
ですから長く付き合える、長い時間軸で話ができるというということが、IFAの価値だと感じています。
今50歳のお客さまは20年後には70歳、自分もその頃は30代後半から50代後半になっている訳です。
お客さまの経験に追いつくことはできませんが、長くお付き合いすればする程、いろいろな話ができるようになると思います。
IFAというのは、何か特別な技術を持っている訳ではありませんが、一人のお客さまと深く長くお付き合いできる仕事は、意外と少ないんです。
資産運用業界で、IFAだからできることだと思っています。
-- IFAとしてお客さまと接する中で、嬉しかったことを教えてください。
お客さまの抱えている不安や悩みが、ポジティブな気持ちに変わる瞬間に立ち会えることがやり甲斐です。
お客さまは経済的なこと以外にもご家族のことや健康、お仕事などに対して課題や不安、悩みを抱えてご相談にお見えになります。
ご状況やお考えをお伺いし、一緒にライフプランを作成していく中で、お客さまから「これなら安心だね」と言っていただけた時は、やはり嬉しいです。
お客さまの不安を全て解決することはできません。
ですが、本質的には解決できないとしても、お金の不安を解消することで間接的に気持ちを和らげていただくことができる、これがIFAの価値ではないでしょうか。
IFAとしての特徴・相談内容
-- IFA相談に向いている人、向いていない人はいるでしょうか。また、どういった相談内容、どういう方々からのご相談が多いでしょうか。
相談に向いている人は、全部自分でやろうとしない人、人に任せることができる人です。
反対に言うと、全部自分でやりたいという人はIFAを利用しても満足できないかも知れません。
今の時代、自分で運用したり資産管理するための情報やツールは世の中に揃っています。
上手く活用できれば、当然コストも安くてすみます。
ですが、一人だと不安、忙しい、話を聞いて欲しいなど、任せたい理由をお持ちの方や、自分だけで背負うには荷が重い課題を抱えている方にとっては、IFAに相談することはいい選択肢だと思います。
-- 他のIFAとの違い、特徴、強みを教えてください。
私は2015年にGAIAに入社しマーケティングと運用企画の仕事を経てアドバイザー(プライベートFP)になったのですが、GAIAはアドバイザーを支える部門がしっかりしており、アドバイスに専念できる環境があります。
ですのでアドバイザーが新規のお客さまの開拓、例えば営業電話を掛けることや飛び込み営業をすることは一切ありません。
マーケティング部が、セミナーやWebで新規のお客さまを呼んできますので、私たちアドバイザーはお客さまに向き合う時間が確保されています。
これはお客さまにとっては目に見えない部分ですが、顧客本位を貫くための非常に良い仕組みです。
またGAIAはお客さまとの接点を非常に大事にしていて、年2回は大きな顧客イベントを開催しています。
担当者とお客さまの関係だけではなく、担当以外のアドバイザーやバック部門のメンバーもお客さまの顔が分かり、会えば色々お喋りができる、こんなところがGAIAらしくていいと思っています。
ライフプラン・資産運用にお悩みの方へのメッセージ
-- 人生100年時代に向けてのライフプランニングとはどのように行えば良いのでしょうか。
持論になりますが、ライフプランニングは将来の自分や家族のためにやるものだと考えがちですが、私は今の自分のためにやるものだと考えています。
明日何が起きるかも分からないわけですから、先のことを考えて不安になるのは勿体ないと思うのです。
「今」ベストなコンディションでいるために、「今」できることをする、それがライフプランに基づいたキャッシュフロー表の作成であったり、年齢や状況にあった資産配分で運用をしていくことだと考えています。
資産運用だけではなく、保険という保障が安心材料になることもあります。
人間ですから様々な感情があり、価値観も千差万別です。
経済的な側面だけでなくお気持ちの面でも充足していただく、そのためにも、正解は一つではありませんのでおひとりおひとりに合ったやり方を見つけることが重要です。
我慢して長期投資をするのではなく、無理なく続けられるやり方で自然と長続きしている状態が、私が目指す人生100年時代のライフプランニングであり資産運用です。
-- 最後に、資産運用の見直しを考えている方、資産運用で困っている方にメッセージをお願いします。
今は資産運用に関する情報もインターネットで簡単に手に入りますが、玉石混交の膨大な情報から何が自分に合っているのかを一人で確かめるのは難しく、上手くいった人の真似をしても上手くいかないこともあります。
またIFAもそれぞれの会社で個性がありますので、自分にあったアドバイザーと自分に合ったやり方を見つけて欲しいと思います。
お気軽にご相談ください。
今回お話しを伺ったIFA(GAIA株式会社)